お世話になります。
部下の女性が妊娠中なのですが、業務に伴う出張についておうかがいしたいと存じます。
①女性本人は業務に意欲的で、出張に行くことは問題視していない。
②女性は妊娠5ヶ月で安定期であり、体調面は問題ない。(本人談)
③職場としてもできれば当人に出張してもらいたいが、当人の出張を避けて代替要員を
立てることも可能ではある。
④出張の負荷は
・日帰りで、拘束時間は移動時間も含めて通常の業務時間から大きく逸脱はしていない
・多少の立ち仕事が伴う(30分程度のプレゼンを4~5回)
・このような出張が中3日で2回ある。
概ねこのような状況下ですが、当該女性社員に出張に行ってもらうことは問題あります
でしょうか?
ご見解の程をよろしくお願いいたします。
妊娠中の女性に対する配慮は、なかなか難しいものがあります。基本、妊娠は病気ではないので、本人が仕事上の配慮を求めた場合以外は、普通に扱うべきだと考えます。
事実、ある会社さんで妊娠初期でつわりがひどく、そのせいで会社をよく休む女性に対して「身体が大変そうだから、今から休職をしたら」と男性上司が休職を勧めたら、「マタハラ」だとトラブルになりました。部下に妊娠中や育児中の方がいる場合は、上司としてそれに関する勉強が必要でしょう。
今回のケースでは、本人が体調面でも大丈夫だと言っていますし、仕事に意欲を持っていますので、問題はないと思います。
妊娠中だからと本人の同意を得ないで、勝手に通常より軽い業務に異動させることは
問題ですし、たとえ本人の同意を得たとしても「マタハラ」に該当するとした裁判例もあります。この同意を得た場合ですが、同意を得る段階で仕事を変わることに対するメリット、デメリットをきちんと話していなかったというのが、原告側勝訴の大きな理由です。やはり今後のキャリアに大きくかかわることですので、きちんとした説明が必要となるのです。
今後出張が本人にとって負担となれば、本人から話があるかと思います。その時には本人の希望に沿って(会社の希望ではありません)仕事内容を変えることになるでしょう。その場合は、仕事を変わることによる今後のキャリアについて、きちんと説明をしておくことをお勧めします。
ご回答ありがとうございます。
参考になりました。
本人側の意欲と体調に問題がなければ、業務制限してしまうことの方が逆にマタハラになってしまうとは、何ともデリケートな問題ですね。
▼ 本人申立て、及び、出張負荷に鑑みれば、出張命令は、極く妥当な事案でしょう。マタハラ( 余談ながら、原語は、pregnancy discrimination and harassment だが、この和製英語は、グロテスクで嫌な気分になりますね・・)問題としてオッカナビックリな対処は不要です。
▼ それでも、気になるのであれば、本人から、意欲、体調、いずれの面でも問題なき旨のメモの類を自主的に提出して貰うよう依頼(命令ではないことに注意)すればよい話だと思います。
ご回答ありがとうございます。
本人の姿勢で気になることは特にありません。
上司である私の立場としても、むしろ出張してもらいたいと思っています。
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、文面内容を拝見する限りでは、特に負荷が多い出張業務とまではいえませんので、当人の希望であれば出張に行ってもらえる状況とお見受けいたします。
但し、体調に問題がないというのが当人談に過ぎませんので、産業医の意見及び可能であれば当人の産科医の意見も聴かれた上で決められるのが妥当といえるでしょう。
ご回答ありがとうございました。
医師の見解については必要に応じて要否を検討いたします。