企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】オーターン Oターン

都市圏以外の地方で生まれ育った人が、都市圏での就職・勤務を経験した後、出身地に戻って働くことをUターン転職といいますが、「Oターン」とは、一度Uターン転職をした人が、地方暮らしの理想と現実のギャップに悩んだ末に、もう一度都会へ出て再就職することを言います。「地元→都会→地元」のUターンに、「都会→地元→都会」というもう一つのUターンを重ねて移住・転職するようすが、アルファベットのOの字を描いているように見えることから名づけられた言葉です。
(2017/5/31掲載)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Oターンのケーススタディ

Uターン転職後、田舎になじめず再び都会へ
現役世代は移住先での仕事の満足度に失望も

人口減や雇用減に苦しむ地方自治体の活性化を目指す「地方創生」の取り組みが各地で進められる中、その動きに呼応するように、大都市圏で働く地方出身者がUターン転職を志向するケースが増えています。田舎暮らしの実現を支援するNPO法人ふるさと回帰支援センターの調べによると、移住に関する問い合わせの件数と面談・セミナーなどへの来訪者数の合計数はここ数年右肩上がりで推移しており、2016年は年間に2万6426件と、前年に比べて22.4%も増加しました。

また、インテリジェンスが運営する転職サービス「DODA」が行った転職理由についての最新の調査(16年10月~17年3月)では、転職理由のトップ3は「ほかにやりたい仕事がある」(12.8%)「会社の将来性が不安」(9.7%)「給与に不満がある」(8.0%)で前回と変わらなかったものの、待遇や就業環境など“働き方”の改善を理由に挙げる人の割合が増加、前回7位だった「U・Iターンしたい」を挙げる人も前回+0.3ポイントの6位と順位を上げています。

ただ、こうした希望を実現して地元への転職を果たしたものの、中には何らかの問題やトラブルに直面し、また都会へと戻っていく人も少なくありません。「Oターン」と呼ばれる現象で、Uターン組が増えた結果、Oターンの数も必然的に増えているのでしょう。理由としてよくいわれるのが、“田舎”に対して思い描いていた理想と現実のギャップ。独特の慣習やしきたりになじめない、地元のコミュニティーの輪に入れてもらえない、のんびりし過ぎていて退屈、思った以上に生活が不便、といったネガティブな経験が重なり、地方での生活そのものに嫌気がさしてしまうようです。

さらに、以前のUターンは、仕事はそこそこで田舎暮らしを満喫したいという早期リタイア組が主流でしたが、最近は地方創生の影響から、現役世代が増加。移住先でも仕事の満足度を求め、自分の能力や都会での経験が活かせるかどうかを重視する傾向が強まっています。上記のNPOの調査でも、直近の16年には調査開始以降初めて、移住先選択の条件として「就労の場があること」が「自然環境が良いこと」を上回り、移住希望地域のランキング上位に静岡県(3位)、広島県(4位)、福岡県(5位)など、“都市圏”といっていいような地域が入るという新しい動きが出てきました。環境面だけでなく、仕事の満足度ややりがいを求めるUターン転職組の期待に、地方の雇用が応えきれていない。それも「Oターン」の一因になっているのかもしれません。リクルートワークス研究所の調査レポート(「UIターン人材 活躍のセオリー」2016年4月発表)によると、U・Iターン後3年ほど経過して、仕事に対する満足度が移住前より下がった人が、3割近くいることが分かっています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

あわせて読みたい

ジョブホッピング
「ジョブホッピング」(job-hopping)とは、労働者が好待遇やスキルの向上を求めて、あるいは職場の人間関係や業務分担への不満などから、比較的短い期間に転職を繰り返すことを言います。また、ジョブホッピングを行う人は「ジョブホッパー」と呼ばれています。世界的に見ると、よりよい条件を求めて転職を重ね...
ふるさとテレワーク
「ふるさとテレワーク」とは、都市部に拠点を置く企業が、地方に人材や仕事を移して行うテレワークのことで、地方の移転先や委託先で都市部にいるのと変わらない働き方を実現する取り組みをいいます。地方に整備したサテライトオフィスやテレワークセンター、個人宅などで働くことを前提として、都市部の人材を地方へ長期派...
LO活
「LO活」とは、「LOCAL」と「就活(就職活動)」とを合わせた造語です。厚生労働省では、大都市圏の学生にとって地方での就職が選択肢のひとつとなるよう、普及していくとともに、地方での就職を希望する学生などを支援するため、地方=ローカルへの就活を「LO活」と名付け、今年度から地方自治体などと連携した地...

関連する記事

後向きな理由から始まる、前向きな転職理由
人材紹介を行うにあたって欠かせないのが、転職を希望する人たちとキャリアアドバイザーとの直接面談だ。そこで最初に確認するのが、転職後のミスマッチを防ぐための最重要ポイントとなる「転職理由」である。そして、ほとんどの転職が最初は「ネガティブな理由」から出発している...
2016/02/01掲載人材採用“ウラ”“オモテ”
社風や仕事内容は、本当に合っている? 時期尚早な転職先の決断が、後悔へとつながった求職者のケース
転職を成功させる上で重要なのが、転職先の社風や仕事内容と自分との相性をじっくり見極めることでしょう。しかし、実際に転職活動を行っていると、早い決断を迫られることがあります。企業側が採用を急いでいる場合や、求職者側が経済的な事情で早く働きたいと焦っている場合など...
2012/02/06掲載人材採用“ウラ”“オモテ”
地方移住と転職
夏休みなどの長期休暇が終わると、転職希望者が増える。人材業界では、昔からそう言われてきた。長い休みの間に、旅先や帰省先で自分を見つめなおす時間を持ったり、家族や友人たちと相談したりする機会が増えるからだ。昨今注目されている「地方移住」を考える人にとっても、長期...
2017/09/06掲載人材採用“ウラ”“オモテ”

関連するキーワード

分類:[ 採用 ]
次世代リーダー育成に役立つソリューション特集

会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。

タレントパレット 優秀な人材確保のために、女性活躍推進を!

50音・英数字で用語を探す

注目コンテンツ


次世代リーダー育成に役立つソリューション特集

次世代リーダー育成に役立つセミナーやサービス、ダウンロード資料をご紹介します。


【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


「入社前に、“ストレス耐性”を確認したい」<br />
――辞めない人材を採用する、科学的な採用手法とは

「入社前に、“ストレス耐性”を確認したい」
――辞めない人材を採用する、科学的な採用手法とは

能力が高くても、ストレスにうまく対応できなければ思うような成果をあげる...


「処遇」から「目標達成」へ<br />
~人事考課における「目標管理」の重要性とは?

「処遇」から「目標達成」へ
~人事考課における「目標管理」の重要性とは?

人は、周囲から評価されて「有用感」を持つことで、働く意欲が高まっていく...