メンタル面を理由に休職期間のある方を採用する上での注意点
面接時に、本人より、「前職で上司との人間関係が原因で何もできなくなり、3ヶ月休職しました。」との話がありました。
その後、その会社に1年半程在籍の後、退職。復帰後は、時短等の配慮もなく通常勤務だったとのこと。退職から約半年ブランクがあり、今でも、たまに薬を飲んでいるそうです。この方を採用するにあたっての注意点がございましたら、教えていただけませんでしょうか?
投稿日:2006/09/07 12:03 ID:QA-0005953
- 6250さん
- 千葉県/運輸・倉庫・輸送(企業規模 501~1000人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
メンタルケアを要する者の採用
■厚生労働省作成の「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」(平成16年10月14日付)をベースに、医学的に業務に復帰するのに問題がない程度に回復した労働者の職場復帰を支援する制度や規定が大企業中心に整備されつつあります。
■その対象者は、既に雇用されている労働者であり、これからの採用者ではありません。御社では、メンタルケアを必要とすることを承知の上で、ご相談の対象者を採用されようとされているのでしょうか? もしそうであれば、取り急ぎ、本人の正常な就労を可能にする制度、体制の整備が必要です。然し、<採用しなければならない格段の事由>がない限り、採用は見送られるべきだと思います。
投稿日:2006/09/08 13:34 ID:QA-0005964
相談者より
ご回答ありがとうございました。
メンタル面での懸念のある方は、できるだけ採用を控えた方がいいというお考えですよね。担当者としては、同意見なのですが、会社としては、順調に回復しているため、リスクは少ないだろうということで、3ヶ月の試用期間で判断することを検討しています。
社内の体制整備以外に、入社後のリスク対応(たとえば、前職のリファレンス・担当医へのヒアリング等)ありましたら、ご意見をいただきたくお願いいたします。
投稿日:2006/09/11 09:42 ID:QA-0032489大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
メンタルケアを要する者の採用
■会社としての採用方針が、既に固まっているのであれば、ご担当部署としては、次の三つのステップを踏んだ上で、社内の支援体制に沿い、細心の注意を払いつつ就業状況をモニター、必要に応じて迅速にサポートすることになるでしょう。
■三つのステップ
① 使用目的を明確にした上で、本人の同意の下に、前職時のカウンセラー・レファレンスを入手する。
② 御社の産業医等による医学的見地からの就労の可能性についてのコメントを入手する。
③ 就業規則の規定内容が許せば、試用期間を6カ月に延長し、観察、支援可能期間を十分確保する。
投稿日:2006/09/11 11:27 ID:QA-0005976
相談者より
ご回答ありがとうございました。
アドバイスに基づき、早速プランを考え、
関係者に提案してみます。
投稿日:2006/09/11 11:53 ID:QA-0032492大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 毛利 元貞
- 有限会社モリ・インターナショナル 代表取締役
お互いのために
中途採用面接にて、応募者が「前職で上司との人間関係が原因で何もできなくなり、3ヶ月休職しましました」と告げたとのこと。前の会社に1年半程在籍して退職。休職後の復帰は通常勤務で退職から約半年ブランクがあり、たまに薬を服用している情況ですね。
弊社は応募者プロファイリング(人物査定)と面接支援業務を実施しています。現実の視点と実例から共通していえることは、メンタル的な要素が強く入る面接では応募者が語る話に注目し、応募者を値引きすることなく、細部まで検討することが大切です。
「人間関係が原因で何もできなくって」と応募者は語っているようですが、具体的な話はしましたか。対人関係に原因があると語っても、違和感を感じさせるときは要注意です。また、応募者の会話を吟味することで、入社後に起こりえるメンタル的な問題の可能性は予測できます。予測できれば、双方の不安と心配は軽減できます。御社が確保している社内リソースで対応できるかどうかの判定も可能です。(双方が不幸にならないための大切な配慮です)。
会社は「順調に回復しているため、リスクは少ないと判断している」というのは、応募者の主訴に基づいているのでしょうか。文面からは担当者として、一抹の不安があるというように、私は感じています。どんなに回復状況が好ましくても、今後の環境との折り合いがうまくいかなければ、応募者の心的情況は急変する恐れがあります。なぜなら、今までの応募者の気質、人格が関与してくるからです。もちろん、折り合いがうまくいくこともあります。そう意味ではお互いのためにも、試用期間を限定するというのはよき方法だともわれます。
投稿日:2006/09/14 19:47 ID:QA-0006020
相談者より
丁寧な回答、ありがとうございました。
面接時の詳細な聞き込みの重要性を改めて認識した次第です。採用した側された側共に、最終的には、良い結果になるよう、努力したいと思っております。
投稿日:2006/09/19 09:42 ID:QA-0032509大変参考になった
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