社員からの退職届について教えて下さい
不明な事があると参考にさせ頂き、いつも助かっております。
有難うございます。
毎年4月に社員面談を行なっているのですが、この1年間のある社員の素行の悪さ、能力の不足、会社の鍵をかけ忘れて帰宅、精算が済んでいるお得意様への請求書送付、などを理由に2ヶ月の猶予を与えてから8%の減給を行ないました。ミスが起こるたびに指導は行ないましたが改善されませんでした。
4月の面談の際にはその社員は納得していたのですが、1ヶ月が過ぎてから「退職届」を提出しました。
その内容が頭を悩ませているのですが、退職理由として「上司に退職推奨を受けたため」となっていました。
面談の際に退職を勧めてはいないので、
「この「退職届」は受け取れない」と本人に話すと、一度提出したものなので受け取らないと言っております。
私がこの「退職届」を受け取らないで、この社員が退職希望日から出社しなくなった場合、この社員は無断欠勤という事になるのでしょうか?
もしくはこの社員の「退職届」は有効となるのでしょうか?
お恥ずかしい話でありますが、お知恵を拝借できればと存じます。
どうぞ宜しくお願いします。
投稿日:2014/05/20 18:42 ID:QA-0058923
- たかじさん
- 東京都/販売・小売(企業規模 1~5人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
退職届について
まず、会社としては、この社員に辞めてほしいのか辞めてほしくないのか
など会社の方向性を決めて下さい。
退職勧奨は解雇ではありませんので、辞めてほしいのであれば、
本人から退職届を出してきたのですから、好都合ともいえます。
上司が退職勧奨をしていないということですが、この点については、
本人がそう受け止めたということでしょうから、上司に何と言ったのか確認することです。
職業選択の自由もありますので、民法上、原則として自己都合退職届は、
2週間経過すれば有効ということになります。
無断欠勤にしたところで、本人が辞めたいと言っているのですから、無意味と
なります。
理由が気になるようでしたら、上司に確認のうえ、退職勧奨をしていないという
ことであれば、退職届受理の文書を作成し、そこに「ただし、
会社としては、退職勧奨はしていません」と一文いれておく選択もありますが、
かえって本人の感情を逆なでするケースもありますので、
詳細事情により判断せざるを得ません。
退職という出口ではトラブルのリスクがありますが、退職届を出してきていますので、
一般的には会社は有利であるといえます。
投稿日:2014/05/20 19:22 ID:QA-0058924
相談者より
小高東 先生
この度は早々にご回答を頂きまして誠に有難うございました。
先生に頂きましたアドバイスを元に、労働基準監督署とハローワークに出向きました。
会社としては彼女に辞めて欲しかったのですが、退職届に「退職勧奨」との記載がありましたので、未然にトラブルを防ぎたかったのでご相談をさせて頂きました。
先生方のお力添えに大変感謝を致します。
誠に有難うございました。
投稿日:2014/05/27 14:30 ID:QA-0058994大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
手続き
まず会社としても適性を認めず、退職を望んでいたと理解できますので、それであれば本人の自主退職として受理されれば良いと思います。退職勧奨をしたかどうかにつきましては、本格的に争うことにならなければこのまま終了です。相手がエスカレートさせようと思えば、通常の自主退社でもいくらでも騒ぎ立てることは可能です。従いまして、会社側に退職勧奨ではないという強い意志と、また絶対に証拠を握られていない自信があれば、堂々と受けて立つことになるでしょう。この場合の証拠とは「言った言わない」レベルではなく、隠し録音などが想定できます。大切なことは会社側が一丸となって立ち向かい、上層部が勝手に社員の言い分を聞き入れたりせずに臨むことです。社長以下、そうした強い意志をもって臨まなければ企業側が不利になることは十分ありますので、ぜひ社内の意思統一を図って下さい。
投稿日:2014/05/20 22:05 ID:QA-0058927
相談者より
増沢隆太 先生
この度は早々にご回答を頂きまして誠に有難うございました。
先生に頂きましたアドバイスを元に、労働基準監督署とハローワークに出向きました。
会社としては彼女に辞めて欲しかったのですが、退職届に「退職勧奨」との記載がありましたので、未然にトラブルを防ぎたかったのでご相談をさせて頂きました。
先生方のお力添えに大変感謝を致します。
誠に有難うございました。
投稿日:2014/05/27 14:33 ID:QA-0058995大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
速やかに退職承認通知書を作成、本人に交付、退職成立させるのが賢明
