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となりの人事部人事制度掲載日:2013/12/20

株式会社ねぎしフードサービス:
目指すは「100年企業」
従業員満足と低離職率を実現する
ねぎしの“人財共育”とは

多様な人材を活用する「ダイバーシティマネジメント」の重要性が叫ばれて久しくなりますが、実態が伴っている企業 はまだ決して多くありません。そうした中、東京都心に33店舗を構える「牛たん とろろ 麦めし ねぎし」のねぎしフードサービスでは、年齢や国籍、雇用形態に関係なく、全ての従業員に理念の共有や「働く仲間の幸せ」を実現する“人財共育”を徹底し、 強くて自由闊達な組織づくりを進めています。その取り組みが高く評価され、日本の人事部「HRアワード2013」企業人事部門優秀賞にも選ばれました。ねぎしの店舗を訪れると、たしかに競合他店ではなかなか見られない、スタッフのイキイキとした笑顔や細やかな気配りが印象的です。その秘密を、同社常務取締 役の相良治美さんと人財共育担当シニアマネージャーの石野直樹さんにうかがいました。

Profile
相良 治美さん
相良 治美さん
株式会社ねぎしフードサービス 常務取締役 経営品質 総務担当

(さがら・はるみ)● 1995年に総務一般事務職として入社、経理財務、経営指針書担当、総務部長等を経て、2013年に常務取締役に就任。

石野 直樹さん
石野 直樹さん
株式会社ねぎしフードサービス 人財共育担当シニアマネージャー

(いしの・なおき)● 1990年に入社、店長、マネージャーを経て、2011年人財共育担当シニアマネージャーに就任。

挫折を知り、人と会社が共に成長できる風土づくりへ

「HRアワード2013」優秀賞受賞おめでとうございます。外食業界では多くの企業が従業員の定着率が低いなど人材面に問題を抱える中、御社は今回受賞された“人財共育”の取り組みにより従業員満足度を高め、低離職率を実現されています。特に従業員の9割近くを占めるアルバイトの離職率が月平均6%以下というのは驚きです。

「牛たん とろろ 麦めし ねぎし」は、東京都心に33店舗を構える

牛たん とろろ 麦めし ねぎし ロゴ

相良:ありがとうございます。そもそも弊社にはかつて地方で多業態を広範囲に出店する“狩猟型経営”を展開していた前史があり、1970年代は弊社もやはり問題を抱えていました。福島県など三県に東京で人気のカレー店や焼鳥店・郊外レストランなど別々の業態を次々と出店すると、最初は受けるのですが、すぐに競合店が増えて陳腐化してしまう。はやりものを追いかけ、店舗数など目先の業績にとらわれていたがゆえに人材の管理や教育も行き届きませんでした。昨日までカレー屋で働いていた人が、今日からいきなり和食店をやれなどと言われるわけですから、成長も何もありません。いくら店を出しても、人を雇っても、結局はその場限りで永続性につながらなかったんです。

その挫折を機に、現在の「牛たん とろろ 麦めし ねぎし」を開業してからは、同一業態・同一地域での“農耕型経営”に転換。市場性の厚い東京都心に集中出店してきました。それこそが企業の永続性につながる、すなわち弊社の目指す「100年企業」への道だと、代表の根岸は考えたのです。

永続性につながる農耕型経営を支えるのが「人財共育」というわけですか。

相良:弊社にとって人は財産であり、人の成長なくして会社の成長はありません。「人財共育」とは、従業員とねぎしが共に成長できる風土をつくるということ。これは「働く仲間の幸せ」という弊社の経営目的からきています。

現場での日々の仕事の目的はどれだけお客様のことを思い、お客様の満足のために行動できるか。私たちはよく「思い8割:スキル2割」といいますが、お客様のことを思って行動すれば、それは「仕事」となり、思いが伴わなければ、いくらスキルがあってもただの「作業」になってしまうんです。具体的には、経営理念に「ねぎしの5大商品」として位置づけている“クオリティ(味・品質・スピード)”“サービス(笑顔・元気・感じの良い接客)”“クレンリネス(清潔感)”“ホスピタリティ(気配り、おもてなし)”“アトモスフィア(楽しい雰囲気や演出)”を高いレベルで提供すること。それができて初めてお客様の満足が得られ、従業員自身も成長できるわけです。思いだけでなく、思いを仕組み化し、日々の仕事で実践しながらリーダーシップやチーム力の向上につなげていくという循環ですね。

御社には、そうした“仕組み”がたくさん整備されていますね。

石野:人財共育の大前提となるのが、理念や価値観の徹底した共有です。弊社には外国人もいます。日本人だってベテランもいれば、若者もいる。そういう多様性のなかで何を働く仲間としての絆のよりどころにするかというと、経営理念しかないわけです。そのため毎朝15分の朝礼では、全ての職場で全従業員が理念を唱和します。さらに理念の一部を抜粋し、指名された従業員が「今日の一言」といういわゆる「クレド」を基にそれについての意見を発表する時間もあります。たとえば「お客様の喜びを自分の喜びとして」ってどういうことなのか、自身の体験をもとに発言し、全員でそれを共有するわけです。人前で意見を言うとなると改めてよく考えますし、言ったからには有言実行しようとする。それを繰り返すことで、自然と腹に落ちてくるんですね。効果は非常に大きいと思います。


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