住宅補助は時間外単価に反映させる必要があるか
弊社の給与には、住宅補助という項目があります。
これは、いわば社宅に代わる制度のようなものと私は理解しており、入社4年目までの社員を対象とし、自己の住む住宅を賃借しているものに限り支給されます(額は逓減)。
住宅補助は現在時間外手当の単価算出の対象としていないのですが、社労士より、時間外手当の単価に反映させるようにとの意見が出されました。
私は、住宅補助のありなしによって同期の社員の時間外単価が異なるのはこの制度の本来の趣旨に反する、と理解しています。
制度を存続させ、かつ時間外単価の不公平を招かない方法はないでしょうか。
投稿日:2004/10/26 12:15 ID:QA-0000018
- *****さん
- 神奈川県/マスコミ関連(企業規模 11~30人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- この回答者の情報は非公開になりました
住宅補助の支給方法によります
割増賃金の基礎となる賃金(いわゆる残業単価)に含まなくても良いものとして、家族手当、通勤手当などと共に住宅手当があります。しかし、この住宅手当は、支払方法によって、「残業単価」に含むものとして扱ったり、含まないものとして扱ったりされます。同じ手当でも取り扱い方が異なるあたりが法律解釈の煩わしいところです。
1.残業単価に含む支払方法 → 住宅に要する費用に関わらず一律に支給している場合。たとえば、1年目は○○円、2年目には××円などという支払い方をしている場合は、残業単価計算に含むものとして取り扱われます。
2.残業単価に含まない支払方法 → 住宅に要する費用に応じて定率を乗じた金額を支給したり、住宅に要する費用を段階的に区分し、費用が増えるに従って手当の額を多く支給する場合など。たとえば、家賃の◇◇%を一律支給する場合や、家賃が○万円から◎万までは●●円を支給し、□□万円から■■万円までは◇◇万円を支給するなどの形で支給する場合
もし、御社が上記1のような形で支給しているとすれば、同期であっても残業単価に差が出てきます。社労士の指摘があったということですから、御社は多分一律支給になっているのではないでしょうか?
制度を存続をさせながら残業単価を同一にする為には、上記の2の方法を取ることです。そのためには給与規定の変更なども必要になるかもしれません。
なお、住宅手当の有無または多寡により残業単価に差があることは必ずしも「不平等」ということではありません。たとえば、通勤手当の多寡によって、社会保険料負担額に差が出てくることもありますし、手当や補助の金額が違うことによって、所得税が異なる場合も発生します。
以上のような点を勘案して、ベストな方法を選択していくことが良いと考えられます。
投稿日:2004/10/26 22:55 ID:QA-0000024
プロフェッショナルからの回答
- 西場 智
- 株式会社メディカルトラスト 取締役事業部長
良い機会でしょうから、この際、給与制度として見直すべきかと
基本的には、住宅手当と呼ばれるものについては、残業代には算入しないのが労働基準法の取扱いです。但し、住宅の種類等に関係な一律に支給される部分については、時間外単価の計算に入れる事とされています。
おそらく、社労士の先生は、1)住宅の[費用]に応じた算出がされておらず、一律の支給額である点 2)持家居住者には、支給が行われていない点 3)当該住宅手当の適用が入社後4年目までに制限されている点 以上を総合的に勘案して計算に算入すべきと判断されたのでしょう。
詳細の法律上の規定が無く、判例及び解釈に頼る部分がでてきますが、3)の部分は特に問題なく、1)及び2)の部分を給与制度として見直すべきかと考えます。見直すといいましてもさほど難しくなく、イ)家賃、住宅ローンの金額等に応じて、段階を設けて支給額を決定する事[例]・月額家賃(ローン)5~10万の場合2万円 ・月額家賃(ローン)10万~20万の場合3万円
ロ)法律上の[住宅手当]の概念が、広く、住宅に要する費用とされている関係上、持ち家の方に対しても、同様の基準で支給を行う様に、制度を設ける事(新入社員であれば、殆ど該当される方は存在しないと思われますが。)
上記について、既存の社宅制度の内容・ポリシー等に応じて、考える部分が出てくるかと存じますが・・・概ね、以上が法律が求めている事項になります。
投稿日:2004/10/28 13:07 ID:QA-0000030
相談者より
投稿日:2004/10/28 13:07 ID:QA-0030007大変参考になった
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