何らかの措置・制裁は可能でしょうか
いつもお世話になっております。
弊社は固定残業制を導入しておりまして、30時間分の残業代を固定して支給しております。(名目は業務手当)
社員の1人が、自分は1ヶ月20時間の残業しかしたくないと言っております。
この場合、
①本人に業務命令として30時間の残業を命じることができますでしょうか?
(就業規則では時間外、休日に労働させることがある旨定めていますが、時間数は定めておりません)
②20時間分の固定残業代に計算し直して(業務手当が少なくなる)支給することができますでしょうか?
今後もこういった社員が出てくる可能性がございますので、就業規則や労働契約の内容に関してもアドバイスをいただけたら助かります。よろしくお願いいたします。
投稿日:2012/02/08 15:18 ID:QA-0048109
- 総務部さん
- 大阪府/その他業種(企業規模 301~500人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
時間外命令の拒否について
■結論から、労働契約書等に定めがあるのに、残業命令拒否は、原則、業務命令違反となりますので、制裁は可能です。
はじめは、本人にも以下のことをよく説明・指導すべきでしょう。
①について
まず、本人との労働契約で時間外労働が有るという契約あるいは明示をしており、36協定の範囲内であれば、残業は、命じることができます。就業規則でも時間外労働を命じた場合に、「原則として従業員は拒むことができない」などはっきり記載した方が、お互いわかりやすいでしょう。
▲固定残業については、30時間分の時間外手当であることを明示しなければなりません。ただし、イコール必ず30hは残業させるということではないでしょう。
②について
固定残業分を下回った場合にその分、控除できるという判例もありますが、毎回計算するようでは、あまり固定残業の意味をなさなくなってきます。対象者を絞るか、30h、20hのパターン持つ等根本的に見直した方がよろしいでしょう。
以上
投稿日:2012/02/08 16:28 ID:QA-0048112
相談者より
迅速にお答えいただきましてありがとうございました。助かりました。
投稿日:2012/02/09 11:26 ID:QA-0048134大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
マイナスの多い制度、出来れば、廃止を
就業規則に、時間外・休日に労働させることの定めがあるからと言って、業務上の必要性もないのに、時間外労働を命じることは、無意味ですね。業務ニーズに応じて、労働を命じ、対価を払うものですが、対価を払っているから、残業を命じると言うのは、逆立ちした考えです。固定残業制というのは、実際の時間外労働が、固定した時間に達しなくても、固定時間分の賃金を支払うと言うことですから、② のようなことはできません。余程の事情が無い限り、管理事務、及び、人件費の観点から、マイナスの多い制度です。出来れば、廃止が望まれる制度です。
投稿日:2012/02/08 20:41 ID:QA-0048117
相談者より
回答ありがとうございました。固定している残業時間分は残業をさせることができると考える危険理解いたしました。
投稿日:2012/02/09 11:27 ID:QA-0048135大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御相談の件ですが、当人はこうした固定残業代に関わる契約内容を承知の上で入社されているはずですので、就業規則及び36協定の締結及び周知義務等を果たしている限り30時間の残業を命じることは可能です(その際、具体的な時間数上限は36協定に定められているはずです)。これを当人が拒否することは労働契約違反となり原則として認められません。
一方、固定残業代の再計算ですが、固定残業代の主旨からしますと減額はされるべきでないといえます。それよりもこの問題を契機としまして労働条件としての残業時間を再確認すると共に、30時間といった残業時間の必要性について見直されることも含め社内で実情に合った制度整備の必要性について検討されることをお勧めいたします。
投稿日:2012/02/08 22:57 ID:QA-0048123
相談者より
ご回答ありがとうございました。
業務や雇用携帯が多様化していることもありますので、制度として再考する必要があるかもしれません。
投稿日:2012/02/09 11:30 ID:QA-0048136大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- この回答者の情報は非公開になりました
制裁は可能、しかし、制度は見直すべき
時間外勤務を行なわないということは就業規則に定める業務命令違反として問題にできるでしょう。しかし、業務手当という制度は、固定で払う一方で時間管理はしないといけないわけで、あまりよい制度とは言えないです。したがって、原則として30時間程度の残業があると説明したうえで、時間外手当は実績によって支払うべきでしょう。
投稿日:2012/02/09 09:03 ID:QA-0048125
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