出向者のマイカー通勤の補助について
いつも大変参考にさせていただいております。
本日は、雪深い地域・道路が凍結する地域への出向者に対し、
会社としてどのような対応をすべきか(手当の支給など)の件で、ご意見をいただきたくご相談をあげさせていただきました。
▼相談の背景
弊社は都市部を中心に営業活動を行っておりますが、
ごくまれに地方の過疎部に出向させるケースもございます。
通常の弊社の通勤では、上記の通り都市部での営業活動の為、
マイカーでの通勤は認めておらず、電車やバスの公共交通機関を利用させています。
一方で、地方に出向している場合、通勤のための公共交通機関が整っていないケースが多く、出向先の許可を得たうえでマイカー通勤をさせています。
▼ご相談したいこと
今回、地方の過疎部では冬季は雪や道路が凍結することが分かりました。
その地域に出向している従業員はマイカー通勤をしているのですが、
冬に備えスタットレスタイヤの装備を新たにつける必要が出てきています。
会社としてその地域に出向させているということであれば、
スタットレスタイヤの費用や、冬季限定の手当等を支給すべきでしょうか。
なお、出向先からの経費の拠出は想定していません。
恐れ入りますが、お知恵をお借り出来ますと幸いです。
投稿日:2025/12/12 15:11 ID:QA-0161931
- なつきしさん
- 東京都/その他業種(企業規模 3001~5000人)
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
対応
他社への出向であれば、出向先企業が通勤なども管理しているはずですので、出向元が関与できるかどうか契約を確認の上、話し合って下さい。
他社への出向ではなく、貴社支社への転勤命令であれば、貴社の福利厚生として地域手当的な制度を導入するかどうかは貴社の判断です。
投稿日:2025/12/12 16:05 ID:QA-0161942
相談者より
回答ありがとうございます。
参考にさせていただきます。
投稿日:2025/12/24 14:34 ID:QA-0162457参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いします
ご質問について、回答いたします。
|会社としてその地域に出向させているということであれば、
|スタットレスタイヤの費用や、冬季限定の手当等を支給すべきでしょうか。
まず法令上、必ずしも支給しなければいけないものではありません。
その上で、出向命令は会社命令かと存じますので、スタットレスタイヤ購入
の補助は会社が行うことが望ましいかと存じます。
冬季限定の手当につきまして、こちらも任意支給となりますが、積雪環境への
通勤対応を強いていることもございますので、支給をいただいた方が、
出向者のモチベーション維持には繋がるかと存じます。
他社でも寒冷地で勤務する社員には寒冷地手当を支給するケースは多いものです。
投稿日:2025/12/12 16:05 ID:QA-0161943
相談者より
回答ありがとうございます。
本人のモチベーションはおっしゃる通りで、何かしらの補填をしてあげることで今後に繋がることがあるだろうなと感じました。
参考にさせていただきます。
投稿日:2025/12/24 14:36 ID:QA-0162458参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
スタットレスタイヤの費用や、冬季限定の手当等を支給した方がよろしいでしょう。
あらかじめ、どの地域が対象で、いくら支給するのか、賃金規程に規定しておいてください。
投稿日:2025/12/12 16:09 ID:QA-0161944
相談者より
ありがとうございます。
社内でどのように運用するか協議してまいります。
投稿日:2025/12/24 14:36 ID:QA-0162459参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
1.結論(法的義務の有無)
出向者が雪深い・路面凍結地域へ配置され、通勤上やむを得ずマイカー通勤をせざるを得ない場合であっても、会社にスタッドレスタイヤ費用や冬季手当を支給すべき「法的義務」は原則としてありません。
通勤に要する費用や車両維持費は、基本的には労働者の私的生活費に属するためです。
もっとも、出向という会社都合によって通常想定されない追加負担が生じている点から、労務管理・安全配慮義務の観点では、何らかの配慮措置を講じることが望ましいケースといえます。
2.安全配慮義務との関係
会社は、労働契約上、労働者の生命・身体の安全に配慮すべき義務(安全配慮義務)を負います。
通勤途上は原則として私的領域とされますが、
出向先が公共交通機関の利用が困難な地域であること
会社がマイカー通勤を事実上容認・前提としていること
冬季における積雪・凍結が常態であること
といった事情が重なる場合、会社として一定の安全配慮を尽くしているかが問われる余地があります。
そのため、少なくとも
冬季の安全運転指示
