休職者への対応
お世話様です。
今年10月~女性社員(総合職の営業職)が1名休職しています。
理由は、遠距離通勤でアキレス腱炎、腰痛症、股関節痛等を発症したとの診断書を9月末に持参し
休職願いを申し出たためです。
今年の夏ごろから、上記理由で元の職場(本社)に戻して欲しい旨上司に相談していたようです。
遠距離通勤と言っても、武蔵小金井~さいたま市(宮原)間でドアツードアでも80分程度と
思われますので、とんでもない遠距離とは考えていません。
会社は前述の申し出を受けて、10/15~3ケ月間の休職を認めました。(2021.1.15迄)
そこで確認したいのですが、弊社就業規則上は復職できないと休職期間満了時で退職となる旨
就業規則に規定されています。会社としてその間に何か対応するべきことがありますか。
毎月の給与明細は自宅に送付して社会保険料の振込等を書面で依頼しております。
休職期間満了になる前にこのまま休職期間が満了すると退職となる旨事前に通知すべきでしょうか?
通知する場合はどのくらい前に通知すれば良いのでしょうか?(2週間前程度でしょうか?)
就業規則は手元に持っているはずですし入社時に概要は説明済みです。
普通、復職するのであれば2021.1.15以前に上司に対して復職に関しての相談連絡があると思いますが、
仮に2021.1.15に明日から復職しますと連絡を受けた場合は認めざるを得ないのでしょうか?
会社としては復職可能である旨の主治医の診断書は求めるつもりです。
診断書持参時の面談で、3ケ月間の休職を認める事とその間の定期面談は実施しない事及び社会保険料
の支払いは必要である旨は説明済みです。3ケ月後も状況が変わらなければ他の仕事を探した方が良いと
やんわりとした退職勧告みたいな話もしました。
投稿日:2020/11/27 14:19 ID:QA-0098620
- kandt17さん
- 東京都/建設・設備・プラント(企業規模 31~50人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
休職期間の満了時までに、私傷病から治癒し、就労可能とならなければ、通常は退職、または解雇となるのが基本線であって、就業規則にもその旨の規定を設けるのが一般的でもあります。
この点、裁判例によれば、休職期間満了時に治癒しているか否か、すなわち、復職可能か否かが会社に取っても労働者に取っても重要な問題となるが、復職可否の判断は、会社の裁量で自由に判断できる事柄ではなく、休職期間満了時の当該労働者の客観的な傷病の回復状況によって判断すべきである、とされており、さらに、治癒の判断は、原則としては「従前の職務を通常程度行える健康状態」に復した時をいうと解すべきであるとされています。
当該女性社員が総合職の営業職と、職種・業務内容が限定されている以上は、基本的には他の業務への配置転換を検討する義務はなく、就業規則の規定に従い、復職が不可能であれば自然退職とすることは可能になります。
したがいまして、例えば、「〇月〇日をもって休職期間が満了となりますが、その後の復職が可能かどうかの確認をしたいので連絡をください。もし〇月〇日までにご連絡をいただけない場合は、就業規則第〇条の規定により、退職扱いとなります。」といった体で、意思確認を求めることも可能となります。
どのくらい前に通知するかは、御社の判断でかまいません。もちろん2週間前程度でも大丈夫です。
ただし、復職が可能との連絡を受けた場合は拒否する理由はなく、その際、復職可能である旨の主治医の診断書を求めることもやぶさかではないでしょう。
投稿日:2020/11/28 09:10 ID:QA-0098628
相談者より
的確なポイント説明でよくわかりました。ありがとうございます。
投稿日:2020/11/30 09:07 ID:QA-0098652大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
負荷の低い他の仕事を強く奨めるのが賢明
▼疾病が、アキレス腱、腰痛、股関節と徒歩機能に集中してので、80分程度と言っても立ちっぱなしは、厳しいでしょうね。主治医の診断書は、欠かせませんが、職種、職場環境、労務負荷に関し、産業医の意見が欠かせないようです。
▼復職の結果、疾病のぶり返しも容易に推定され、事業主の責任が問われることは避けられず、本人・会社双方にとって、通勤、業務両面で、負荷の低い他の仕事を強く奨めるのが賢明だと思います。
投稿日:2020/11/28 14:14 ID:QA-0098634
相談者より
的確なポイント説明でよくわかりました。
ありがとうございます。
投稿日:2020/11/30 09:08 ID:QA-0098653大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、就業規則の周知をなされているとはいえ、こうした最も重要な処遇に関わる措置につきましては、改めて説明されておくべきです。その時期に関しましては、休職の少し前等ではなく休職開始前の時点で話されその旨書面で渡されておかれるのがトラブルを防ぐ上でも妥当といえます。但し、規定に沿った措置とはいえ期間満了時の退職の話だけを強調されますと、休職者の心情を害するといった別の問題が生じかねませんので、あくまで休職手続きの話の中の一部としまして簡潔になされるのがよいでしょう。そういった観点からも早い時期から退職勧告と受け取られるような話をされるのは決して望ましいやり方とはいえません。
そして、休職期間満了後は通常の就労義務が発生しますので、極端な例ですと全く事前連絡無で1.15当日に出社されても就労可能な状態であれば当然に勤務をして頂く事となります。こうした事からも、休職期間満了の少し前には会社側から状況確認の連絡をされ、復職予定の場合には最初の出社日までには必ず医師の診断書を提出するよう依頼されるべきです。
投稿日:2020/11/28 20:57 ID:QA-0098641
相談者より
的確なポイント説明でよくわかりました。
ありがとうございます。
投稿日:2020/11/30 09:08 ID:QA-0098654大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
一般的には、80分であれば、許容範囲といえます。
現職場への、転勤理由なども恣意的でなければ、問題があるとまではならないでしょう。
期間満了通知は1ヵ月前あたりが通常です。
本人が引っ越すという選択肢もありますし、一度面談をして、本社復帰は不可能であればその旨伝えておくことです。
投稿日:2020/11/29 15:14 ID:QA-0098648
相談者より
的確なポイント説明でよくわかりました。
ありがとうございます。
投稿日:2020/11/30 09:08 ID:QA-0098655大変参考になった
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