人事情報の閲覧範囲への承諾について
この度、人事情報を一元集約する為にタレントマネジメントシステムを導入することになりました。これを契機に、今までは管理部門の特定の担当者しか閲覧できない形にしておりました人事情報を管理職以上に開放していく方針です。理由として、タレント情報をもとに、マネジメントしていくのは、現場の管理職の役割と位置付けている為です。
(例えば、自身の部下が給料をどの程度もらっているかを知る事で、
昇給昇格のチューニングや、成長機会にも影響する為です。
他の情報もしかりです)
従来、社長や管理部門の担当者しか閲覧できなかった内容を拡大しようとしている為、その点は説明会などを開いて周知をする予定ですが、
改めて開示範囲を明記した上で「誓約書」の取得や、「就業規則」などに明示する必要はあるのでしょうか。仮にこれを機に誓約書を採った場合に、拒否する方が出てきた場合、このシステム導入自体の前提が崩れるので若干懸念しております。
会社側として、あるべき対応をご教示いただけないでしょうか。
尚、現行の就業規則上では、人事に利用するために会社が個人情報を取得する旨までは定めております(以下の様なイメージですが、開示範囲は記載はしていません)
■サンプル文面(規則)
会社は、人事、福利厚生等に利用する為、従業員に書類を提出させることにより、次に掲げる個人情報を取得することがある。
1.基本情報(氏名・・・・等)
2.就業・賃金(勤務実績・・・・・等)
3.人事(所属・・・・・等)
4.身体・健康(健康診断及び健康相談内容・・・・・等)
5.その他前各号以外の情報
■管理職まで解放を想定している情報(一例)
・パーソナル情報(学歴、住所、家族、通勤経路等)
・雇用情報(給与、異動情報、昇降格履歴、賞罰等)
・評価関連(過去の評価情報、スキル情報、研修履歴)
以上、御回答宜しくお願い致します。
投稿日:2026/01/19 15:21 ID:QA-0163308
- 流離の大阪人事さん
- 大阪府/商社(専門)(企業規模 101~300人)
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具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
全社員から誓約書を取る形は避け、就業規則で共有の目的と範囲を整理して周知
する形が運用としては適切かと存じます。
その際、管理職の階層や役割に応じて閲覧できる情報のレベルを分ける設定が
大切ですが、その点は整理済みでしょうか。
一言に管理職と言っても、権限別に社内で階層は複数あることは多いものです。
必要最小限の範囲に絞ることで社員の心理的な不安も和らぎます。
誰にどの情報を見せることがマネジメントに最適か、具体的な利用目的を明確に
する為の整理が必須となります。
あった方で良いという抽象的な目的(理由)は、原則、NGです。
上記の整理にブレがなければ、説明会でも、改定規定でも社員からの納得性を
得られるものかと存じます。
投稿日:2026/01/19 16:48 ID:QA-0163312
相談者より
御回答ありがとうございます。こと人事情報におけるレベル分けは存在していないため、本アドバイスをもとに整理したと思います。ありがとうございます。
投稿日:2026/01/20 08:45 ID:QA-0163344大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
1.基本的な考え方(結論)
新たに「誓約書」を取得することは必須ではありません。
一方で、
開示範囲
利用目的
管理職の守秘義務
を就業規則(または付属規程)に明記し、説明・周知することは強く推奨されます。
「誓約書取得」を前提にすると、ご懸念のとおり拒否者が出た場合に制度運用自体が不安定になるため、会社方針としては避けた方が実務的です。
2.法的整理(個人情報・人事権の観点)
(1)個人情報の社内利用は可能か
会社は、人事権・業務遂行上の必要性があれば、
従業員の個人情報を社内で利用・共有すること自体は適法です。
今回のように
タレント情報を基にした育成・配置・評価
管理職によるマネジメント強化
は、利用目的として合理性が明確であり、方向性として問題ありません。
(2)問題となるポイント
問題は「取得」よりも
→ 誰が・どこまで・何の目的で閲覧できるか
が不明確な点です。
これを曖昧にしたまま運用すると、
プライバシー侵害
管理職による目的外利用
社内トラブル
のリスクが高まります。
3.会社として取るべき「あるべき対応」
(1)誓約書よりも優先すべき対応
以下の対応が現実的かつ安全です。
1.就業規則(または個人情報取扱規程)の改定
管理職が閲覧できること
利用目的(人材育成・配置・評価等)