現在、 本人が、 退職推奨を受けたものと認識し、 且つ、 その認識を退職届という文書で提出してきた状況にあります。 退職勧奨は法律行為ではないので, 基本的には自由に行うことができます。 ご説明からは、 いずれ退職して貰いたい社員であるものと理解しますので、 会社としては、 速やかに退職承認通知書を作成し, 写しを取った上で ,当該労働者に交付すことをお勧めします。 その時点で合意退職が成立し, 退職届 ( 合意退職の申込み ) の撤回は認められなくなります。 ハローワークに提出、 本人に交付する離職証明書 ( 離職票 ) の離職理由欄には、 「 事業主からの働きかけ 」 ⇒ 「 退職勧奨 」 と、 ありのまま記入し、 幕引きすればよいと思います。 ご説明の限りでは、本人が、 退職推奨と認識する就いて、 格別の条件を要求していないと理解しています。
投稿日:2014/05/20 22:13 ID:QA-0058928
相談者より
川勝民雄 先生
この度は早々にご回答を頂きまして誠に有難うございました。
先生に頂きましたアドバイスを元に、労働基準監督署とハローワークに出向きました。
会社としては彼女に辞めて欲しかったのですが、退職届に「退職勧奨」との記載がありましたので、未然にトラブルを防ぎたかったのでご相談をさせて頂きました。今回「退職承認通知書」という物の存在を初めて知りまして、勉強をさせて頂きました。
先生方のお力添えに大変感謝を致します。
誠に有難うございました。
投稿日:2014/05/27 14:35 ID:QA-0058996大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
民法上の規定では、期間の定めのない雇用契約の場合ですと、第627条におきまして「雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。」と定められています。
従いまして、退職届の受け取り有無に関わらず、退職の申し出があった以上雇用契約は終了しますので、理由がどうあれ退職は有効となり無断欠勤扱いをするという事は原則として出来ません。
但し、退職勧奨の事実が本当にないというのでしたら、当然ながら退職理由まで認める必要はなく、雇用保険上は自己都合の退職扱いになります。会社としましては、問題社員が自主的に退職するのはむしろ歓迎すべき事ですので、退職届の理由となる事実は認めない旨を本人に文書で通知した上で退職届自体は退職意思の表明の証拠としまして受け取られても差し支えないものといえます。離職証明書への事業主記載欄も退職勧奨ではなく個人的な事情による離職として記載されるとよいでしょう。退職理由について双方の意見が食い違う場合は、ハローワークが両者に事情を確認した上で判断しますので、退職に至った詳細経緯を出来る限り詳しく記録されておくことをお勧めいたします。
投稿日:2014/05/20 22:46 ID:QA-0058929
相談者より
服部康一 先生
この度は早々にご回答を頂きまして誠に有難うございました。
先生に頂きましたアドバイスを元に、労働基準監督署とハローワークに出向きました。
会社としては彼女に辞めて欲しかったのですが、退職届に「退職勧奨」との記載がありましたので、未然にトラブルを防ぎたかったのでご相談をさせて頂きました。恐らく退職希望の社員は失業手当を待機期間無しに受け取りたいが為にこのような行動に出たのだと思います。本当に職が無く困っている方の財源をこのような社員に分け与えたくないというのが私の個人的な気持ちでございます。
前回の有給休暇の質問に続きまして先生方のお力添えに大変感謝を致します。
誠に有難うございました。
投稿日:2014/05/27 14:39 ID:QA-0058997大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
問題が解決していない方はこちら
-
退職日 当社は退職の申し出があった者に対... [2010/05/15]
-
退職日前の退職金一部(または全部)支払について 3月末付で退職予定の従業員に対し... [2009/02/13]
-
退職者の有給について パートで退職された方がいますが、... [2024/08/23]
-
希望退職募集の場合の退職金 経営がかなり逼迫している状況で、... [2010/11/30]
-
退職率 よく退職率 何%と表示があります... [2006/11/24]
-
64歳と65歳の失業給付金について 退職日を迷っておられる社員がいる... [2017/02/16]
-
退職金の精算 現在ある退職金制度を今後、なくし... [2009/04/13]
-
定年退職時の退職金 定年退職時の退職金支給について... [2008/02/14]
-
退職(自己退職と合意退職の相違)について 以下、教えていただけますでしょう... [2008/12/22]
-
出向者の退職届 出向者が退職する場合、退職届は出... [2009/08/24]
お気軽にご利用ください。
社労士などの専門家がお答えします。
関連する書式・テンプレート
退職理由説明書
退職合意済みの社員に、どのような理由で退職に至ったかを記入してもらう書類です。ヒアリングは慎重に行いましょう。
退職証明書
従業員が退職したことを証明する「退職証明書」のサンプルです。ダウンロードして自由に編集することができます。
退職承諾書
退職届を受理し、承諾の旨と今後の指示を記載した書類です。
退職手続きリスト
従業員の退職では社会保険や退職金の手続き、返却・回収するものなど、数多くの業務が発生します。ここでは必要な退職手続きを表にまとめました。ご活用ください。