短時間労働者の勤務時間について
ご相談させてください。
社内の短時間労働者からの相談なのですが、最近時代の流れなのか1日の働く時間を自由に決めたいという従業員がおります。
会社としては短時間労働の場合は基本的に始業終業時間と1日の労働時間を決め、本人の意向に沿い扶養範囲内での時間で雇用契約をかわしております。
ただ育児や家庭の都合もあり、始業終業時間や1日の時間を決めずに年間での時間のみで扶養範囲内で働けないかということです。
例えば扶養範囲内であれば1日平均5時間未満(年間1200時間未満)となった場合に、週休2日なので日々では無く週単位で合計25時間未満として、月3h、k火4h、水6h、木6h、金6hという組み合わせで合計で週25時間を超えないような勤務体系です。
前の会社ではそうしてもらっていたと言われ始めてのことだったので分かりません。
この場合の雇用契約などどのようにすればいいのでしょうか?
雇用契約書では始業終業時間を記入して結んでおります。
そもそもそういう働き方は可能なのでしょうか?
投稿日:2025/12/12 07:27 ID:QA-0161899
- *****さん
- 山形県/繊維製品・アパレル・服飾(企業規模 11~30人)
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本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
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具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
契約
雇用契約は貴社の判断ですから、法律で禁止されたものではない限り、貴社と社員で合意できれば契約は可能です。
既に雇用契約が締結されているなら、会社側や社員側が一方的に内容変更することはできません。
自由なシフト勤務で業務に支障がなく、また他の従業員(正社員パートすべて)からもクレームが出たり、他にも希望者が増えて事務作業が煩雑になったりすることがなく、企業として受け入れられるなら、契約変更の上で対応すればよいと思います。
契約書では後から見直してもミスリードが起きないような、具体的かつ明確な勤務形態、時間、給与などが記載されている必要があります。リーガルチェックについては責任が発生しますので、顧問の弁護士の方に受けて下さい。
投稿日:2025/12/12 10:58 ID:QA-0161914
相談者より
とても参考になりました。ありがとうございました。
投稿日:2025/12/12 12:35 ID:QA-0161926大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
1.結論
原則として「始業・終業時刻を定めない雇用契約」は可能。ただし条件整備が必須
短時間労働者であっても、労基法が求める「労働条件の明示」は必要ですが、
始業・終業時刻を固定せず、一定の時間帯の中で労働者が選択できる制度(例:シフト制、フレックスタイム制)は法的に認められています。
ただし、
“完全自由”で毎日バラバラの時間を本人任せにする形は、法令上の義務(労働時間管理・労働条件明示)に抵触しやすいため、そのままの形では不可です。
2.「始業終業時間を固定しない働き方」の法的位置づけ
(1) シフト制(労働日・労働時間を毎回指定する方式)
就業規則に「シフト表により勤務時間を指定する」と記載すれば、
雇用契約書に固定の始業終業を記載しなくてもよい
(厚労省通達:昭63.3.14基発150号)。
本人から希望を聞き、会社が最終決定する形であれば法的に問題なし。
(2) フレックスタイム制(清算期間内で労働時間を調整)
コアタイムなしも可能。
始業終業時刻を明示する必要がなく、清算期間で総労働時間を管理すればよい。
ただし、月単位の総労働時間を会社が決める必要がある。
→今回の「扶養内で年間1200時間、週25時間以内に収めたい」という考え方は、フレックスタイム制に近い。
3.今回の希望をそのまま導入した場合の問題点
問題点1:労働条件の明示義務(労基法15条)
雇用契約書には原則として
始業・終業時刻、労働時間、休日
などを明示する必要があります。
完全自由だと「労働時間を会社が特定できない=明示義務違反」になる危険。
問題点2:労働時間の適正把握(ガイドライン)
労働時間管理は会社の義務。
毎日時間がバラバラで、会社が把握できない状況はアウト。
問題点3:社保加入判断が複雑
扶養範囲内希望であっても、
週20時間以上見込めば社保加入対象
月の途中で週20時間超える時間を組むと加入義務が発生
など、管理コストが上がる。
4.導入するなら「シフト制」または「短時間フレックス」にするのが最も安全
(推奨)A案:シフト制の採用
雇用契約書の記載例
始業・終業時刻は会社が作成するシフト表により定める。
1週あたりの所定労働時間は25時間以内とする。
これで、
日ごとの時間を固定せず
会社がシフト確定して法的要件も満たす
ことが可能。
会社は希望を聞きつつ、最終決定権を持つ形にする。
