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家族手当の金額

家族手当の改訂を検討しています

現在は妻1万 子供ほか3000円です

扶養の範囲は、扶養控除申請にもとづき支給しています

家族手当については働く女性側からの廃止論と家庭をもつ人材が仕事能力が高いという面からの支援(中規模企業での幹部候補生としての人材育成)の意見をウエブにはあるようです

中規模から大企業の水準と今後の方向性についてご教授をおねがいいたします

投稿日:2005/07/18 16:58 ID:QA-0001290

*****さん
愛知県/半導体・電子・電気部品(企業規模 101~300人)

この相談に関連するQ&A

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答2

プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

家族手当の金額

■賃金項目の統廃合に限らず、制度変更に際して最も重要なものは、確たるコンセプトとキーワードです。これなしに、腰の据わった正しい判断はできません。「虚妄の成果主義」などと揶揄されても、賃金が成果或いは業績貢献の対価であるとの認識の下に、賃金を仕事と直接結びつけるトレンドはもはや「帰らざる河」と言ってよいでしょう。
■人事制度に必要なコンセプトは、「利益創造力」(やる気とプロ意識)と「コスト競争力」(人件費コントロール)の2つです。コンセプト実現を支える助っ人キーワードは、「合理性」「体系性」「メリハリ性」「透明性」の4つです。
■この観点からみると、ご相談の「家族手当」は、成果にも業績にも関係のない<非仕事給>で、第一のキーワード「合理性」にそぐわない賃金と判断されます。「住宅手当」も同様です。「廃止」が正解です。これらの生活補助給は、低賃金時代の年功給の年次別モデル賃金をベースに生まれてきたものです。同一労働・同一賃金などと何十年も言いながら、足元では非同一賃金がチャッカリ生きているという感じがします。「家庭をもつ人材は仕事能力が高い」などといったウエブ意見は問題外です。
■もう一つ、考課と賃金の関係の切り口から検証してみましょう。<非仕事給>には考課結果は反映されないので、その比率が大きいほど、考課結果に対して鈍感な賃金体系になります。つまり、一生懸命考課を実施しても、賃金にたいした影響がなければ、メリハリ利いた処遇は困難になります。「優秀社員は落胆、ぶら下り社員はにんまり」いう結果になります。貴重な人件費をこのような結果にさせないためのコンセプトとキーワードに沿ってシッカリ検討して頂くようお願いします。
■最後の行のご質問ですが、この水準とは、「家族手当」のことでしょうか、それとも賃金水準全般のことでしょうか? 前者なら、確実に減少ないし廃止に向かうでしょう。

投稿日:2005/07/18 21:40 ID:QA-0001296

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プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

家族手当の金額

■<基本給だけ>のA社と<基本給+家族手当>のB社があり、どちらも月例賃金は30万円(B社の場合はモデル家族構成)としましょう。B社製造の管理者・監督者はA社に家族手当がないからといって低水準と思いますか? 低いと思うのは、本人がモデル以上の家族手当をB社で支給されている場合だけです。逆に、モデル以下の家族構成(極端なところ、独身や既婚女性で手当がゼロ)の社員にとっては、A社の賃金は高いのです。つまり、他社からの転職者にとっての有利・不利はB社における本人の属人的要素に左右される構造になっているわけです。つまり、家族手当を廃止したからといって、途中採用面で心配過剰になる必要は全くないわけで、何件かに1度、応用問題が必要になるだけのことです。むしろ、仕事と真正面から向き合った賃金体系を誇りとすべきでしょう。
■最近は、属人手当も縮小・廃止がすすみ、情報も少なくなってきました。現時点での全産業・大手企業の平均支給額は、配偶者 ¥15,108、配偶者と子1人 ¥20,777、配偶者と子2人 ¥26,088程度となっているようです。中小企業の情報は取りにくかったので割愛しますが、10年前との比較では3割くらい少なくなっているようです。月例賃金の変化を考えれば、全体に占める割合はそれ以上に減っていると思います。この傾向は、着実に進むでしょう。
■「人事は世間水準の考慮、つまり生活水準の比較も必要」なことは当然です。「能力向上主義」に基く人事制度下でも、水準比較・検証は必要かつ可能です。年功序列的でないとできないというものではありません。実は、世界中で世間相場にもっとも敏感なのは、米国企業なのです。「年功序列慣習が残っている東海地方のやり方」などとは思っていません。自動車部品会社の多い他県でもこの4年間で見事に変身を遂げた会社の実例もあります。
■前信でも申し上げたように、給与制度を考える際に、目線を高く持って全体像をとらえることが重要です。「○○手当を変えたい」など、個別の制度上の課題は多数ありますが、パーツだけを取り出して改善策を講じたところで、問題の抜本的な解決にはならないことを再度確認しておきましょう。

投稿日:2005/07/19 15:10 ID:QA-0001312

相談者より

説明不足な点がございました

弊社は、中途採用は年収予測の金額で提示をしています 基本給+賞与+残業といった形です

サービス残業はありませんので(弊社の売り)段取者クラスでは遜色はありません

問題は係長以上の管理職の採用の場合です お互いに社会人も長く、見劣りがしないように給与設計をすることが重要になります

総合的にみて家族手当・通勤手当が給与のせめぎ合いの中で採用予定者との間で問題になることがあるのです

ご説明のように、大企業水準とはいかないまでも考慮すべき点もあるかと思います

ご回答ありがとうございました ご丁寧な対応感謝しております

投稿日:2005/07/20 15:46 ID:QA-0030518大変参考になった

回答が参考になった 0

回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
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