無給休暇での賃金減額について
いつもお世話になっております。
弊社ではCOVID-19の影響で、売り上げにもかげりがではじめています。
雇用について手をつけなければならない状態ではございません。しかし親会社、関連会社の状況は弊社以上に悪化をしており、その影響で子会社はすべて一律に従業員の一定期間の賃金の減額要請がまいりました。全社員に数日休んでもらって、その欠勤分の賃金を減額する、ということをおこなおうとしています。
この場合は、無給休暇になると思いますが、就業規則にはその休暇について記載がございません。
有給や特別休暇の項目はございますが、今回のように経営に関して会社側から従業員に無給休暇を
お願いするという内容は記載されていません。
この場合は、1.就業規則への記載 2. 組合との協議 3. その後に従業員の同意をとり無給休暇を
それぞれとってもらう 4. 無給休暇日数分を欠勤として賃金減額
という手順で実施可能でしょうか。
一斉休業や一時帰休では、工場もあり、製造ラインはとめることが叶いません。
従って全従業員にかわるがわる無給休暇をとってもらいたいと思っています。
アドバイスをどうぞよろしくお願いします。
投稿日:2020/04/23 22:44 ID:QA-0092513
- happy daysさん
- 大阪府/機械(企業規模 501~1000人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
百歩譲っても労基26条の6割保証が下限
▼親会社のトバッチリ受ける形で、すべて子会社社員に無給休暇の形にしろ、賃金カットを要求するのは、すんなり同意できることではありません。
▼仮に百歩譲って親会社に協力するにしても、労基法26条(休業手当)の適用が限度でしょう。勿論6割は最低保証ラインですから、どれだけ上積みできるかは、親会社との話合いの頑張り処です。
▼勿論、 組合との協議、同意は欠かせません。
投稿日:2020/04/24 11:03 ID:QA-0092527
相談者より
ご回答いただきありがとうございます。
韓国の航空会社のように無給休暇をお願いするのは組合との協議はできるが難しいということですね。
業績連動の賞与はどうかとか、親会社から支給されてきた定時一時金を支払わない、などいくつか代案が親会社からきていますので、あわせて考えたいと思います。
ありがとうございました。
投稿日:2020/04/24 12:43 ID:QA-0092532大変参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
手順はともかくとして、全従業員にかわるがわる休暇をとってもらい、その分の賃金を控除するということ自体、社会通念に照らしても許されるものではなく、いくら親会社の意向とはいえ、あまりに横暴すぎる話です。
従業員が真から同意すれば、賃金を減額すること自体は可能ですが、この場合においても、最高裁は、賃金や退職金などの労働者にとって重要な権利、労働条件に関し実質的な不利益を及ぼす就業規則の作成・変更については、当該条項が、そのような不利益を労働者に法的に受忍させることを許容することができるだけの高度の必要性に基づいた合理的な内容のものである場合にかぎりその効力を生ずる。と判示しています。
しががいまして、ご相談内容を拝見した限りでは、就業規則を改定し、賃金減額を実施するための合理的な理由はみあたりません。
百歩譲って、どうしても会社都合で休んでもらうということであれば、最低限、平均賃金の6割の休業手当を支払う必要があります。
従業員と話し合う前に、親会社と再度話し合うべきであると考えます。
投稿日:2020/04/24 13:50 ID:QA-0092536
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、非常事態下での特別な状況ですので、通常の就業規則改定による変更では時間もかかりますし適切な措置とはいえないでしょう。
従いまして、このような複雑な手続きを採られる事なく、事情説明をされた上で会社都合の休業としまして休業手当(給与の6割補償)で対応されるのが妥当といえるでしょう。
たとえ親会社の意向といえども、人事労務管理は会社単位で行うものですので、今一度親会社と協議の上方針見直しを図られるべきといえるでしょう。勿論御社グループ内部での意思決定の問題ですし、どうしても方針変更が不可という事であれば、ご文面のような措置によって少なくとも労働者側の反発を招かないようにされる事が不可欠といえます。
投稿日:2020/04/24 19:45 ID:QA-0092553
プロフェッショナルからの回答
対応
現実的に従業員同意が取れるかどうかきわめて難しい素案より、コンプライアンス的にも認められるであろう休業補償6割支給が落としどころではないでしょうか。ラインは止めない、しかし社員は常時一定人数出す、しかし無給という矛盾した目的を同時にかなえるのは無理だと思います。
投稿日:2020/04/27 09:53 ID:QA-0092582
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