社内公募制度導入の手順に関して
現在、社内公募制度の導入を検討しています。制度自体がどんなものかは様々なデータを参考にして得ましたが、実際に制度を導入していく上での一連の流れ(手順)を教えて頂きたく思います。
また、弊社は会社単体では従業員600人程ですが同じくらいの規模で他社様の導入事例等がございましたら教えて頂きたく思います。
宜しくお願い致します。
投稿日:2009/08/21 15:27 ID:QA-0017201
- *****さん
- 東京都/商社(総合)(企業規模 1001~3000人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
内と外、両方の視点からの運用を
社内公募制の導入をご検討中ということですが、公募対象・範囲・性格などにより運用の流れも変わってくると考えられます。
公募制度の対象となるものとしては、
・新規事業にともなうポスト
・事業拡大にともなうポスト
・現部門の欠員によるポスト
の3つに分類できます。
最も社内公募制になじむのは、新規事業展開にともなうチャレンジングな新しいポストへの公募ですが、ここでは他の二点も含めて、御社規模での一般的な運用の流れをお伝えします。
まずは必要なポスト・欠員情報を該当部署から収集し、各部門の人員計画や過年度の入退実績、今期退職予定者情報などと照らし合わせて、人員計画・人件費・マネジメントスキルなどの視点から、管理できる環境かどうかの判断が必要です。
つぎに応募の条件などの設定です。ポストによって勤続年数、資格、考課履歴、等級などの制限を設けたり、反対に全く制限を設けないことによって、下剋上的に体制を一新するという効果も期待できます。
また選考の結果ポストに就けなかった場合の現部署での人間関係を考えると、実際に応募を受け付ける際には、人事部内に専任の担当者をたて、応募者本人と人事以外に応募の事実が漏れないようにするなどの配慮が必要です。
登用が決定した際には、応募者の現部署との調整が必要になってきます。当然その部署では人員を1人排出することにより欠員が出てしまうため、その欠員を補うための外部採用を行うことになります。
公募制に際しては、つい新しいポスト、新しい部署に意識が集中してしまいがちですが、NGの場合のフォローは外部採用よりも慎重に行うことが重要です。
以上が大まかな流れになりますが、注意するポイントとしては、公募制度の運用次第では間接的に多面評価の効果を来す場合があります。例えば部員の9割が応募する、というような事態があったとすれば、前向きな応募というよりは現状への不満からの応募という見方もできます。その場合には上司のマネジメント能力の低さが露呈するという結果になります。
また公募制を形骸化させず、より戦略的な位置づけにするために、ポストに対して公募制をとるだけでなく、人事主導の配置戦略と外部募集も併用し、応募者を内外で競わせることも手法として考えられます。
ご参考になれば幸いです。
投稿日:2009/08/21 23:13 ID:QA-0017203
相談者より
ご回答頂き、有難うございました。
非常に細かく、とても参考になりました。また、まだまだ知識が足りない事が実感出来ました。
もっと、情報収集をして知識を積んだ上で弊社にあった形を作りながら導入に踏み出せたらと思います。
本当に有難うございます。
投稿日:2009/08/28 12:04 ID:QA-0036721大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
制度の周知と活性化
ご相談を拝見し、ご連絡差し上げます。
社内公募制度・FA制度には二面性があり、ひとつは、積極的な社内人事交流と適材適所の推進のために行う戦略的仕組みという面。いまひとつは、社員の不満(※例えば、今の上司の下ではどうしても働きたくない、異動できないなら退職する等)を吸収するという労務管理上の側面です。
現実には、多くの会社の仕組みは、後者の狙いで運用されているケースが多いと思われます。
したがって、公募への応募者数も、積極策の場合は多いほうがよいでしょうが、不満解消策の場合はむしろ少ない方がよいということになります。
ただ、ご質問の文面からは、本制度を戦略的な仕組みとして機能させたいというご意向と存じます。
そこで、第一の手順として重要なことは、社外への採用方策と同様、「求人案件」共有のためのWEBサイト等情報周知を徹底すると共に、重要度の高い案件については、部門責任者による「募集説明会」のようなものを開催して募集職務の意義をより強く訴求するようにすることが考えられます。
ご参考まで。
投稿日:2009/08/24 08:20 ID:QA-0017210
相談者より
投稿日:2009/08/24 08:20 ID:QA-0036726参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
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