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ネットを駆使すれば転職先の正しい情報が得られる、というわけでもない
年収にこだわればキャリアアップの正しい選択ができる、というわけでもない

ネット情報のせいで優秀な人材にふられた企業のケース
掲示板の書き込みに応募企業のよくない噂を目にしたんです…


人生の大きな岐路の一つである転職。応募企業についての情報をできるだけ調べて会社選びをしたいと思うのは、誰しも同じだろう。現在では、その情報集めのためのツールとしてインターネットは欠かせない。面接前には、会社案内のパンフレットではなく各社のウェブサイトで予習するのは当たり前だし、財務状況や株価なども一目瞭然だ。しかし、ネットにはそういった公式情報だけでなく、非公式な、噂レベルの情報もまたあふれているのだ……。

「今日のB社の面接試験、ご辞退したいと思います…」

「すいません、今日予定していたB社の面接なんですけど、ご辞退したいと思っているんですよ。せっかくアポイントを取っていただいたのに、申し訳ないんですが…」

Kさんからの電話は突然だった。B社の面接は夕方からだから、もうあと数時間後に迫っている。

「Kさん、どうされました? 前回お目にかかった時にはけっこう興味を持っていただいていた企業ですよね。仕事内容もご経験を生かせるとおっしゃっていましたし…。先方も書類選考の段階ではかなり前向きに考えてくれているんですよ」

「ええ、仕事内容などはまったく問題ないんです。実は、面接の準備をしようと思って、ネットでいろいろ情報を集めていたんですよ。そうしたら、B社についてよくない噂を目にしまして…」

「と言いますと…」

「退職者がとても多いらしいんですよ。いわゆる人材を使い捨てみたいな感じで扱う企業じゃないかと思うんです」

「インターネットの掲示板か何かでご覧になったんですか? それはそれとして、もうアポイントも今日なんだし、一度ご自分の目でお確かめになってみてはいかがですか。その方が絶対いいですよ」

妙な噂話でせっかくのチャンスをふいにして欲しくはない。実際に訪ねて、やはり良くないというのなら、それはそれで仕方ないのだが。

「まあ、自分なりにあちこち調べたんですよ。それで、どうしてもいい印象が持てなくなってしまったんです。本当に申し訳ないんですが…」

結局、Kさんはその日の面接をキャンセルしてしまった。

実はこういう事例は決して珍しくない。とくにインターネットの掲示板などが普及してから、そこに書かれている話を判断基準にする人も増えてきた。「火のないところに煙は立たない」の理屈で言えば、ネットの掲示板がすべてウソだと言い切ることもできないわけで、それを参考にすること自体は個人の自由だろう。

「ネットに悪い噂を書き込まれると、ずっと消えないんです…」

しかし、バーチャルなネットの世界の情報だけで決断を下してしまうのは、やはり間違いではないのだろうか。実際に訪問してみて、自分の目や耳でリアルな情報も収集し、両方を比較検討して判断してもらいたい。求人情報を仲介している者としては、どうしてもそう考えてしまう。

B社の人事担当・M課長もそれは感じていると言う。

「たしかにうちの場合、退職者が多かった時期もあるんですよ。そのことは否定しませんが、でももう5~6年前の話なんですよね。当時は、まだベンチャー企業そのものだったし、規模の拡大に社内体制が追いつかないという状況でした。ですから、さまざまな理由で離職率が高くなっていました。でも、うちのビジネスモデルは、結局は人材をいかに確保するかなんです。ですから、全社をあげていろいろ努力してきました。社内制度を整備したり、社員研修の充実、異動の自己申告制度とかフレックスタイムを導入したりとか…。おかげさまで離職率もこの数年は落ち着いています。実際、業界平均よりも低くなっているんですよ」

ネットを駆使すれば転職先の正しい情報が得られる、というわけでもない 年収にこだわればキャリアアップの正しい選択ができる、というわけでもない

では、なぜネットにはよくない噂が流れ続けているのですか。

「私どもも頭が痛いのですが、ネットの書き込みって消えないんですよね。何年も前の情報がそのまま残っていたりするでしょう。それを見た人が、また別のところに書き込んだりすると、最近の情報…というかたちでリフレッシュしてしまうんです。ですから、もう地道にそういう噂が消えていくまで、努力を続けていくしかないんですよね」

B社にとっては痛い状況だが、逆にネットの情報で助かったという人もいるかもしれない。ネットを全面否定するのではなく、リアルの情報と組み合わせて、バランス感覚をもって利用して欲しい…ということではないだろうか。

「年収ちょいダウン」を許容できなかった人材のケース
転職して生活レベルを落とすというのも妙な話ですからね…


転職はキャリアアップや年収アップを実現させるもの…というポジティブな考え方が定着して久しい。大いに期待を持って転職活動に取り組んでいただけるのは良いことだが、キャリアアップが実現しても、業界ごとの給与水準格差などによって、必ずしも年収アップになるとは限らない場合もある。独身なら仕事中心の考え方でいいのかもしれないが、家庭を持っていたりすると「とにかく給与ダウンだけは避けたい」となって本来の目的を見失ってしまうこともあるようだ。

