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みなし残業の廃止(個別対応)

いつも参考にさせて頂いております。
ご質問をさせて頂きますので、恐れ入りますが、ご助言など賜ります様に、
お願い申し上げます。

当社は飲食店を10店舗ほど経営しているのですが、昨年の秋口から業績不振が続き、
昨今のコロナウィルスの影響も加わり、非常に厳しい局面を迎えています。

各店の営業時間を短縮し、半数程度の社員に休業を命じておりますが、
回復の兆しも見えない為、次の方策としてみなし残業の廃止を検討しています。
なお、営業時間の短縮に伴い、残業時間数はみなし時間数を大きく下回る状況にあります。

残業代の支給を見なし時間制から原則の労働時間制に変更することは、合理的な変更だと
考えていますが、変更を機に残業を抑止することになれば、月給は大幅に減額される為、
不利益の度合いが大きく、合理性を欠く変更になると考えています。

 ご質問1.合意を得る事なく変更を進めるべきではないでしょうか?

既に非正規社員に対するシフトカットと雇止めをおこない、新規採用も凍結しています。
正規社員の整理解雇も視野に含まれる状況にあり、リスクを承知の上で進めて行きたい
所存でおります。

経営状態の悪化と実際の労働時間の短縮を前提とした減額である事を伝えることで、
一部社員は理解を示してくれると思いますが、当然、合意が得られない社員も
出てくる事を想定しております。

 ご質問2.この場合、合意の得られた者だけ変更を進めても良いのでしょうか?

なお、見なし残業に関する取り決めは就業規則にも給与規程にも記載をしておりません。

 ご質問3.就業規則もしくは給与規程の変更および労基署への届出の要不要について、
     ご助言を賜ります様にお願い致します。

                                       以 上

投稿日:2020/04/09 14:47 ID:QA-0092008

未熟な担当者さん
神奈川県/フードサービス(企業規模 501~1000人)

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答2

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご相談の件ですが、ご認識の通り何かと問題の多い固定残業制(みなし残業)につきまして廃止されるのは全く適切な方向性といえます。

但し、そうであってもこれまで必ず補償されていた支給内容が無くなる事は、就業規則等に定めが無い内容であっても労働条件の不利益変更に該当しますので、会社側で一方的に廃止を通告するだけの措置は当然避ける必要がございます。加えまして、こうした重要な賃金支払いに関わる内容が就業規則(給与規程も含まれます)に定め無で運用されていたという事自体、就業規則に必要記載事項を定めていないという点で違法な措置となりますので注意が必要です。

従いまして、どうしても現行運用を変更されたい場合には労働者と真摯に協議をされた上で極力個別同意を得られた上で廃止されるべきといえます。難航するようであれば、通常の不利益変更とは異なり上記違法措置の問題もございますので、お近くの弁護士または社労士事務所へご相談される事をお勧めいたします。

尚、就業規則に固定残業制の定めが全くないという事であれば、実際に変更する箇所が無い事からも届出は不要です。

投稿日:2020/04/09 19:18 ID:QA-0092024

相談者より

ご回答をいただき、誠に有難うございました。
個別同意を得た上で、対応を進める様にいたします。

投稿日:2020/04/10 10:54 ID:QA-0092052大変参考になった

回答が参考になった 1

プロフェッショナルからの回答

増沢 隆太
増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ 人事・経営コンサルタント

固定残業制

就業規則記載もなく、労働契約にも規定がなければそもそも固定残業制として成立しません。しかし事実上運用され、支給されているということで、給与減額になれば不利益変更となるでしょう。
従って、一方的通告ではなく社員への説明と話し合いは欠かせません。
また経営状況が危機的ということも含め、真摯な説明で納得を得るしかないでしょう。会社の存続が問われる事態ですので、一方的にならず説得することが何より重要です。
元から正規の手続きで行った制度でないのであれば届出も不要です。

投稿日:2020/04/10 10:11 ID:QA-0092047

相談者より

ご回答いただき、有難うございます。
きちんと社員に説明し、合意を得た上で対応を進めたいと思います。

投稿日:2020/04/13 08:04 ID:QA-0092104大変参考になった

回答が参考になった 0

回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。



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