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妊娠中の社員の処遇について

いつも参考にさせていただいております。
妊娠している社員の処遇についてご質問させていただきます。

当社の総合職は転勤がある代わりにいわゆる総合職手当が付与されるのですが、一定の条件を満たしている社員は一般職を選択することができ、転勤が免除されます。勿論手当は外れます。

一般職を選択できる条件に妊娠も該当するのですが、多くの社員は安定期に入り産休申請書を提出するタイミングで一般職を選択するものの、最近は産前休暇間際まで総合職の身分でいて、休暇に入るタイミングで一般職に変える方が増えています。

但し、これは身重でも転勤可能というガッツ溢れる社員が増えているのではなく、その多く(というか恐らく全て)は休みに入るぎりぎりまで総合職手当をもらいたいという意向と思われます。
というのも、会社の配置や異動方針が、妊娠中の社員は安全配慮の観点から合理的な理由の有無に関わらず転勤させないこととなっており、社内に公言していないものの暗黙レベルで周知されているためです。

どうせ会社は転勤させないだろうという駆け引きレベルで総合職を維持する社員が多数なら、産休申請書の提出と同時に一般職に自動で切り替わるという運用ルールに変更したいと考えますが、一方で本当に身重でも転勤可能な社員が万が一いたら、その方にとっては不利益変更となり、男女雇用機会均等法に触れるのではとも思います。

安全配慮という会社方針を優先させ、産休申請書の提出後自動で一般職に切替えることが可能か、或いは別の対応策があればご教示いただきたく、宜しくお願いいたします。
尚、復職時には改めて転勤可否を確認した後、本人の意思で総合職か一般職を選択できるようにします。

投稿日:2015/09/04 16:48 ID:QA-0063498

HRマンさん
東京都/情報サービス・インターネット関連(企業規模 301~500人)

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プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答2

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご相談の件ですが、ご懸念の通り産休申請書の提出と同時に一般職に自動で切り替わるという運用ルールは明らかに妊娠差別としまして男女雇用均等法第9条違反となります。

またたとえ総合職であるとしましても、転勤が短期間で頻繁にある可能性は低いでしょうし、さらに当然場所にもよるでしょうが転勤自体が必ずしも妊婦への負担になるとも限りません。また、転勤以外の総合職としての業務遂行が十分に出来るようであれば、敢えて一時的な妊娠という状況のみで一般職へ変える必要もないものといえるでしょう。

従いまして、妊娠社員への安全配慮は不利益を伴う一般職への切り替えで対応するのではなく、総合職を維持したままで一時的に転勤をさせないといった対応をされるのが妥当であり、女性のキャリア支援といった社会的要請にも合致するものといえるでしょう。

投稿日:2015/09/04 22:48 ID:QA-0063500

相談者より

ご回答ありがとうございました。
大変参考になりました。

投稿日:2015/09/08 09:59 ID:QA-0063516大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

職掌区分から切離して見直すべき

▼ 総合職と一般職の区分には、勿論、法的根拠がある訳ではありませんが、人事制度の基礎的、且つ、重要な定めであり、産休取得を事由として、その都度、軽々に(俗っぽく言えば、コロコロと)区分変更すべきものではないものと認識しています。
▼ 母性保護の趣旨を損なうような社員行動を誘発する現行職掌区分の定めには問題があります。まさか、転勤の有無だけが職掌区分の要素ではないでしょうが、転勤可否を確認するのであれば、産休後復職時にこだわらず、全社員を対象に定期的に確認すべきでしょう。産休中の賃金の取扱いも、職掌区分から切離して見直すべきだと思います。
▼ 産休中の賃金に関する法の定めはありませんので、産休取得時の職掌のままで賃金を全額保証(有休並み)するか、会社都合による労基法の定めを準用して6割程度の金額とするか、或いは、不支給とするか、の選択肢を含め、労使間で協議、取扱いを定めておくことが必要と考えます

投稿日:2015/09/06 10:29 ID:QA-0063504

相談者より

ご回答ありがとうございました。
大変参考になりました。

投稿日:2015/09/08 09:59 ID:QA-0063517大変参考になった

回答が参考になった 0

回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。



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