「家内から給与ダウンは絶対避けてと言われているんです…」

「家内からは、転職するのは認めるけど、給与ダウンは絶対避けてと言われているんですよ。私の年齢だとなかなか難しいかもしれないですけど」

Cさんは最初のご相談の時から、転職後の給与についてはそう話していた。現在30歳のCさん。大手金融機関に勤務している。給与水準は同年代の他業界経験者と比べると2割以上高かった。

そのCさんの転職希望先は、金融の知識を事業会社内で活用できる財務や予算の仕事だった。活動をお手伝いするうちに、ある有名メーカーから内定をいただいた。仕事内容はずばりCさんの希望するものである。初年度の年収額を示した採用通知書をお届けした後、Cさんに感触を聞いてみた。

「採用通知はご覧いただきましたでしょうか。いかがでしょう。年収が現職より低くなってしまうので、ちょっと心配していたのですが。でもメーカーの平均的な水準からすると悪くないレベルですよ。何とか奥さんのご了解を得られるといいのですが…」

しかし、Cさんとしては単純に受け入れられる額ではないようだ。

「うーん、ある程度予想はしていたんですけど、現状とここまで開きがあるとは思わなかったですね。100万円も下がるとは…」
「もともとCさんのご年収は悪くないですからね。でも、Cさんの年齢はちょうど役職がつき始める年代なんですよ。ですから、入社初年度は無理ですけど、普通に仕事をしていただければ、2年目からは昇格する可能性が高いらしいです。そうすれば、現職とほぼ遜色ないレベルに戻る計算になりますよ」
「なるほど」
「それから、現職の残業時間を考えてみてください。相当多いとおっしゃっていましたよね。家に帰っても子供の寝顔しか見られないって。でも、今度のメーカーの時間外勤務はそこまでは激しくありません。半分以下じゃないでしょうか。それを考慮に入れれば、単位時間あたりの収入はそんなには下がってないはずですよ。それから…」

私は数字に現れにくいメーカーのメリットをあれこれと説明した。

「わかりました、ちょっと考えさせてください。家内とも相談しないといけないですし…。またちょっとご質問するかもしれません」

「年収を下げてまで自分を安売りする必要もないかと…」

翌週、Cさんにまた連絡をとってみた。

「この週末を利用して話し合ってみたんですが、家内がなかなか納得してくれません。転職して生活レベルを落とすというのも妙な話だし、年収を下げてまで自分を安売りする必要はないと言うんですね。そう言われると、私も会社が潰れて転職するわけではないし、急いで移る必要はないのかなと思ってみたりして…」

Cさんはかなり迷っているようだった。一般的に、もともとの年収レベルが高い人ほど転職によって収入が下がることに抵抗感があるようだ。そういった人たちは、平均より高い年収を得るために他人以上の勉強をしたり、努力して実績をあげてきたりした…という誇りを持っている。安易に年収を下げたくないという気持ちはわからないでもない。

ネットを駆使すれば転職先の正しい情報が得られる、というわけでもない 年収にこだわればキャリアアップの正しい選択ができる、というわけでもない

「でも、仕事内容はCさんがまさに望んでいらっしゃったものなんですよね? 年齢的にも異業種・異職種から転職するのは、今後厳しくなっていくと思うんです。今後のキャリアの方向性を考えて、短期ではなく中期的なスパンでご判断されてはいかがでしょうか」
「そうですねえ。家内を説得するために、もっと具体的な数字をあげられるといいんですが…」

そこで、メーカーの人事部に依頼して、Cさん(とその奥さん)が知りたがっている入社5年後、10年後…の年収シミュレーションをつくってもらうことになった。普通、企業は昇進や昇格には個人差があるということで、この種の話はあまりしないものなのだが、無理を言ってお願いしたのだ。

「いかがでした?」
「ええ、かなり詳しくお聞きすることができました。それ自体は良かったんですが、考えてみると、今の会社でも4月にまた昇給があるんですよ。そうすると年収の差はさらに広がってしまうわけで…。今度は役職もつくので、昇給の幅も大きいということは人事のほうから聞いているんですよね…」
「……」

キャリアをより生かせる仕事に就きたいということで転職活動をしていたのに、いつの間にか年収アップが目的の転職になっている場合がある。Cさんの悩みはしばらく続きそうだ。

企画・編集:『日本の人事部』編集部

Webサイト『日本の人事部』の「インタビューコラム」「HRペディア「人事辞典」」「調査レポート」などの記事の企画・編集を手がけるほか、「HRカンファレンス」「HRアカデミー」「HRコンソーシアム」などの講演の企画を担当し、HRのオピニオンリーダーとのネットワークを構築している。

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この記事ジャンル 中途採用

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