介護休業制度の対象外労働者について
初めて相談させて頂きます。
当社で去年の9月に入社したフルタイムの契約社員(1年契約)がおります。
この社員は家族を看病をするために有給休暇をあてておりましたが、休暇残日数
がわずかになってきたので、仕事を失うかもしれないと相談しにきました。
本人は仕事を失いたくなく、会社もこの社員にいてもらいたいので契約の更新を
考えております。しかし、この社員の勤務年数は1年未満のため介護休業制度は対象外
でした。なんとか介護休暇で5日間休暇を取ることができることが分かりましたが、
まったくたりません。
雇用期間が1年になる8月までなんとか仕事を続けてくれれば、介護休業を当てることが
できると思いますが、有給休暇の残日数が少ないため8月まで雇用を維持することができそうに
ありません。
また、たとえ介護休業制度で93日間仕事を休職できたとしても、家族の看病が終わない場合、
この社員は退職するしか方法はないのでしょうか。なんとかサポートをしてやりたいと
考えておりますが、家族の看病に対して当てる休職制度がない場合どのように対処すれば
よろしいのでしょうか。
お手数ですが、何卒宜しくお願い申し上げます。
投稿日:2014/04/19 23:50 ID:QA-0058543
- ハルハルさん
- 東京都/広告・デザイン・イベント(企業規模 501~1000人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、有給休暇や介護休業の有無と雇用契約継続に関しましては法律上直接関係はございません。
つまり、休暇や休業等が適用されなくとも、通常であれば単に無給の欠勤扱いとなるに過ぎませんので、御社が解雇しない限り原則として雇用契約は継続していることになります。
また休職制度の規定がなくとも、当人と話し合って休職や特別に休暇を与える等の配慮措置を取られることは全く自由ですので、事情に応じた対応をされるとよいでしょう。
但し、あくまで他の社員との公平性を図る上でも、特別な事情による臨時・恩恵的な措置として位置づけられるべきといえます。
投稿日:2014/04/20 10:21 ID:QA-0058545
相談者より
早々にご返信ありがとうございます。
非常に分かり易いご説明で参考になりました。
本人と話し合って事情に応じた対応を考えたいと思います。
投稿日:2014/04/20 13:09 ID:QA-0058547大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
本人・会社の痛み分担方法はないのか ?
法的支援措置としては、 通算93日限度以上のものは期待できません。 本限度を超した企業独自の措置も、 コスト増と社内則の平衡に頭を悩ますところですが、 現実的措置として、 「 短時間勤務 」、 「 フレックスタイム 」、 「 時差出勤 」 等の導入で、 介護と就労のバランス ( 本人、 会社の痛み分担 ) の取り処を検討されてはいかがでしょうか。
投稿日:2014/04/20 12:42 ID:QA-0058546
相談者より
ご回答ありがとうございます。
大変参考になりました。雇用契約更新の際には、家族の介護をしている理由に労働契約内容の変更(フルタイムからパートタイム)は、介護休業法に反する恐れがあるため本人から要求がない限り会社から提案をもちかけることはできないという理解でよろしいでしょうか。
投稿日:2014/04/20 13:31 ID:QA-0058549大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
限度日数経過後は、 介護と就業の両立措置を検討
介護休暇の申出、 又は、 介護休暇の取得を理由とする解雇その他の不利益取扱いは禁止されていますが ( 法16条7 )、 93日の限度の休業後は、 会社としては、 介護と就業の両立を容易にするための措置を講じなければならないことになっており、 その具体策として、 時短、 フレックス、 時差勤務等の措置を挙げているわけです ( 23条3項 )。 そのいずれも、 本人側の状況で不可能であれば、 会社としては、 もはや打つ手はなくなります。 会社から、 積極的に具他的提案をしなければ、 先の見通しもなく、 限度休暇以上の欠勤が続くことになり、 雇用契約の解除とならざるを得ません。 従って、 介護と就業の両立にむけてギリギリまで話し合うことに尽きます。
投稿日:2014/04/20 22:03 ID:QA-0058553
相談者より
大変参考になりました。ご回答ありがとうございました。
投稿日:2014/04/21 22:50 ID:QA-0058569大変参考になった
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