職務上知り得た情報の守秘義務
目的外利用・漏えい時の懲戒対象化
を明文化してください。
(例)
管理職は、職務遂行上必要な範囲で、部下の人事・賃金・評価等の情報を閲覧することがある。
当該情報は、業務目的以外に使用してはならない。
2. 説明会・文書による周知
「なぜ開示するのか」
「誰が、どこまで見られるのか」
「管理職にも厳格な義務がある」
を丁寧に説明することが、誓約書以上に重要です。
(2)誓約書を取得する場合の注意
どうしても取得する場合は、
「同意書」ではなく
管理職向けの「守秘義務確認書」
に限定すべきです。
一般従業員から
「人事情報を管理職が見ることへの同意」
を取る構成は、拒否された場合に制度が破綻します。
4.開示範囲に関する実務的アドバイス
いきなり全情報開示ではなく
(1)評価・スキル・異動
(2)賃金
(3)家族・住所等
と段階的に整理するのも有効です。
特に「家族情報・住所」は
→ マネジメント上の必要性を明確に説明できる範囲に限定すべきです。
5.まとめ
誓約書取得は必須ではなく、むしろリスクあり
就業規則・規程で「閲覧範囲・目的・守秘義務」を明文化すべき
管理職に対する責任と義務を明確化することが最重要
説明・周知が制度定着のカギ
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2026/01/19 17:35 ID:QA-0163325
相談者より
いつもご回答ありがとうございます。運用の部分についても正確にアドバイスいただき、大変参考になります。特に開示・閲覧目的については、より鮮明に従業員には伝えていきたいと思います。
投稿日:2026/01/20 08:47 ID:QA-0163345大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
人事情報
人事情報の取り扱いについては経営の一部ですので、そもそも社員の許可を得るものではないと考えます。ただし例示されている項目には人事情報ではない、人事情報としては適さないものが含まれていますので、そうした情報事態の取り扱い見直しはまず今すぐ行うべきと思います。
例えば健康相談内容や華族の情報などはプライバシーであって、業務上必要性を証明できるでしょうか。安全配慮義務に抵触するものであればある程度の合理性は可能性としてあるでしょう。しかしそれすらないものであれば人事情報としては不適切です。
かつては面接などで家族の話を聞くこともありましたが、現在はそのような質問は禁止ですし、何より経営上の合理性が無いため、人事情報として認められません。業務上の配慮情報などと異なり、業務性のない情報は廃止することで、社員の許可も不要となります。
一方、さらに重大になるのは機密保持で、万一の漏洩が厳罰になることを、どこまで管理職が理解できるかが重要です。酒の席や雑談でのうっかり漏洩はもちろん、PCやスマホ、プリント書類などを紛失した際の責任の取り方など、従来にも増して重く問われることについて、全管理者の意識を変えられるか、説明だけでなく誓約書などで厳格な管理が必要となるでしょう。
投稿日:2026/01/20 10:10 ID:QA-0163355
相談者より
ありがとうございます。頂いた内容を踏まえて、より慎重に検討したいと思います。古い人間からすると、直属の部下がどこから通勤している、妻や子供がいるなどの情報を知らないという事もそれはそれで危機管理上必要なことの様に思えます。
投稿日:2026/01/21 15:04 ID:QA-0163453大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、タレントマネジメントシステム導入の主旨については理解出来ますが、従業員によっては知られたくない情報もある可能性が生じます。
つまり、会社も従業員も新たなリスクを生じる措置といえますし、新たな情報開示である以上、やはり就業規則での明示に加え個別の同意を書面で得られておかれるべきといえます。
但し、誓約書の提出につきましては、自身の個人情報の開示であれば不自然ですので避けるべきといえるでしょう。
投稿日:2026/01/21 13:51 ID:QA-0163426
相談者より
ご回答ありがとうございます。いつも拝見しております。運用上、就業規則への反映はマストで進めたいと思います。新たな取り組みという事もあり、同意書についても承知しました。
投稿日:2026/01/21 15:06 ID:QA-0163454大変参考になった
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
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