改正労働基準法の対応について
ご指導頂ければ幸です。
改正労働基準法の対応について
「1ヶ月に60時間を超える時間外労働の法定割増賃金率が、現行の25%から50%に引き上げられます。
(ただし中小企業については、当分の間、引き上げが猶予されます。)」等ですが:
当社は最近M&Aで工場を買収しました。
工場は毎日残業3Hがセットになっていますので、60H超える人が多数います。(従業員の希望で残業代を稼ぎたいとの経緯で、毎日の3Hセット残業減は難しいのです。また、工場の機械の稼動からも現在の状況が効率的であります。)
対応としましては、結局は勤務体制を変えて(3H残業を減らす・稼働日を減らす)残業60H以下にするしかないのでしょうか?
社内では減資をして、中小企業(当面、引き上げが猶予)のジャンルに入ったらどうか?という人も出てきています。
どのような対応をされているのか、どのようにすれば良いのかご指導を頂けるようお願い申し上げます。
投稿日:2010/01/28 11:49 ID:QA-0019063
- ※さん
- 大阪府/人事BPOサービス(企業規模 101~300人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
まず御社では「毎日残業3Hがセットになっていますので、60H超える人が多数います」との事ですが、これは文字通り法定労働時間(1日8時間)を超える時間外労働が3時間セットになっているということでしょうか?
仮に工場で1日11時間の労働時間が恒常化しているということであれば、労働者の心身の健康への影響を考えますと非常に問題のある働き方を容認しているものといえます。
勿論、個人差もあるのでこの労働時間で必ず健康悪化に繋がるとまではいえませんが、長時間労働の蓄積というのは本人の自覚を超えて負担がかかるものです。
また時間外労働というのは、文字通り本来の就業時間以外で働く事ですので、基本的にはそれ自体避けるべき行為と考えなければなりません。あくまで労使協定や就業規則への定めによって例外的に認められているものでしかなく、恒常的に行うというのは人事管理として適正を欠く措置と言わざるをえないというのが私共の見解になります。
たとえ本人の希望があったとしても、法令遵守の立場からもこうした実態は改善する必要はありますし、長時間残業是認の為に減資をするといった考え方は論外といえるでしょう。
金銭的な問題よりも労働者への安全配慮義務といった最も重要な人事管理の原則を優先し、業務運営や人員配置の見直し等による労働時間短縮を進め、残業が恒常化している職場環境の改善を図るべきというのが私共の見解になります。
投稿日:2010/01/28 12:50 ID:QA-0019068
相談者より
投稿日:2010/01/28 12:50 ID:QA-0037453大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
抜け道探索に労せず、3Hセット残業の破壊策を、正面切って検討
■ 「残業3Hセット」の実態は、「長時間労働の常態化」と引き換えに、「定期的な残業代稼ぎ」と「効率的な設備稼働」からの両面で、《 労使揃っての是認システム 》 とお見受けしました。だからと言って、労働者の健康確保とワークライフバランスの将来を見つめた法改正の趣旨を無視してよいことにはなりません。
■ 現状を継続すれば、かなりなコスト増加は避けられないでしょう。それを避けるために減資して中小企業としての猶予期間を享受するなどの(姑息な)発想は、一体何処押せば出てくるものなのでしょうか。つまり、本質は、何も見えていない意見だと思います。
■ それはさておき、現場の状況や従業員の意識を把握しているわけではありませんので、一般的なコメントになりますが、抜け道の探索に労を使わず、無理でも、3Hセット残業の破壊策を、正面切って検討する以外に道はありません。トップがシッカリした認識を持ち、全体を巻きこむ検討・実行プロジェクトを立ち上げて対処されることをお勧め致します。
投稿日:2010/01/28 13:41 ID:QA-0019071
相談者より
投稿日:2010/01/28 13:41 ID:QA-0037454大変参考になった
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