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中小企業経営のカリスマが語る
「仕組み」による人材育成とは

株式会社武蔵野 代表取締役

小山 昇さん

中小企業はボトムアップでなく、社長のトップダウンが正しい

中小企業では、ボトムアップとトップダウンのどちらを採用すべきでしょうか。

社員教育ができていない中小企業では、社長がワンマンで、トップダウンが正しい経営です。社員教育を継続して行い、社員の力が十分について人材が育ってきたら、ボトムアップの経営に移っていけばいいのです。

武蔵野の場合も、2003年までは私の超トップダウンの会社でした。そして2004年からギアを換えて、ボトムアップの会社に変えていきました。ですから、日本経営品質賞の受賞にしても、2000年度の場合は社長の私のトップダウンの下で受賞したものですが、2010年度は、ボトムアップの会社組織を評価されて受賞したものです。まさに、この10年で違う会社へと変化していったのです。

小山 昇さん Photo

中小企業が成長するには、まず、トップダウンを徹底的に行って、社員の人材育成を図ることです。この部分を抜きにして、会社の成長はあり得ません。社員が育っていないのに、ボトムアップをやろうとしても、やるべきことが定まっていないので、結局うまくいきません。だから第一にやるべきことは、社員の基礎体力を付けることです。それには、中小企業の社長が先頭に立って、社長と社員の「価値観」を一緒にすることです。

「価値観」は、時間と場所を共有しないとできません。例えば、社長が「あの角のタバコ屋のお姉さんがきれいだ」と社員に教えてはいけません。実際に社員と一緒にタバコ屋に行って、「ほら、きれいでしょ」と確認させるのです。もしかしたら、「私はそうは思いません」と反論されるかもしれませんが、その場で一緒に確認する作業が大切であり、そのことによってお互いの価値観のすり合わせができます。すると、社員と社長はお互いのことを分かり合えるようになります。そうしたことができる社長に対して、社員は共感を覚えます。

社員を育成していくには、社長と幹部、社員の間のコミュニケーションが大切です。しかし、多くの中小企業では、それができていません。社長や幹部が一方的に語るからです。ですが、社員の語る場がありません。これでは信頼関係が築けないでしょう。

武蔵野の場合、私は社員の話を聞くための「コミュニケーションの場」を意識して用意しています。その席では、社員の話した内容をメモしておきます。そして、皆が話を終えた時に、一人ひとりに対して丁寧に答えていきます。返答する場合も、できるだけ具体的なアドバイスに落とした形で行うようにしています。

大企業も部署単位で考えれば、中小企業の集合体です。その意味からも、このような中小企業におけるコミュニケーションのあり方は、参考になりますね。

ある事業の業績が下がっていたとしたら、関わる人たちのコミュニケーションがうまく取れていないことが理由の一つです。しかし、そのことをトップがよく分かっていない。そこで、大きな組織の場合は、部課単位でリーダーの下、コミュニケーションを図っていなければなりません。

また、社員がミスを犯した時には、「人」を叱るのではなく、その「コト」を叱るべきです。そうすれば、その人のプライドが傷つくことはありません。また、その際はデジタルではなく、アナログで行うべきです。そうでなければ、人は育ちません。ほめる場合も、メールで「ありがとう」と伝えるのでは効果は少ないでしょう。直接会って口にすることで、はじめて感謝の気持ちが伝わるからです。

感謝する人の数が多い場合は、ハガキで伝えるのが効果的です。武蔵野ではがんばった社員に対して、私が直筆で「本当によくがんばったね。ありがとう」と記したものを必ず送っています。つまり、心や気持ちは形にしないと伝わらないということです。それも手間暇をかけたものほどいい。

メールはデジタルだから、取扱いが簡単です。同じ文書を、宛名を変えただけで送ることもできます。しかし、いくら感謝の言葉をつづっても、受け取ったほうはあまり感動しません。結局、手間暇をかけないと人は育たないし、「人財」にはならないのです。「仕組み」をつくることと、手間暇をかけないことを勘違いしている人が多いように思います。

中小企業におけるITツール活用のあり方

近年、iPadなどのITツールが発達してきていますが、コミュニケーションや仕事のやり方などが変わったことはありますか。

新しいITツールに関しては、メリットがあると思ったら、詳しい人にいろいろと教えてもらって、導入するようにしています。しかし、ITツールの活用に関しては、明確に線を引いています。お客様と接するところ、社員と接するところに関しては、できるだけアナログで行っています。しかし、お客様と接しないところ、つまりバックヤードに関しては徹底してデジタル化を進めています。実際、武蔵野は売上45億円ですが、この1年間でソフト開発に1億円を投資しました。社員の仕事が簡単にできるようになることには惜しみなく投資しています。

今回も、会社にあるプリンタ20台を、すべてiPadからプリントできる1台300万円のプリンタに取り替えました。これだけで6000万円もの投資です。iPadも、パートや内定者も含めて、社員160人に220台貸与しています。

iPadは、私用でどんどん使うように言っています。なぜなら、こうしたツールは、私用で使わないとマスターできないからです。多くの企業では、ITツールを私用で使ってはいけないことになっていますが、それが理由でITスキルが上がらないのです。しかし、私用であってもいろいろと使うことができれば、ITスキルは否応なく向上します。

ありがとうございました。「仕組み」を中心とした人材育成について、貴重なお話を伺うことができました。最後に、中小企業の経営者に「人材育成」に関するメッセージをお願いします。

繰り返しになりますが、社員には社長がやっていることを、そのままマネさせることです。また、社長のマネをするような人材を採用すること、また、社長と同じ価値観を持ってもらうように育成していくことが重要です。そのためには、社員が社長と飲食を共にする機会をできるだけ多く持つべきです。そして、成果を出したらそれが報われるような賞与体系にして、がんばって働くためのインセンティブを与えること。これが中小企業の人材育成の一番の早道だと思います。

小山 昇さん Photo

(取材は2013年5月20日、東京都武蔵野市にて)

企画・編集:『日本の人事部』編集部

Webサイト『日本の人事部』の「インタビューコラム」「HRペディア「人事辞典」」「調査レポート」などの記事の企画・編集を手がけるほか、「HRカンファレンス」「HRアカデミー」「HRコンソーシアム」などの講演の企画を担当し、HRのオピニオンリーダーとのネットワークを構築している。

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この記事ジャンル 能力開発関連制度

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