賃金カットについて
いつもお世話になっております。
パフォーマンスの悪い従業員の賃金カットを検討しております。会社では、解雇を検討しておりますが、私としては、解雇の前に異動をさせ様子をみたいと思っております。そこで職種変更をするということで賃金カットを検討したいと思いますが、職種変更に伴う賃金カットは可能でしょうか?その場合、現在の月収または年収の何パーセントまでは可能でしょうか?いきなり解雇をするよるよりも、賃金カットではありますが、雇用は保たれるので、私は異動に伴う賃金カットで経営者と話しをしたいと思っております。アドバイスをいただけますでしょうか?
よろしくお願いいたします。
投稿日:2009/02/27 13:25 ID:QA-0015342
- *****さん
- 神奈川県/輸送機器・自動車(企業規模 51~100人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
労働契約によらない減給は難しい
ご相談を拝見し、ご連絡差し上げます。
あくまで原則ですが、予め労働契約(※具体的には就業規則)にルールが規定されていないのに、減給を行うのは法的に困難です。
例えば、御社の就業規則が、職種別の給与体系を設けていたり、減給に関するルールを含んだ内容であれば、その規定を運用する限りでは対応可能です。
ご参考まで。
投稿日:2009/02/27 13:50 ID:QA-0015347
相談者より
ご回答をいただきありがとうございます。
就業規則に明記をしていれば、減給の幅は特に問題ないのでしょうか?
たとえば、30%月収で減らしても問題はないでしょうか?
アドバイスいただけますでしょうか?
よろしくお願いいたします。
投稿日:2009/02/27 14:07 ID:QA-0036022大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
まず既に対応済みとは思われますが、パフォーマンスの悪い従業員に対し十分な改善指導がなされていることが必要です。
そうした会社側での対応無くして、減給を伴う異動、まして解雇を行なうとなれ当該措置自体の合理性が問題となってしまいます。
その上で、「職種変更による賃金カット」ですが、少なくとも
・当該従業員との労働契約に際し職種限定の契約が結ばれていない事
・賃金変更が職種別の賃金規程に基いて行なわれる事
の2点が必要不可欠です。
さらに、減給を行なう場合の幅に関しましても明確な基準はございませんが、通常労働者の生活を脅かさない程度である事が求められますので、10パーセント程度に留めておくのが妥当というのが私共の見解になります。
いずれにしましても、今の状態のまま改善が無ければ雇用継続は厳しいということを当人に理解してもらうこと(※意外と分かっていない場合が多いものです)が最重要です。
もしその辺の認識に疑問があるようでしたら、一方的な通告という形ですと強い反発に遭いトラブルになりかねませんので、事情に関してきちんと面談で話をし、本人の就労にもプラスになることを示された上で異動を勧められることをお勧めいたします。
投稿日:2009/02/27 14:06 ID:QA-0015350
相談者より
非常に役に立ちました。ありがとうございます。
実は、すでに賃金カットなしの異動を1回行いました。しかし改善がまったくされないため、経営者が解雇を検討しておりますが、年齢、能力を考慮しますと、なかなか仕事は見つからないと思いますので、賃金カットではありますが、再度、職種を単純な事務作業レベルであれば、経営陣も検討をしてくれるではないかと相談をさせていただきました。
賃金カットにあたり、懸念は労働契約に際し職種限定の契約を結ばれていないということが難しいです。
弊社では、雇用契約書で、本人の職種を明記しております。これは、減給をする際に違反になると認識をしましたが、間違っておりますでしょうか?
仮に、本人と面談をし、本人が納得をすれば減給は問題ないでしょうか?
ご教授いただけますでしょうか?
よろしくお願いいたします。
投稿日:2009/02/27 14:19 ID:QA-0036024大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
Re:労働契約によらない減給は難しい
ご返信ありがとうございます。
就業規則に規定されているルールどおりに運用する必要があります。
通常、30%減というような減給規定はありえないのではと推定いたしますが、いかがでしょうか?
また、そのような取り決めをすることも、労働法制の趣旨に反しています。
ご参考まで。
投稿日:2009/02/27 14:15 ID:QA-0015352
相談者より
ご回答いただきありがとうございます。弊社の規定は、非常にあいまいなため確認のために質問をさせていただきました。
ありがとうございました。
投稿日:2009/02/27 14:23 ID:QA-0036025大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
こちらこそご返事頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、職種を限定した雇用契約であり、将来における変更の可能性が示されていないということであれば、やはり変更自体が難しいといえますね‥
そのような場合ですと、原則としまして減給は勿論、職種変更するにもやはり本人の同意が必要といえます。
しかしながら、現行の業務に関しまして極度にパフォーマンスが低く通常の業務遂行さえままならないといったレベルであれば、そもそも労働契約の履行自体が困難といえますので、そういった場合は解雇回避の為の異動を命じる事や、妥当な異動先が無い場合に就業規則の解雇事由に沿う形で普通解雇を行う事も可能といえるでしょう。
但し、この点につきましても明確な基準があるわけではないので、仮に異動・解雇を巡る紛争となった場合には個別の案件毎に具体的経緯・事情を考慮した上でそういった措置が妥当か否かが判断されることになります。
万一労使間での紛争となれば、結果如何に関わらず会社も従業員も大きな労力と犠牲を払う事になってしまいますので、先の回答でも申し上げました通り本人に客観的な現状を十分認識させ、異動もやむを得ない措置である事を納得してもらうよう真摯に面談されることが最も重要といえるでしょう。
文面内容からの推測では、よほど癖のある従業員で無い限り理解・合意に至る可能性が十分にあるものとお見受けいたします。
投稿日:2009/02/27 19:34 ID:QA-0015359
相談者より
非常に参考になりました。
ありがとうございました。
投稿日:2009/03/02 10:22 ID:QA-0036027大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
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