同一労働同一賃金とは
日頃お世話になります。
弊社は60歳定年制ですが、4年後に1名対象者が発生する見込みです。(1964年生まれ)
その時の情勢変化はわかりませんが題記についてお伺いいたします。
同一労働同一賃金とは、定年後も同様の処遇をしないといけないのでしょうか?一般的には直前給与の60%程度になって落ち込んでいると思います。(補完として高齢者雇用継続給付金制度がありますが)
弊社のような零細企業では働く意欲と体力(健康)があれば従来通り働いていただきたいと思います。
しかしながら、親会社の関係もあり定年後の雇用形態として【シニア雇用制度】が制定されていて、給与は定年前に比べて大きくダウンすることになります。
何かのセミナーで、定年者に対する賃金の低下は同一労働同一賃金の考え方に合致するものではないので
給与の減額は違法ではないと聞いたことがあります。
制度上は良いかもしれませんが、人材の確保に苦労している零細企業は前述のとおり働けるうちは働いて
いただきたいとの思いが強いです。定年前と同一処遇の場合に年金との関係で問題があるのでしょうか?
当該の対象者は、現状では65歳以降でないと年金支給がないと思います。
正直なところ、定年後継続雇用されている方は、賃金も下がり賞与も出ないなどモチベーションが下がる
ばかりなのに、やっている仕事内容は定年前と大きく変わらないというのが実情ではないかと感じています。
とりとめのない文面で申し訳ありませんが、要するに『同一労働同一賃金とは、いわゆる非正規労働者を対象とするもので定年を迎えた方は対象外なのでしょうか?』と『年金との関係』をご教授ください。
よろしくお願いいたします。
以上
投稿日:2020/01/29 13:07 ID:QA-0090079
- kandt17さん
- 東京都/建設・設備・プラント(企業規模 31~50人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、年金との関係は明確に示されていませんので、定年再雇用後の賃金が下がっても直ちに違法性が生じるものではございません。
しかしながら、全く同じ労働時間数で業務内容や責任等も変わらないという事であれば、賃金を引き下げる事に合理性は見当たりませんので、変更内容は違法とされる可能性も生じるものといえます。
従いまして、定年再雇用後に処遇引き下げをされる場合には、相応の業務負担の軽減を図るべきといえます。但し、例えば労働時間数を極端に短くすることで大幅に賃金を下げてしまいますと、事実上定年再雇用を回避する為の措置と判断されてしまいますので、せめて定年前の6割程度以上は確保されるべきといえるでしょう。
投稿日:2020/01/29 14:01 ID:QA-0090083
相談者より
フルタイム・同一作業(業務)ではあるが、責任は外れる場合(指揮命令の配下となる)は、同一賃金でなくとも合理性があると言う事でしょうか?
投稿日:2020/01/29 16:20 ID:QA-0090089参考になった
プロフェッショナルからの回答
同一労働
定年後の再雇用で給与を下げるのは一般的ですが、その際には当然業務内容も見直されなければなりません。業務内容や責任も全く変わらず給与減とする企業があるのは事実でしょうが、正に同一労働同一賃金に反する違法状態です。
職務内容を見直し、「同一労働」ではなくなれば、堂々と給与見直しも可能です。
投稿日:2020/01/29 16:56 ID:QA-0090094
相談者より
業務内容を変更すると言う事は、具体的には営業ならば顧客担当を外れてスタッフ的なサポート役に回るとか、
技術職であれば現場に出ず社内作業に従事するとか言う事でしょうか?再雇用の場合は、ほぼどの企業も契約社員となり1年契約なので非正規という事でしょうか?
年金の報酬比例部分の支給開始年齢が段階的になっていますので、それまでは当事者が再雇用を希望した場合は原則雇用義務が会社にあるとの認識です。
感覚的に同一労働同一賃金と年金支給の関係及び雇用調整給付金?が残業して収入が増えると減額されてしまうという点にも矛盾があるように思えてなりません。やる気を削いでいる制度に思えてなりません。
投稿日:2020/01/29 17:57 ID:QA-0090097参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
厚労省の禅問答的、逃げ口上的説明では分からない
▼今回の「同一労働同一賃金」への改革は、同一企業内の「均衡化」と派遣企業内の「世間相場化」の二つの局面に亘っています。数日前、派遣関連、本Q&A にて、「前者(同一企業内)は、個別企業の才覚を働かせる余地がありますが、後者(派遣)、即ち、派遣会社は、派遣料金の主導権を派遣先に握られっぱなしになります」と説明しましたが、今回の質問は、同一企業内の問題です。
▼先ず、検討に際して異物混入を避ける為、年金問題は無視します。厚労省は「同一労働同一賃金」という響きの良さに釣られて、職務価値概念が欠落し、仕事の数値比較が不可能の、即ち、同一労働か否か比較不可能のまま、スローガンを掲げ、突っ走ってしまったのです。
▼その部分に就いての厚労省の説明は、次の通りです。曰く、
<定年後に継続された有期雇用労働者の取扱い>
定年後に継続された有期雇用労働者に就いても、パートタイム・有期雇用労働法が適用される。有期雇用労働が定年後に、継続雇用された者であることは、待遇差が不合理であるか否かの判断に当たり、その他の事情として考慮されうる。様々な事情が総合的に考慮されて待遇差が不合理であるか否か判断される。従って、定年後の継続雇用される者のみをもって直ちに待遇差が不合理ではないと認められるものではない。
▼この禅問答的、逃げ口上的説明はどうですか?
まあ、ご質問のコア部分「同一労働同一賃金とは、いわゆる非正規労働者を対象とするもので定年を迎えた方は対象外なのでしょうか?」に対する弊職の解釈は、正直言って「分りません」という処ですが、意見としては、「格別の事由がない限り、対象とすべき」に尽きます。
投稿日:2020/01/30 14:09 ID:QA-0090106
相談者より
回答ありがとうございます。
世間的には当たり前のように定年後の再雇用条件(給与)は直近の6割前後で処遇している企業が多いと感じます。当事者にしてみれば違和感(不合理)を禁じ得ないというのが本音だと思います。
投稿日:2020/01/31 08:47 ID:QA-0090128参考になった
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
ご返事下さいまして感謝しております。
「フルタイム・同一作業(業務)ではあるが、責任は外れる場合(指揮命令の配下となる)は、同一賃金でなくとも合理性があると言う事でしょうか?」
― 基本的にはご認識の通りです。
投稿日:2020/01/30 22:51 ID:QA-0090120
相談者より
補足説明深謝いたします。
【責任】の所在がキーワードかもしれません。
投稿日:2020/01/31 09:13 ID:QA-0090133参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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