パート・アルバイトの定着を促す3ポイント
三宅 航太(みやけ こうた)
定着を考えるときのポイント
辞めようと思うときについても、見ておきましょう。
パート・アルバイトとして働いている中で、「どんなときに辞めようと思うか」を聞いたところ(複数回答)、「職場の人間関係が良くないとき」が最多で45.5%でした。次いで、「仕事内容に比べ賃金が割に合わないとき」36.9%、「頑張っても何の評価もされないとき」33.7%、「納得のいかない理由で上司に叱責されたとき」29.0%、「何年働いても賃金が上がらないとき」28.6%となっています。
評価に関する不満が多くあげられていますが、最多は人間関係です。人間関係は働きやすいと感じる理由の2位にも挙げられており、仕事を続けていく上での大事な要素と言えます。
最後に、さまざまな調査結果を踏まえた上で、パート・アルバイトの定着を考えるときのポイントを3つあげてみたいと思います。
まず、勤務シフトです。できるだけ個人の希望に沿ったシフトを組むことが大切です。急な残業をお願いするときは、都合を聞くなどの配慮も必要です。また、募集している時間帯や労働時間が希望に合わないと、応募の段階で選ばれないということも考えられます。さまざまな勤務シフトを用意することは、応募者を集めることにもつながります。
次に、仕事の評価です。評価をされないことは不満の上位にあげられており、退職の引き金にもなりかねません。評価は、時給を上げることだけではありません。あいさつや声かけなど、メンバーの1人としての認めも評価です。
そして、3つ目は人間関係です。仕事をスムーズに進めるためにも、良好な人間関係を築くことが大切ではないでしょうか。
<パート戦力化に関する取材記事は、人と仕事研究所WEBサイトで検索・閲覧できます> TOP ⇒ コラム/取材記事 ⇒ 現場イズムバックナンバー
詳細はこちらをご覧ください→アイデム人と仕事研究所
●文/三宅 航太(みやけ こうた)
アイデム人と仕事研究所 研究員。大学卒業後、出版社の営業・編集、編集プロダクション勤務を経て、2004年に株式会社アイデム入社。同社がWEBで発信するビジネスやマネジメントなどに役立つ情報記事の編集業務に従事する。人事労務関連ニュースなどの記事作成や数多くの企業ならびに働く人を取材。
人事の専門メディアやシンクタンクが発表した調査・研究の中から、いま人事として知っておきたい情報をピックアップしました。