人事制度の見直しについて
弊社は、グループ企業の事務センターとして、人事の給与・年金対応や経理の伝票チェック等の基盤業務を担っている企業です。人事制度は、グループ企業共通であり、役割等級制度のもとに成果主義を取り入れて業績と能力の2本立てで評価を実施しています。役割は、一般社員では4種に区分されそれぞれを定義していますが、業務特性から定常的な業務の割合が多く占めるため、役割と実態がそぐわず、単に定義を変えることでは根本的な解決に至らず、むしろ職能の考え方や個人の特性を考慮した等級制度に見直す必要があるように感じています。実際、定常的は業務が主たる内容の企業では、どのような制度が適しており、どう運用していくことで社員を評価しているのでしょうか。検討を進める上での考え方や事例を教えていただきたく、よろしくお願いいたします。
投稿日:2010/07/29 17:11 ID:QA-0022031
- *****さん
- 東京都/その他業種(企業規模 101~300人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
職能制度の適用は難しい
ご相談を拝見し、ご連絡差し上げます。
「定常的業務」が中心の業態であっても、ここに書かれている貴社経営の諸条件を踏まえると、職能制度の適用は難しいと思われます。
次のような職能制度の特徴が、恐らくマッチしないからです。
-処遇(給与)は徐々に上がり続け、原則として下がることはない
-等級は多段階(10等級以上等)にわたる。
次に、ではどのような考え方がよいのかですが、現状でも何らかの形で「業績」を評価されているのであれば、役割等級制度は有力な選択肢だと思われます。次のような点で。
-組織内の役割要件によって等級を格付ける
-等級段階は、貴社ビジネスと組織戦略に基づいて、最低限必要な階層にとどめる。
-要員構成や組織戦略の変更もありうることを想定して、等級の格下げ等もある程度柔軟に行える仕組みにしておくことが可能。
-かといって職務等級のように、短期的に等級格付けを変動させることを目的とするものではない。
グループ内での限定されたビジネスを担うことをミッションとする貴社のような企業だからこそ、こうした仕組みが必要ともいえます。
ご参考まで。
投稿日:2010/07/29 18:41 ID:QA-0022037
相談者より
回答ありがとうございました。参考にさせていただきます。
投稿日:2010/07/30 19:02 ID:QA-0040791参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
「業務特性から定常的な業務の割合が多く占めるため、役割と実態がそぐわず」とございますが、役割の中で定常的な業務を位置づける事は十分に可能です。役割の定義を変えても解決にならないというのは、何らかの理由で実態を踏まえた定義付けがなされていないからではと感じます。
役割等級制度とは、能力の定義が不明確になり年功序列化しやすい職能制度に変わるべき制度としまして、近年導入が進んでいる人事制度ですので、現場の業務実態を精査した上で制度構築すれば御社でも十分に機能する可能性は高いものといえます。
またそうした手法が難しいということであれば、定常的な業務毎に完全に区分けした評価基準を決めそれに応じて給与も決定するといった完全職務給とすることも考えられます。
いずれにしましても、御社の業務事情によるところが大きいので確答は出来かねますが、形から入るのではなく実態優先思考で業務内容に合わせてどのような評価をすることが公正公平で分かりやすいかを考えた上で制度を具現化していくことが大切です。
投稿日:2010/07/29 20:04 ID:QA-0022042
相談者より
回答ありがとうございました。やはり勤務実態を十分に反映した役割定義になっていないことが一番の問題に感じています。実態をベースに感がるのが基本であると再確認いたしました。
投稿日:2010/07/30 19:05 ID:QA-0040795参考になった
プロフェッショナルからの回答
定常的な業務の評価
定常的な業務の評価では「仕事給」が一般的ではないでしょうか。
「仕事」あるいは「業務」に対していくら支払うという考え方です。
「仕事」「業務」に対する「評価」は会社全体のミッション・ビジョンからバリューチェーンを書き出し、業務をあてはめていけば、評価可能です。
「業績」への連動については「業務改善」を評価項目に入れれば、対応できます。
「業務改善」は「自分自身の作業時間の短縮→残業減」「経費の削減」「お客様への対応スピードが速くなる」と非常に効果的です。
以上ご参考まで。
投稿日:2010/07/30 03:51 ID:QA-0022046
相談者より
回答ありがとうございました。「仕事」を区分することが現実問題として困難を極めており、そのことが役割定義とも絡んですっきりとした整理を難しくしているような状況です。再考してみます。
投稿日:2010/07/30 19:09 ID:QA-0040798参考になった
プロフェッショナルからの回答
- この回答者の情報は非公開になりました
役割等級制度と職能資格制度
90年代までは職能資格制度が一般的で、全社共通の職能要件がありましたが、その後は役割等級制度がよく呼称として使われるようになりました。しかし、実態はそんなに変わっていないです。
何が問題かといえば、全社共通の資格等級、役割等級の定義を持っており、これが抽象的なことです。それでは、職務、業務の実態に合わせた評価が行なえないです。
これを補うために目標管理を使うこともありますが、それはお勧めできないです。
上司はもちろんのこと、会社として部門ごとの職務、業務を十分に把握し、その出来栄えを評価することが大事なことなのです。
もそも役割等級の基準は、業務内容を反映していないことを認識することが人事制度運用の第一歩です。
投稿日:2010/07/30 10:58 ID:QA-0022054
プロフェッショナルからの回答
- この回答者の情報は非公開になりました
職務調査
簡便でもいいので、職務調査を行ない、そのれに基づいて仕事内容について評価を行なうことです。
昇格基準に関しても、役割等級の段階の差を十分に認識すべきです。
投稿日:2010/08/03 08:40 ID:QA-0022095
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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