スタッドレスタイヤ等の装着義務化
悪天候時の柔軟な勤務対応(遅刻・テレワーク等)
といった措置は講じておくべきと考えられます。
3.費用補助・手当支給の考え方(実務対応)
(1)スタッドレスタイヤ費用の補助
スタッドレスタイヤは車両の私的装備であり、全額会社負担とする法的必然性はありません。
ただし、
出向が一時的(期限付き)である
通常の勤務地では不要な装備である
出向を命じたのが会社である
といった事情がある場合、実務上は「会社都合による追加費用」として一定額を補助する対応は合理性があります。
例:
上限額を定めた一部補助
初年度のみの補助
出向期間終了時に私物扱いとする明確化
(2)冬季限定手当の支給
冬季手当(寒冷地手当等)についても、法的義務はありませんが、
出向者限定
冬季期間限定
危険性・負担増への配慮
という趣旨を明確にすれば、福利厚生的手当として支給することは可能です。
この場合、恒常的賃金と誤解されないよう、期間・目的を明示することが重要です。
4.対応しない場合の留意点
仮に金銭的補助を行わない場合であっても、
マイカー通勤は会社が例外的に認めていること
冬季装備・安全運転は本人の責任であること
事故時の責任分界(労災・自賠責・任意保険)
について、書面や通知で明確に整理しておく必要があります。
これを怠ると、事故発生時に会社責任が争点化するおそれがあります。
5.まとめ
スタッドレスタイヤ費用・冬季手当の支給は法的義務ではない
ただし、出向という会社都合による特殊事情があるため、
→ 一定の補助や手当を検討することは合理的・望ましい
金銭対応の有無にかかわらず、安全配慮措置とルールの明確化は必須
以上を踏まえ、「法的義務はないが、労務管理・安全配慮上の判断としてどう対応するか」という整理で社内検討されることをお勧めいたします。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2025/12/12 17:13 ID:QA-0161955
相談者より
細かく色々とご教示くださりありがとうございます。
出向者が安心して出向先の業務に取り組めるよう、出向元としてどこまでのサポートをするべきか社内で議論をする際の参考にさせていただきます。
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2025/12/24 14:38 ID:QA-0162460大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
労働契約法
以下、回答いたします。
(1)出向に関しては、労働契約法において次のように定められています。
(出向)
第十四条 使用者が労働者に出向を命ずることができる場合において、当該出向の命令が、その必要性、対象労働者の選定に係る事情その他の事情に照らして、その権利を濫用したものと認められる場合には、当該命令は、無効とする。
(2)出向に伴う「労働者の不利益」は上記条文の「その他の事情」に含まれ、「出向の必要性」と比較してその程度が大きい場合には、出向命令そのものが無効となることも考えられます。
(3)本件の場合、出向に伴う「労働者の不利益」を緩和するために、「スタットレスタイヤの費用や、冬季限定の手当等を支給する」ことは、上記条文に照らして、方向性としては妥当なものであると考えられます。
投稿日:2025/12/12 22:03 ID:QA-0161962
相談者より
ありがとうございます。
出向者が不利益を被らず、安心して出向先の業務に取り組めるよう、出向元としてサポートしてまいります。
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2025/12/24 14:39 ID:QA-0162461参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
マイカー通勤をさせているということであれば、単にスタットレスタイヤの装着費用や、冬季限定の手当等を支給するかどうかといった問題に関わらず、例えば車検費用、ガソリン代、タイヤ・オイル交換等のメンテナンス費用の負担割合をどうするかといった複合的な問題も絡んできます。
スタットレスタイヤの費用、手当は冬季限定ではあっても、通勤は毎日ですから車は消耗し、走行距離も伸びますので、それらの点も含めて総合的な観点から検討する必要があります。
本人の意見、要望を聞いたうえで、双方納得のいくよう着地点を見出すのが賢明な判断ではないかと考えます。
投稿日:2025/12/13 07:59 ID:QA-0161965
相談者より
ありがとうございます。
おっしゃる通り、日常のタイヤの消耗などもありますね。そのあたりも踏まえて再検討してみます
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2025/12/24 14:40 ID:QA-0162462参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、通勤上マイカー利用及びスタッドレスタイヤの着用が不可避という事でしたら、そのような勤務を命じている以上やはり会社が支給されるのが妥当といえるでしょう。
