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36協定の延長できる時間と休日労働の関係

残業と休日出勤をした結果、36協定の「延長することができる時間」を1か月70時間に延長された社員がいます。
 その社員が、80時間を超えた残業をしたために「これは違法状態ではないか」と親会社から指摘されました。
 ただ、その後、同じ36協定で「労働させることのできる休日」が1か月3日あることがわかり、80時間から、3日分(8×3=24時間)を差し引けば、36協定に基づく労基法違反にはならないのではないか、との議論になりました。
 この議論の仕方は、どこかおかしいところがあるでしょうか?
 因みに、超えた分は割増賃金は支払いますし、休日出勤は1.35支払い、振替休日、もしくは代休を取得してもらいます。
宜しくお願いします。
 

投稿日:2019/09/25 17:21 ID:QA-0087140

労務は難しいさん
東京都/建築・土木・設計(企業規模 31~50人)

この相談に関連するQ&A

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答5

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご相談の件ですが、36協定上で延長時間数から除外される休日労働とは、週1回の法定休日労働になります。

従いまして、御社の場合ですと法定休日であれば延長時間数に関係なく月3日まで労働を命じる事が出来ますが、それ以外の休日や平日の残業等をこの3日に充てる事は出来ませんので注意が必要です。

投稿日:2019/09/25 23:57 ID:QA-0087153

相談者より

重ねての質問で申し訳ありません。

仮にですが、
週1に定めた法定休日として2日休日出勤していて、計16時間の勤務をしていた場合に、36協定上は3日労働させることができるから、と月間の残業時間から差し引いて計算すれば、労基の是正勧告は受けないだろう、という理解で、いいでしょうか?
 ご多忙のところ申し訳ありません。

投稿日:2019/09/26 09:37 ID:QA-0087165参考になった

回答が参考になった 0

人事会員からの回答

オフィスみらいさん
大阪府/その他業種

単純に、親会社の指摘が正しいです。

時間外労働における限度時間とは、あくまでも法定の労働時間を超えて延長することができる時間を示すものであり、休日労働を含むものではありません。

したがいまして、残業と休日労働は分けて考える必要があります。

残業時間が1か月80時間を超えれば、それだけで十分違法状態であり、なおかつ、過労死デッドラインを超えています。

超えた分に割増賃金を支払い、休日労働に1.35%支払うのは当然のことであって、振替休日や代休を取得させたからといって、法違反が帳消しになるわけではありません。

長時間労働に対する労基署の調査は厳格であり、是正勧告は免れません。

長時間労働を専門に取り締まる実働部隊として、「過重労働撲滅特別対策班」、通称「かとく」が東京労働局、大阪労働局に配置されています。

今後は、労働者の安全と健康に十分配慮するとともに、あくまでも36協定の範囲内で残業時間を抑えるよう勤めてください。

投稿日:2019/09/26 07:33 ID:QA-0087155

相談者より

大変参考になりました。私たちも是正勧告だけでなく、指導票ももらいたくはないので、どこが確実なラインなのか、経営層に説明しないといけないのですが、その部分が時折あいまいになるので困っていました。
 ご回答感謝します。

投稿日:2019/09/26 09:34 ID:QA-0087164大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

再度お答えいたします

ご返事下さいまして感謝しております。

「週1に定めた法定休日として2日休日出勤していて、計16時間の勤務をしていた場合に、36協定上は3日労働させることができるから、と月間の残業時間から差し引いて計算すれば、労基の是正勧告は受けないだろう、という理解で、いいでしょうか?」
― 協定違反となる違法な措置ではございませんので是正勧告を受けることはございません。
但し、先の回答で申し上げました通り、法定休日労働と延長時間は別の物ですので、前者を後者から差し引くという考え方自体が成立しません。従いまして、両者は全く別の時間としまして計算上完全に区別して考えることになります。

投稿日:2019/09/26 09:45 ID:QA-0087172

相談者より

服部先生
ご丁寧なお返事ありがとうございます。
「協定違反とならない」との趣旨をもう少し、詳しくお教え下さい。
「36協定で70時間までの残業が認められ、今月は80時間で36条違反になりそうだが、3日分24時間を差し引けるので、差引56時間であり、70時間で収まれば、36協定違反にはならない。労基の調査時にも、そう説明すれば大丈夫」
という意見と、
「3日間休日労働をさせることが認められているだけで、80時間から3日分を差し引いて説明しても労基は納得しない。明らかに36条違反だ」
という意見が両方出て、混乱しています。
最近労基の調査を受けたばかりなので、「次に調査を受けたときに、どちらで対応すべきか」と立ち止まってしまいました。
いかがでしょうか?

投稿日:2019/09/27 09:07 ID:QA-0087190大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

先の回答の補足です

先の回答ですが、後段に示しました通り法定休日労働を延長時間から差し引く事は出来ませんので、例えば月80時間延長しており、かつそれとは別に法定休日労働を16時間行っている場合ですと、80時間から16時間を差し引くことは出来ず結果協定違反が生じますので注意が必要です。

投稿日:2019/09/26 09:57 ID:QA-0087173

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

再度お答えいたします

ご返事下さいまして感謝しております。

「「36協定で70時間までの残業が認められ、今月は80時間で36条違反になりそうだが、3日分24時間を差し引けるので、差引56時間であり、70時間で収まれば、36協定違反にはならない。労基の調査時にも、そう説明すれば大丈夫」
という意見と、
「3日間休日労働をさせることが認められているだけで、80時間から3日分を差し引いて説明しても労基は納得しない。明らかに36条違反だ」
という意見が両方出て、混乱しています。」
― ポイントは、「今月の80時間」が具体的にどのような時間を表しているものであるかという事になります。
つまり、この80時間が「法定休日労働の時間数を含まない純粋な時間外延長の80時間」という意味でしたら、差し引きは当然出来ませんので後者の意見の通り違法となります。
そうではなく、この80時間が「法定休日労働も含めての80時間」という意味であれば、法定休日労働はそもそも延長時間に当たりませんので3日分の時間を差し引くことになり、結果前者の意見の通り違法とはなりません。
繰り返しになりますが、「延長時間(=時間外労働の時間)」と「法定休日労働の時間」を完全に最初から分けていれば、このような混乱が起こる事はありえませんので、必ず両者を峻別されておくことが実務上最重要な事柄といえます。

投稿日:2019/09/27 22:01 ID:QA-0087201

回答が参考になった 0

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