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均等均衡待遇に関して

いつも参考にさせていただいております。
均等均衡待遇に関し、当法人でも検討を進めているところですが、給与や福利厚生等で合理的説明の困難な項目もあり、一定対応をせざるを得ないと考えております。ただ、昨今のコロナ禍の状況もあり経営的に厳しく正職員の待遇について一部見直しを行い、それを原資として非正規の方の待遇改善にしたいと考えています。
「均等均衡待遇、非正規労働者の待遇改善を理由に正職員の待遇の見直し」というのはどこまで認められるのでしょうか。
今回検討しているのは、以下の内容になります。
①正職員の所定労働時間の延長による休日の増加(月10時間ほど延長となりますが、年間で7日休日が増えます)により、時間外手当の削減
退職手当が社会的な相場からも高い若年層を引き下げ、社会的相場から見ると低い長年勤続している方の引き上げにより、退職引当金の削減。
これにより原資を確保し、非正規労働者の ①家族手当の支給 ②ベースとなる給与体系の見直し(引き上げ) ③共済加入者への手当支給 ④忌引き等の有給保障 を考えています。
また、「非正規労働者の待遇改善を理由に正規職員の待遇を引き下げるのは基本的にダメ」というのは、同じ項目(待遇項目)で引き下げることを指しているのでしょうか?※例えば非正規労働者に家族手当を支給するために、正職員の家族手当を引き下げるのがダメという内容なのでしょうか?それとも今回のように「原資を確保するため、異なる項目で見直しを行う」こともダメということなのでしょうか。

投稿日:2021/09/08 17:14 ID:QA-0107411

Soumuさん
東京都/医療・福祉関連(企業規模 501~1000人)

この相談に関連するQ&A

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答3

プロフェッショナルからの回答

小高 東
小高 東
東 社会保険労務士事務所 代表(特定社会保険労務士) 

ご質問の件

正社員の待遇引き下げや、不利益変更は同一労働同一賃金の趣旨とは違いますので
原則として、認められていません。

その場合、正社員の同意も必要となりますし、異なる項目であれ、正社員の待遇を引き下げて原資を確保するというのは避けるべきといえます。

かといって、無い袖は振れませんので、お気持ちは察しますが、
正社員の待遇引き下げは、正社員のモチベーション低下、離職のリスクもありますので、
再度、仕事内容、責任の程度等見直し、均衡待遇の説明がつかないか検討してみて下さい。

投稿日:2021/09/08 20:17 ID:QA-0107418

相談者より

ご回答ありがとうございます。
以前、休日増加のために1日の所定労働時間を延長する提案を労組に行ったのですが、なかなか同意が得られず現在に至っています。今回、休日を増加して週休2日とすることで、人材確保やワークライフバランスの充実にもつなげたいと考えています。「所定労働時間延長」の面からいえば確かに不利益ではあるのですが、「休日増」は改善となると考えています。また、退職金の支給率も比較的高い若年層を見直すことにより、長く勤続した職員を慰労する意味合いからそこへの割り増しを検討しています。
おっしゃる通り、別問題ではありますが、現在経営的に厳しく債務超過状況・経常赤字も続いており、このまま移行すればあと数年で資金ショートに陥る可能性もある中で、法的に進めなくてはならない均等均衡待遇を、どのように進めていけばよいか考えているところです。
非正規の方の待遇改善に一定原資が必要ですし、それをどこから捻出するのか非常にむつかしい問題ですね…。

投稿日:2021/09/09 10:51 ID:QA-0107444大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

増沢 隆太
増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ 人事・経営コンサルタント

不利益変更

均等均衡待遇と正社員労働条件引き下げは別の問題であり、ご提示のように「原資を確保するため、異なる項目で見直しを行う」ことは認められないでしょう。
不利益変更は同意が必要ですから、生産性に問題のある給与体系の見直しなど、抜本的な組織改革・人事政策の検討が求められているということだと思います。

投稿日:2021/09/08 21:06 ID:QA-0107427

相談者より

ご回答ありがとうございます。
以前、休日増加のために1日の所定労働時間を延長する提案を労組に行ったのですが、なかなか同意が得られず現在に至っています。今回、休日を増加して週休2日とすることで、人材確保やワークライフバランスの充実にもつなげたいと考えています。「所定労働時間延長」の面からいえば確かに不利益ではあるのですが、「休日増」は改善となると考えています。また、退職金の支給率も比較的高い若年層を見直すことにより、長く勤続した職員を慰労する意味合いからそこへの割り増しを検討しています。
おっしゃる通り、別問題ではありますが、現在経営的に厳しく債務超過状況・経常赤字も続いており、このまま移行すればあと数年で資金ショートに陥る可能性もある中で、法的に進めなくてはならない均等均衡待遇を、どのように進めていけばよいか考えているところです。
非正規の方の待遇改善に一定原資が必要ですし、それをどこから捻出するのか非常にむつかしい問題ですね…。

投稿日:2021/09/09 10:52 ID:QA-0107445大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご相談の件ですが、一つの労働条件の向上を図る為に、別の労働条件を引き下げる事は原則としまして認められません。

つまり労働条件につきましては個別の労働者について判断されますので、当事案に限らず他の労働者の処遇改善をされるとしましても、労働条件の不利益変更に当たる事に変わりはございません。これは別の項目であっても同様になります。

但し、そうはいっても経営上困難であれば、現実問題としまして何らかの対応を取らざるを得ない事もございますので、対応としましては、労使間で真摯に協議され現実的かつ合理的な着地点を見い出されるよう努力される事が重要といえるでしょう。

投稿日:2021/09/09 23:57 ID:QA-0107489

相談者より

ご回答ありがとうございます。
一方を引き上げるために何か引き下げる(不利益変更)ということが認められないことは理解できました。現状として、当法人の所定労働時間は社会的平均からも短く(1815時間程度)、休日が少ない(109日)状況です。人材確保の面で、休日が少ないことを理由に断られることもあり対策も検討しているところです。単純に休日のみ増加させることは、前述の経営的事情(債務超過・経常赤字等)から不可能であるため、所定労働時間を社会的平均程度に延長し、休日も7日程度増加しようと考えています。今回の均衡待遇についても対応が必要ですので、原資の確保にもなるかと考えております。いずれにしましても労組と丁寧に協議を行いたいと考えます。

投稿日:2021/09/10 08:56 ID:QA-0107504大変参考になった

回答が参考になった 0

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