その際の形式(現物支給・手当付与等)については、任意の措置で差し支えございませんが、出向者に経済的負担が発生しないよう採り計らうべきといえます。
投稿日:2025/12/13 22:38 ID:QA-0161979
相談者より
ありがとうございます。
参考にさせていただきます。
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2025/12/24 14:41 ID:QA-0162463参考になった
プロフェッショナルからの回答
日本の人事部Q&Aをご利用くださりありがとうございます。出向契約の内容がわかりませんが、出向先に経費負担を求める予定無しとのことですので、出向元たる貴社における人事制度上の懸案としてアドバイスさせて頂ければと存じます。
■スタッドレスタイヤの購入費用
スタッドレスタイヤは雪国の日常生活における必需品です。また労働契約法に定める使用者の安全配慮義務は、従業員の通勤までは及ばないとするのが一般的な解釈なので、冬季にマイカー通勤しているからといって、これらの購入費用を会社が負担しなければならない法的な義務はありません。
しかしマイカー通勤を禁止している貴社において、出向先の交通事情のために、出向者(在籍出向)に対し、公共交通機関の代替として例外的に慣れない雪道でのマイカー通勤を余儀なくさせている場合は、出向者の通勤に潜在するリスクについて貴社が安全配慮義務を負う可能性は否定できません(≒昭和59年川義事件の下級審判決)。
またマイカーの車種によってはスタッドレスタイヤが高額となる場合もあります。もし出向者が経済的負担を嫌って中古タイヤや粗悪な廉価タイヤを装着し、それによって重大な交通事故を起こしてしまった場合、事故の相手方が貴社に対して使用者責任にもとづく損害賠償請求訴訟を提起してくる可能性もあります。
ご質問の文面によると道路凍結もあるようですが、冬の北海道では慎重に安全運転をしていても、相手の車両が突っ込んでくることなど日常茶飯事です。これらのリスクを考慮すると、スタッドレスタイヤ購入費用の会社負担はもちろんのこと、出向期間に限定して車両保険に加入することなども、会社としてご検討ください。
■寒冷地手当の支給
暖房のための光熱費や防寒着など、出向していない他の社員と比較して、出向者が本来不必要だった経済的負担を強いられる場合には、貴社の賃金規定あるいは出向取扱要領等において、寒冷地手当の支給に関するルールを追加しておく必要があるでしょう。なお寒冷地手当の制度設計にあたっては、次の事項にご留意ください。
(1).社会保険料および所得税
寒冷地手当は原則として社会保険料や源泉所得税の対象となります。なおマイカーの業務使用に際してスタッドレスタイヤや防寒具を現物支給する分には非課税ですが、通勤用途では課税されるかもしれません。これは当方ではお答えしかねますので、お手数ですが所轄の税務署あるいは顧問税理士にご相談ください。
(2).寒冷地手当の支給方法
北海道では冬季間に要する暖房費見合いの額を燃料手当として支給する事業所が多いです。通常はウインターシーズンの初月に賞与として一括支給する方法と、各月で支給する方法の2種類が主流となっているようです。
社会保険料や源泉所得税の額は、一括支給でも分割支給でも大差ありませんが、一括支給の場合、シーズン途中で出向者が退職したり、出向解除となった場合は未経過分の精算作業(過払手当の返還と社保料の還付等)が生じます。
また灯油の市況は変動するため、賞与形式での支給の場合、シーズン終了時に差益あるいは差損が生じていることは珍しくありません。これらの調整を考えると、寒冷地手当は各月払いとするのが賢明ではないかと存じます。
■その他注意事項
これは実際に当方が人事部勤務時代にあった話ですが、東京から北海道に転勤した場合に、冬の暖房代が増えた代わりに夏のエアコン代が大幅に減り、トータルでは年間の光熱費が大きく変わらなかったという事例もありました。
以上雑駁な回答で恐縮ですが、ご質問者様の参考になれば幸いです。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
投稿日:2025/12/14 16:43 ID:QA-0161997
相談者より
細かくご教示くださりありがとうございます。
安全配慮義務の考え方についても大変参考になりました。
また、寒冷地の手当についても考えが及んでいない部分もありましたので大変参考になりました。
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2025/12/24 14:43 ID:QA-0162464大変参考になった
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
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