従業員が協力したくなる!
リファラル採用のための制度設計&規定

1 リファラル採用とは

リファラル採用とは、簡単にいえば、会社の従業員から友人・知人を採用候補者として紹介してもらう制度です。縁故採用(会社と求職者との間に何らかの縁故がある場合の採用)やリクルーター制度(リクルーターとしての役割を担う従業員が新卒者等に働きかけて採用する制度)とも似ていますが、リファラル採用は、特定の者ではなく従業員全員が紹介者となりうる点や、紹介される人物に限定がない点に違いがあります(なお、リファラル採用については、本誌2019年3月号「キーワードから見た労働法」(神戸大学教授大内伸哉著)でも詳しく紹介されています)。

2 成功の秘訣

リファラル採用のメリットとしてよく挙げられるのは、採用コストが削減できること、会社と相性の良い人材を確保しやすいこと等です。会社の従業員が友人・知人を会社に紹介しますので、従業員募集のための広告費用はかかりませんし、広告活動をするための人件費もかかりません。また、すでに会社で仕事をし、会社のことをよく知っている従業員が、会社と相性が良いと考える人を選んで紹介してくれますので、会社との相性が良い人が見つかりやすくなります。

このようなメリットのあるリファラル採用ですが、一人の従業員が紹介できる採用候補者の数には限りがあることから、成功させるためには、多くの従業員が協力したくなるような環境や制度を作る必要があります。

また、リファラル採用のデメリットとしては、不採用とした場合に、紹介してくれた従業員と紹介された人との関係が悪化してしまうことや、制度の内容によっては従業員に過度の負担を強いてしまうこと等が挙げられます。そのため、リファラル採用を導入する場合、会社としては従業員への必要な配慮を踏まえた制度を設計する必要があります。
以下では、従業員が協力したくなる環境作りおよび従業員への配慮という点を念頭に置きながら、リファラル採用の制度設計について検討します。

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