毎月支払う成果給について
現在給与体系を新しくしようとしています。
毎月の賃金に成果給を設けようとしており、1年ごとに従業員ごとの成果給のレベルを
見直す予定です。(レベルとはF判定~S判定まであり、判定により給与が違います)
そこで質問ですが、もし1年目S判定を取り、2年目D判定を取ったとします。
<例>
1年目
基礎給20万
年齢給3万
役職手当5万
成果給(S)10万
計38万/月
2年目
基礎給20万
年齢給3万
役職手当5万
成果給(D)3万
計31万/月
7万円の減額/月
<質問>
1.上記の場合成果給は基準内賃金になりますか。基準外賃金になりますか。
2.また10%以上の減給は差し支えないでしょうか。法律上は明記ないかと思いますが
判例で大よそ10%だと読みました(HP情報ですが・・・)。
よろしくお願い申し上げます。
投稿日:2017/01/17 19:09 ID:QA-0068812
- *****さん
- 宮城県/鉄鋼・金属製品・非鉄金属(企業規模 101~300人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご質問に各々回答させて頂きますと‥
1.法的に定義された用語ではございませんが、一般的な意味ですと年単位でしか変動しませんので一種の基準内賃金といえるでしょう。勿論、平均賃金や割増賃金の基礎となる賃金額に算入することが必要です。
2.成果給として毎年変動基準や内容が就業規則上に明記されていれば、基礎給が補償されていることからも10%を超えても違法とはならないものと考えられます。単に減給の場合があることのみ記載されているようですと、有効性に問題が生じる可能性がございます。
投稿日:2017/01/18 09:55 ID:QA-0068817
相談者より
ご回答ありがとうございます。
この成果給は基準外賃金の「1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金」として「1ヶ月を超える期間にわたる事由によって算定される成果」を月で割った、という考えには出来ませんか?
例えば3か月ごとに見直しをかければ基準外になったりしませんか?
投稿日:2017/01/18 11:31 ID:QA-0068818大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
成果給も基準外賃金、判例には参考価値も
▼ 基準内賃金とは、「一賃金支払期間の所定労働時間を勤務した場合に支払われる固定的な賃金」のことです。従って、相談事案の成果給は基準内賃金となります。但し、基準内賃金、基準外賃金というのは法律用語ではないことに留意して下さい。
▼ 賃金が増える場合はよいのですが、「上もあれば下もある」筈なので、引下げへの対応が焦点となります。「懲戒処分」としての減給ではないので、労基法の減給制限は受けませんが、就業規則の重要な変更事項に該当します。殊に、9段階査定で、原資ゼロサム(±0)が基本方針なら、当然、「考課査定」による減収者が発生する筈です。
▼ このような不利益変更の可能性を含む就業規則の変更には、各労働者の個別的な同意を得て行うことが原則ですが、まず、全員合意ということは考えられません。従って、就業規則の変更という方法が必要となります。但し、その際には、合理性の要件を満たす必要があります。不利益に対する緩和措置も含め、可なり手間と時間を必要とするかも知れませんね。
▼ 因みに、「大よそ10%が限度」という判例は存じませんが、個別の判例では、その経緯、交渉経緯など判例固有の条件が明らにされないと、一概に、他の案件に適用することはできません。但し、一般論としては,労働者の生活への影響という観点からは、ある程度の参考価値があると思われます。
投稿日:2017/01/18 12:03 ID:QA-0068820
相談者より
就業規則改定や緩和措置の検討、個々人への丁寧な説明など、課題が見えてきました。
参考価値があるとのこと。
そちらを頭に入れながら、今後の対応を検討していきたいと思います。
ご回答いただきまして、ありがとうございました。
投稿日:2017/01/20 08:53 ID:QA-0068845大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
ご返事下さいまして有難うございます。
「この成果給は基準外賃金の「1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金」として「1ヶ月を超える期間にわたる事由によって算定される成果」を月で割った、という考えには出来ませんか?
例えば3か月ごとに見直しをかければ基準外になったりしませんか?」
― 月で割ったと称して成果給を月を超える賃金とみなす事は手当の現実を表しているとは言い難いですので出来ません。基本給において年に1回の昇降給があっても、月を超える賃金にはならないのと同じ事です。3カ月毎に見直しをかけるとしましても同様です。月を超える賃金として扱われたい場合には、成果や見直しベースではなく、文字通り支給そのものが年1回とか数か月に1回といったように支給ベースで月を超えている事が求められます。
投稿日:2017/01/18 22:28 ID:QA-0068827
相談者より
年に1回や月に1回といった支給ペースでないと当てはまらないとのこと。とても参考になりました。
教えていただいたことを頭に入れながら、今後の対応を検討していきたいと思います。
再度ご回答いただきまして、ありがとうございました。
投稿日:2017/01/20 08:55 ID:QA-0068846大変参考になった
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