レンタカーの業務使用に関する規定について
船舶の会社です。
この度、国内停泊中の船舶の船員の食糧買い出しなどの足として「レンタカーの業務使用に関する規定」を作成することになりました。
一般的なテンプレートをもとに当社に合わせて調整しようと考えているのですが
(第○条 レンタカーは、対人賠償及び対物賠償が無制限の自動車保険に加入しているものであり、当該レンタカー又は搭乗者に、運転者及び同乗者の死傷に対しての自動車保険等(人身傷害保険、搭乗者傷害補償保険等をいう。)として、1人当たり3,000万円以上の保険に加入しているものであること。)
(前項の交通事故による損害賠償額のうち第○条の保険金で充当できない部分については、会社が負担する。ただし、当該社員に故意又は重大な過失があった場合には、会社は、当該社員に対し求償権を有するものとする。 )
↑交通事故によっては3,000万でカバーできないケースもあるかと思うのですが、近場の買出し、近くの駅までの送迎に使用するだけの場合、人身傷害の3,000万円というのは妥当な金額でしょうか。
↑「当該社員に対する求償権を有するものとする」と謳っていても、当該社員が拒否した場合に備え、事前に誓約書のようなものが必要でしょうか。
↑交通事故により第三者に損害を与え、先方が会社に損害賠償を請求してきた場合を想定した場合に有効な規定はありますでしょうか。
以上ご教授いただけましたら幸いです。
よろしくお願いいたします。
投稿日:2017/06/28 16:06 ID:QA-0071292
- サ イトウさん
- 東京都/その他業種(企業規模 51~100人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、保険会社では3000万円補償がお勧めとされるケースが多いように思われます。補償内容と保険料負担のバランスを考慮した上での数字といえるでしょう。但し、当事案について妥当な金額であるか否かまでは当方保険の専門家ではない為分かりかねます。詳細については何社か保険会社にお問い合わせされた上で判断されることをお勧めいたします。
また、誓約書につきましては直接的な法的効力といったものまではございませんので、特に無くても差し支えございませんが、書いてもらう事で多少の心理的な防止効果はあるものといえるでしょう。尚、高額の損害賠償になりますと、従業員が負担を拒否するというよりは、そもそも負担能力がない為結局会社が負担せざるを得ないのが実情ともいえるでしょう。
そして、「交通事故により第三者に損害を与え、先方が会社に損害賠償を請求してきた場合を想定した場合に有効な規定」等といったものはございません。つまり、業務使用である以上、会社側の管理責任を逃れる事は困難といえます。先方による損害賠償請求で会社が困るとなれば相当大きな事故といえますので、何か上手い規定を考えるよりは、任意保険による対策は勿論、少なくとも従業員の過失で大きな事故が発生しないよう安全教育・指導を進められることが重要といえるでしょう。
投稿日:2017/06/28 19:34 ID:QA-0071295
相談者より
ご回答ありがとうございました。
参考にさせていただきます。
投稿日:2017/06/29 15:31 ID:QA-0071303大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
社内規程や個人念書等は、第三者に対し殆んど無力
▼ 会社がレンタカー契約の当事者か否かに関わらず、社員の過失により第三者にけがを負わせたりした場合などは、会社に使用者責任・運行供用者責任が、発生すると考えなければなりません。
▼ ご質問に対してポイントだけ回答致します。
① 人身事故を含む場合の補償額に関する「妥当な金額」というのは、立場に依って大きく違ってきます。従い、保険契約に経験豊富なスペシャリストである生損保から「現実の相場」という形で入手し、精査の結果、御社自身で決めなくてはなりません。
② 社員に重大な過失がある場合、賠償責任を請求(当該社員に対する求償権)に関する誓約書を作成すること自体は違法ではありませんが、実際の係争では、過失の種別、重大さ、会社の管理体制など、無効とされたり、著しく縮小されます。ある種の気休めという存在と考えるのが無難です。
③ 被害者の損害賠償権に対しては、御社の社内規程にすぎない類のものは、全く無力と考えて下さい。第三者に対する抗弁力はゼロに等しい程度のものです。
投稿日:2017/06/29 14:42 ID:QA-0071302
相談者より
ご回答ありがとうございました。
参考にさせていただきます。
投稿日:2017/06/29 15:32 ID:QA-0071304大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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