単身赴任規定について
弊社は社歴55年の卸売業です。
創立当初から家族的な組織で運営されており、規定類も最低限のものしかないのが現状です。
昨今、全国展開を行なうようになり従来にはなかった単身赴任規定が必要になってきました。
実際の策定にあたり参考となるものがあれば教えていただけないでしょうか。
・単身赴任の定義
・単身赴任を認める条件
・帰省に関する諸条件
・手当ての基準
最低限以上の項目を定める必要があると考えています。
又この他にも定める条項があればよろしくお願いします。
・
・
投稿日:2006/12/22 10:40 ID:QA-0006987
- *****さん
- 岡山県/商社(専門)(企業規模 101~300人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
単身赴任規定の作成
■厚労省では、「有配偶単身赴任者」を「配偶者のいる者(内縁関係を含む)で、その配偶者と居所を別にして単身で赴任地に赴く者をいう」と定義しています。平成13年(一寸古くて恐縮ですが)の調査では、単身を認めている個人的事由のトップスリーは、① 子供の教育、② 配偶者の仕事、③ 親等の介護や同居となっていますが、①の事由が圧倒的に高い割合を示しています。
■自宅への帰宅について、半数の勤務先では「定期的な帰宅制度」を持っており、「月1回」が72%を占めるものの、「月2回」が22%、「月3回以上」が6%となっていました。しかし、制度面では帰宅が月1回でも、「仕事で帰れるように、週末や週初めに本社で会議を開くなどの配慮をする」などの配慮をしている場合も多いようです。
■帰宅頻度の面では、月1度が33.2%、隔週が25.7%、毎週末が20.2%、2カ月に1度が13.4%などとなっています。比較的短距離の場合には、自費帰宅もあると思われますので、全部が会社より経費支弁されているとは限らないと思われます。
■別居手当額については、民間企業では、等級、役職等の社内地位に応じて、1.5万円~5.0万円の範囲で決定されていると仄聞しています。公務員の場合は、人事院規則において、100Km超~300Km未満の場合、6千円から、1,500Km超で、4.5万円と赴任地までの8段階の距離区分により支給されているようです。
■因みに、あまり統計の多くないご相談事項ですのでスッキリした回答ではありませんが、上記の説明をベースにまず原案を作成されることをお勧めします。有償であればもう少し詳しい情報が入手できるとは思いますが・・・・。
投稿日:2006/12/25 15:15 ID:QA-0007008
相談者より
大変参考になるアドバイスをいただきありがとうございました。
加えてもう一点曖昧な質問なのですが住居については当社の場合、社宅を保有していないので、賃貸を利用することになります。このような場合の賃料は統計的には全額会社が負担しているところが多いのでしょうか、それとも役職により一定額を本人が負担しているところが多いのでしょうか。
投稿日:2006/12/25 16:52 ID:QA-0032845大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
単身赴任規定の作成 P2
■自社物件、賃借物件に関わらず社宅の提供は現物給与と看做され課税対象になります。課税基準は次の通りです。
(1)(その年度の建物の固定資産税の課税標準額)X0.2%
(2)12円X(その建物の総床面積(平方メートル)/3.3平米)
(3)(その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)X0.22%
以上の三つを合計した金額が、使用人に貸す社宅や寮などの1カ月当たりの家賃の基準となります。使用人に無料で貸す場合には、この基準となる金額が給与として課税されます。使用人から基準となる金額より低い家賃を受け取っている場合には、受け取っている家賃と基準となる金額との差額が、給与として課税されます。しかし、使用人から受け取っている家賃が、基準となる金額の50%以上であれば、受け取っている家賃と基準となる金額との差額は、給与として課税されません。
■社内における均衡性および課税の観点から、全額会社が負担しているところは殆んどありません。多くは、課税基準の50%超ギリギリに家賃を設定しておられるものと思います。実際の家賃設定の仕方は役職という考え方もありますが、入居物件の条件は時期等により運不運のバラツキが出ますので、<一律課税基準の50%>とされ、物件探索時に上級者、一般職で候補物件を選択されるのがよいのではないでしょうか? なお、賃借社宅や寮などを貸す場合にも、固定資産税の課税標準額などの確認をすることが必要ですのでお忘れなく。
投稿日:2006/12/26 11:26 ID:QA-0007015
相談者より
抽象的な質問に対して適切なアドバイスをいただき、本当に参考になりました。
ありがとうございました。
お礼が大変遅くなり申し訳ありませんでした。
投稿日:2007/01/09 16:21 ID:QA-0032848大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
問題が解決していない方はこちら
-
OB会規定について OB会を作るにあたり、規定類のひ... [2022/01/29]
-
規定の作成について 規定の種類が様々ありますが、マイ... [2016/04/26]
-
慶弔規定と慶弔見舞金規定 慶弔規定と慶弔見舞金規定に違いは... [2022/05/19]
-
住宅手当・借上社宅規定の明記 住宅手当・借上社宅規定の要項は社... [2006/01/15]
-
休日の振替について 休日の振替についての質問です。弊... [2024/07/05]
-
業態別の賃金規定 業種① 家族手当の規定あり業種②... [2024/01/16]
-
就業規則の付属規定 以前、就業規則の変更届を出した... [2019/08/06]
-
アルバイトの正社員登用規定 当社ではすでにパートの正社員登用... [2014/10/22]
-
退職金規定の改定 早速ですが、退職金規定の改定に取... [2011/08/09]
-
就業規則のない会社で退職金規定のみをつくる際の手続と留意点 就業規則がない法人にて、従業員の... [2019/01/19]
お気軽にご利用ください。
社労士などの専門家がお答えします。
関連する書式・テンプレート
勤務間インターバルの規定例
勤務間インターバル制度を就業規則に規定するための例です。
懲戒規定
懲戒処分を設ける際は、就業規則で定める必要があります。自ら乱用しないよう注意深く規定しましょう。
セクハラ防止規定(モデル規定)
セクハラ防止に関するモデル規定です。禁止する行為と、懲戒処分の程度を含んでいます。
副業規定
副業を許可制で認める場合に必要な規定例です。就業規則などに盛り込みお使いください。