社員の在宅勤務について
正社員として働いていた者が、今後在宅で仕事をしたいということで、どのような雇用契約があるのか、また、注意しなければならない点がありましたらお教え下さい。業務内容は企画やデザインです。
投稿日:2006/02/28 19:01 ID:QA-0003857
- *****さん
- 福島県/印刷(企業規模 51~100人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
社員の在宅勤務について
■在宅就業は、パソコン等ITの普及で、増加しつつありますが、育児や介護などを行っている労働者にとっては、メリットがある働き方といえます。また、通勤がないことから、混雑時の出勤を避けられる等のメリットもあり、会社との距離が離れていても就業が可能となります。
一方、会社にとっては、従業員の仕事場所の確保や通勤費用などの負担が不要となり、コスト面でメリットがあります。また、諸事情で、出勤できない優秀な人材を確保できることもメリットでしょう。
■在宅勤務に適している職種の例としては、ご質問のような企画やデザインのほか、システム設計、商品開発や、パソコンへの入力、ホームページのデザイン、帳簿の記入など、場所を選ばず、自宅、サテライトオフィス等でできる仕事などが挙げられます。
■契約関係については、雇用契約あるいは業務委託、請負契約等にすることが考えられます。雇用契約であれば、雇用契約書を取り交わすとともに、就業条件について就業規則に定めることになります。業務委託や請負契約であれば、契約の内容を両者で定めて、業務委託契約書・請負契約書等を作成します。
■両者の大きな違いは、従業員として労働法の適用を受けるかどうかです。雇用契約であれば、自宅が職場となり、他の社員と同じように、従業員として扱われ、労働基準法や労働安全衛生法などの適用を受け、労働保険や社会保険への加入も必要になります。一方、業務委託や請負契約であれば、労働者に適用されるこれらの法律の保護は原則として受けないことになります。(ただし、名目上請負等であっても実態は雇用契約と変わらないような場合は労働者と見なされます。)
■雇用契約の場合、いかに勤務時間や業務スケジュールを自主的に管理するかという点を重視して就業規則や雇用契約書を作成することがポイントとなります。この場合、時間管理の方法としては、みなし労働時間制や専門業務型裁量労働制などを検討されてみてはいかがでしょうか。
投稿日:2006/02/28 23:17 ID:QA-0003860
相談者より
早速のご回答、有難うございました。雇用契約で考えていきたいと思います。
投稿日:2006/03/01 09:30 ID:QA-0031568大変参考になった
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