(推奨)B案:短時間フレックス制(コアタイムなし)
雇用契約書例
清算期間:1ヵ月
1ヵ月の総所定労働時間:100時間以内
始業・終業時刻は労働者の自主的決定に委ねる。
ただし、
フレックス制は「清算期間の総労働時間」を必ず決める必要がある
完全に“今日何時間働くか自由”ではなく、総枠の管理が必要
5. “扶養内で年間1200時間”を契約条件にするのは不可
扶養判定(税・社保)は法律上、契約条件にできない(労働条件とは別概念)。
会社が管理するのは
所定労働時間
シフト
清算期間内総時間
であり、「扶養内」は本人の責任として取り扱うべき。
6.実務的な対応ステップ(最も無難な方法)
(1) 就業規則に「シフト制勤務」または「短時間フレックス」を追加
(2) 雇用契約書も「シフトにより定める」などと修正
(3) 毎週または毎月、勤務希望を出してもらい会社が確定
(4) 総労働時間が社保加入基準を超えないよう管理
(5) 労働者へ「扶養判定は会社では保証できない」点を説明
7.まとめ
始業終業時刻を固定しない働き方は制度整備をすれば可能。
“本人が勝手に決める自由勤務”は法的にNG。
導入するなら
(1)シフト制
(2)短時間フレックス制
のどちらかがおすすめ。
扶養判定は会社が保証できないので、契約条件にはしない。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2025/12/12 11:06 ID:QA-0161916
相談者より
ありがとうございます。
シフト制にした場合、雇用契約書にはどのような記載が必須となりますか?
従来の契約書には
始業終業時間(1日○時間)
とななっています。
この場合はこの欄に「シフト制による」週○時間以内社保扶養範囲内の就労
と記載するだけでいいのでしょうか?
投稿日:2025/12/12 12:33 ID:QA-0161925大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
追加のご質問にご回答申し上げます。
追加のご質問をいただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
考え方や規定等につきましては、ご説明申し上げました通りです。
追加のご質問
「シフト制にした場合、雇用契約書にはどのような記載が必須となりますか?
従来の契約書には
始業終業時間(1日○時間)
とななっています。
この場合はこの欄に「シフト制による」週○時間以内社保扶養範囲内の就労
と記載するだけでいいのでしょうか?」
につきましての最終の判断は、所轄の労働基準監督署が行うものと存じます。
つきましては、本ご質問は、所轄の労働基準監督署の監督官にご確認されることをお勧め申し上げます。よろしくお願いいたします。
投稿日:2025/12/12 12:40 ID:QA-0161927
相談者より
ありがとうございました。大変参考になりました。
投稿日:2025/12/12 15:36 ID:QA-0161935大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
|そもそもそういう働き方は可能なのでしょうか?
従業員の方のご要望を叶えることは可能ですが、勤務体系を契約上、
変更を行う必要があります。
一般的には、以下のいづれかへの変更が必要です。
・シフト勤務制(シフト期間が始まる前までにシフトを提示する方法)
・フレックスタイム制(事前に決められた総労働時間の中で自由に勤務する方法)
ご記載の前職の勤務体系については、シフト勤務制かと存じます。
いづれも既存の勤怠管理とは変わりますので、個別対応する際は、慎重に
ご判断ください。1人を許可すれば、他の人も許可する必要が生じてきます。
投稿日:2025/12/12 13:18 ID:QA-0161928
相談者より
ありがとうございました。大変参考になりました。
投稿日:2025/12/12 15:35 ID:QA-0161934大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
会社の業務上の都合で、ご判断ください。
業務委託ではないのですから、
始業終業時間や1日の時間を決めずに年間での時間のみなどという働き方が、
可能かどうかは、従事している業務の都合によりますが、
ほぼないでしょう。
本人の意向どおりにする必要はありません。
投稿日:2025/12/12 15:32 ID:QA-0161933
相談者より
ありがとうございます。そういうご意見も参考になります。
良い会社ではなく、都合の良い会社にもなりかねないのもありますし、すべてを受け入れるリスクも加味して慎重に緻密に考えて判断しようと思います。
投稿日:2025/12/12 16:35 ID:QA-0161950大変参考になった
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
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