退職時の有給休暇の取扱
現在の社内規定では退職希望日の最低1ケ月前に意思表示をお願いしております。
退職の意思表示をして会社が受理してから引継業務にはいり、引継が完了して尚且つ退職日までの日数があれば有給の取得を認めています。
今回聞きたい点は、退職の意思表示をする前に決まっている業務、また、退職の意思を表明してから発生した業務については、引継業務が完了した後でも業務命令として有給休暇の取得を認めないで業務につかすことはできるのでしょうか。例えば、展示会の応援業務などの引継業務とはまったく関係のない業務等です。
退職時の有給休暇の取得についてはどこまで認めないといけないのでしょうか。
ご回答宜しくお願い申し上げます。
投稿日:2005/03/18 14:42 ID:QA-0000291
- *****さん
- 愛知県/医療機器(企業規模 101~300人)
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退職時の有給休暇の取り扱いについて
年次有給休暇権を取得した労働者は、使用者に対しいつでも年次有給休暇を請求することができます。これは退職を控えてる労働者であっても何ら変わることはありません。現在在職の時点において、法定の要件を満たしている限り、将来における労働契約関係の終了の予定は、現在における年次有給休暇権の権利行使について何らの制約となるものではありません。
次に使用者の時季変更権の行使との関係ですが、一般の労働者の場合と異なり、退職直前の者が年次有給休暇を請求した場合に使用者が時季変更権を行使することは実質、年次有給休暇の拒否と考えられる可能性があります。年次有給休暇権の行使を不可能とするような時季の変更は、労働基準法第39条で認められた使用者の時季変更件の内容を逸脱した年次有給休暇の拒否権の濫用と考えられます。この場合は原則として時季変更権を行使できないものと解されます。
ただ、退職直前に年次有給休暇権を行使することが、労働者の職責や業務引継ぎの内容によっては権利の濫用となる場合も考えられますが、その場合も、「事業の正常な運営」について厳格に解し、時季変更権を行使する必要があります。
投稿日:2005/03/21 09:35 ID:QA-0000292
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