特別条項付協定締結後、特別条項を発動しなかった場合の限度時間
いつもお世話になります。
36協定届において、時間外労働の原則の限度時間を月45時間、年間360時間で締結し、
特別条項の時間外労働の限度時間を月70時間(年6回)、年間690時間で締結している当社グループ会社があります。
例年、特別条項は3~4回は発動するのですが、今年度は時間外労働を減らし、成果を出すよう仕事の進め方を見直した結果、今のところ、1回も特別条項を発動していません。
360時間は特別条項を使用しなかった場合の原則となるので、
「原則(特別条項を使用しなかったら)」360時間だが、特別条項が発生したら「例外」として690時間となる。「原則」と「例外」というふうに考え、
例えば、上記グループ会社で、毎月、時間外労働が40時間で、年間40時間×12か月=480時間の時間外労働をした社員が居た場合、どこかの月でその社員の所属する事業所で1人でも特別条項を発動していれば、特別条項で協定を結んだ690時間が年間の限度時間となるので、360時間を超過していても問題ありませんが、
今のままですと、その事業所で1人も特別条項が発動されていませんので、年間の限度時間は原則の360時間のままとなり、年間480時間の時間外労働をした社員は違法ということになってしまうのでしょうか。
投稿日:2023/12/27 16:06 ID:QA-0134082
- newyuiさん
- 神奈川県/その他業種(企業規模 31~50人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、特別条項発動が無ければ当然ながら年間時間外労働は原則通り360時間以内に収まっていなければなりません。
従いまして、月40時間の時間外労働を条項発動無でそのまま12か月続けられ年360時間を超えますと協定違反となります。
加えまして、特別条項発動は個々の従業員単位で行われる必要がございます。それ故、他の従業員に対して条項発動がなされていても当人に直接発動されていなければ特別条項の適用が有ったものとはみなされませんので注意が必要です。
投稿日:2023/12/27 22:07 ID:QA-0134090
相談者より
いつもお世話になります。
大変参考になりました。
万が一、限度時間45時間を超えたら違法になりますので、特別条項付き36協定を締結したのに、無駄を無くし時間管理をしっかり行い、長時間労働とならないように気を付けた結果、毎月、限度時間45時間以内に収まることにより違法となってしまう可能性がある。というのは中々、難しい問題ですね。
従業員には注意喚起し、気を付けたいと思います。有難うございました。
投稿日:2024/01/05 08:35 ID:QA-0134151大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
360時間を超えるときに特別条項発動手続きが必要です。
ただし、特別条項は
通常予見することのできない業務量の大幅な増加等の臨時的かつ特別の事情が生じた場合に限られ、恒常的であることは認められません。
よって、恒常的に毎月40時間残業することは認められません。
投稿日:2023/12/28 10:00 ID:QA-0134096
相談者より
いつもお世話になります。
大変参考になりました。
ありがとうございました。
投稿日:2024/01/05 08:38 ID:QA-0134152大変参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
違法です。
特別条項が発動されない限り、年間の限度時間は原則の360時間であって、それを超える時間外労働はできません。
1人でも特別条項を発動していればいいのではなく、当該従業員にも発動する必要があります。
投稿日:2024/01/04 12:32 ID:QA-0134125
相談者より
いつもお世話になります。
大変参考になりました。
ありがとうございました。
投稿日:2024/01/05 08:45 ID:QA-0134154大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
例外
「月40時間残業が毎月」では例外ではなく、単なる違法状態です。
特別条項はあくまで例外的な措置なので、そのような恒常的残業状況は放置せず、経営責任として大至急の改善をして下さい。労基はかなり重視するポイントのように感じます。
投稿日:2024/01/04 18:44 ID:QA-0134147
相談者より
いつもお世話になります。
大変参考になりました。
ありがとうございました。
投稿日:2024/01/05 08:43 ID:QA-0134153大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
問題が解決していない方はこちら
-
時間外労働について 時間外労働について質問です。当社... [2021/06/03]
-
時間外労働の上限について 弊社では特別条項付36協定を結ん... [2024/03/13]
-
特別条項を結ばない方が年間時間外が多い(?) 特別条項について教えてください。... [2023/08/10]
-
36協定の特別条項について また、教えていただきたく、メー... [2018/03/13]
-
36協定の特別条項の発動について 1か月の時間外労働45時間、特別... [2024/09/02]
-
36協定の特別条項の上限時間について 弊社は36協定では1ヶ月45時間... [2017/02/09]
-
育児時間(有給)取得日の時間外労働手当との相殺について 育児時間(有給)を受けた日に時間... [2023/03/28]
-
特別条項の件 36協定提出にあたり、現在の届の... [2008/03/25]
-
36協定 特別条項について 現在の36協定の内容は1ヶ月45... [2013/01/25]
-
振替休日を取得時の時間外労働(36協定) 36協定で月間の時間外労働を60... [2018/11/28]
お気軽にご利用ください。
社労士などの専門家がお答えします。
関連する書式・テンプレート
時間外労働申請書
時間外労働は法令に従って管理し、適正に割増賃金を支払う必要があります。管理の補助ツールとしてご利用ください。
時間外労働の改善指導書
長時間労働が常態化している従業員に対して、改善を依頼するための文例です。今後の改善を促すため、同意を得る部分を設けています。
休暇管理表(個人用)
年次有給休暇、特別有給休暇をまとめて管理するためのExcelファイルです。個人が記載する際に役立ちます。
非常時持出品リスト
事業所が被災したときに備えて持ち出す備品をリストアップしたものです。