休職規定の件
弊社では休職から明け、復職後、一定期間を過ぎると、同一傷病であっても休職期間をリセットせず、再度休職に入ることができます。
現行では、極端な話、復職後一定期間さえ勤務すれば、退職日まで休職&復職を繰り返すことができてしまいます。
そこで、「休職、復職を繰り替えす場合、当該初めて休職を開始した日より○○年(※)を超えた場合には、就業に堪えない状態と判断し、退職の取扱いとする」という規定を追加することは、可能でしょうか?
不利益変更の争いになった場合、司法判断になることは承知しておりますが、どうでしょう?
感覚で結構ですので、ご回答いただけますと、幸いです。
※○○年には、10年、15年をイメージしております。
以上
投稿日:2007/09/21 19:34 ID:QA-0009836
- *****さん
- 大阪府/電機(企業規模 10001人以上)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、「10年、15年」といった長期間の設定では、余りに長過ぎますので休職・復職を繰り返す行為に対し実際上の抑制効果は期待できません。
こうした休職行為への対策としましては、やはり「同一または類似の休職事由の場合には、休職期間を通算する」といった定めを休職期間満了後の自動退職とセットで置くことが最適といえます。
投稿日:2007/09/21 20:18 ID:QA-0009839
相談者より
お返事ありがとうございます。
追加質問で恐縮です。
■質問①
>「10年、15年」といった長期間の設定では、余りに長過ぎますので休職・復職を繰り返す行為に対し実際上の抑制効果は期待できません。
→ただ、現実問題、10年を超えて繰り返している社員がおりますので、当方としては、マックス10年間で打ち止めにしたいと考えております。
■質問②
当社では、同一または類似の休職事由の場合でも復職期間が4ヶ月間を超えた場合、休職期間がリセットされる規定となっております。
観点を変えると、このリセットされるという規定を廃止するというのがベストだと思っておりますが、この不利益変更については、仮に裁判になった場合の勝算はどうでしょう?これについても感覚で結構ですのでご返事いただけると幸いです。
投稿日:2007/09/21 21:04 ID:QA-0033935大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
こちらこそご返事頂き有難うございます。
状況を詳しくご説明頂き感謝しております。
拝見しましたが、極めて特殊な事例と感じています。
従いまして、確答は出来かねますが、回答させて頂きますと‥
ご質問①について
・まず、「現実に10年を超えている社員」がおられるという事実に驚かされました。その間会社としての対応策を取られなかったということでしょうか‥
10年で打ち止めと言っても、休復職の反復が事実上就業規則で認められており、かつこれまでもそうした行為が暗黙であったとしても認められてきたわけですから、容易には出来ないといえます。仮に強行すれば当然ながら解雇をめぐる紛争になるといえます。
ご質問②について
・リセットの4ヶ月というのも極めて短い設定といわざるを得ません。現に該当する休職者がいなければ、当該規定をなくすこと自体は労働者にとって大きな不利益をもたらすとはいえないので、適正な変更手続きさえ取れば問題ないのですが‥
やはり問題は「10年にも及ぶ該当労働者が存在する」という点ですね。社会通念的に見れば、労働者の行為が妥当でないとも見えるでしょうが、永きに渡って会社が黙認?してきたという事実も軽視できません。
休職打ち切りを巡って裁判になった場合には相当難しくなると予想されます。判断に際しては、この10年間における当該労働者の休職の実態や理由の妥当性、さらには復職に関する会社の判断の妥当性(※そもそも復職を安易に認めていなかったか等)、及び新制度への変更に際しての労使間の交渉経緯等、非常に多くの過去から今後に渡る事実が吟味された上で下されることになるでしょうが、一方的な休職打ち切りは、不当解雇とされる可能性が高いというのが私共の見解です。
それでも尚、詳しい一連の流れを把握しない限り明確な結論は出せないといえますので、当掲示板でお答えできるのはこの辺りまでとご了承下さい。
今さらという感は否めませんが、まずは本人とよく話し合って本人に適した仕事へ転職を勧める等会社として問題解決・訴訟回避に向けた努力を行うことは不可欠でしょう。
また、仮にも訴訟へと発展した場合には、労働問題に精通した弁護士に相談される事をお勧めいたします。
投稿日:2007/09/22 00:07 ID:QA-0009842
相談者より
ご丁寧に回答いただき有難うございました。とても参考になりました。
投稿日:2007/09/25 09:16 ID:QA-0033936大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
休復職リセット方式の廃止
■現行制度のリセットの仕組みを活用して(或いは結果的に)10年を超えて休復職を繰り返している社員が存在するという事実から出発すると、それが異分子として最後まで尾を引き、本来望ましい制度の設計および実施に困難をもたらす可能性が大きいと思います。
■そこで、この個別問題を一旦棚上げした上での望ましい制度の要点は次の3点に整理できます。
① 同一または類似の休職事由の場合には、休職期間を通算する(服部様のご指摘の通り)。
② 勤続年数グループ区分化し、1カ月~2年程度の範囲内で上記通算休職期間の限度を設定する。
③ リセット制度は廃止し、上記限度期間と最終日を以って自動退職とする。
■現状からみれば、この制度案は労働条件の切り下げだとの意見は当然出ると思われますが、問題の特定社員を除けば、現在該当者が存在しないこと、および本制度案は多くの企業で採用されている事実から、これを、妥当性を欠くものだとの議論は説得力に欠け、(再び服部様のご指摘を引用させていただきますが)適正な変更手続きさえ取れば問題はないと考えます。
■さて、最初に棚上げした個別問題ですが、制度改訂が実施できれば、その実施日における、それまでの休復職履歴をリセットし、リセットなしの改訂制度を適用されることで特定社員を狙った不利益処遇ではなく解決のシナリオが見えてくるのではないでしょうか。過去の休復職履歴は、やり得とも思えますが、会社にもその程度の受忍は必要でしょう。
投稿日:2007/09/22 11:08 ID:QA-0009843
相談者より
投稿日:2007/09/22 11:08 ID:QA-0033937大変参考になった
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