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従業員が協力したくなる!
リファラル採用のための制度設計&規定

4 採用候補者の紹介を従業員の業務内容として報酬を支給する場合の制度設計

(1)採用候補者の紹介が業務であること

採用候補者の紹介を業務内容とする場合、必要な経費は会社が精算する必要がありますし、勤務時間外に採用候補者との面会等をしていれば、残業代が発生することとなります。もちろん、経費が生じるような活動を認めるかどうか、就業時間外の面会等を認めるかどうか、どういう制度にするかは会社の判断によります。また、採用候補者と面会等をする際に従業員が怪我をすれば労災事故として扱う必要があります。

そして、採用候補者の紹介を従業員の業務内容とする場合、雇用契約書の業務内容に盛り込むことや、就業規則や賃金規定等に盛り込むことが必要となります。

【参考】就業規則①
会社の就業規則には、賃金構成の規定の中に、例えば「業績手当」として採用候補者を 紹介した者に一定の手当を支給することを明記するとともに、当該業績手当の支給条件等 については別途規定を作って盛り込むことが考えられます。

(2)支給できるのは給与やそれに準ずるものであること

従業員が協力したくなる環境づくりという点からすると、紹介してくれた従業員に与える報酬(給与等)は、高額であればあるほど良い制度であるようにもみえます。しかし、採用候補者の紹介を業務内容とした場合、紹介してくれた従業員に与えることができるのは、給与やそれに準ずるものです(職業安定法40条)。「給与」とは評価できないほどに高額な報酬とすることは、同法に違反する可能性があります。

では、どの程度の金額であれば許されるのでしょうか。これについて明確な基準があるわけではありません。私見としては、採用候補者の紹介以外の業務について特別に与えられる報酬(例えば、営業目標達成時の特別手当やプロジェクト成功時の特別手当等)との均衡が図られるべきではないかと考えます。

(3)報酬を支払う要件を設定すること

従業員に対し、採用候補者が紹介された時点で報酬を支払うのか、採用された時点で支払うのか、試用期間が経過して本採用となった時点で支払うのか、本採用後一定期間が経過した時点で支払うのか、それ以外の時点で支払うのかについても、あらかじめ基準を設定しておく必要があります。そして、その内容は、就業規則や賃金規定等に定めておくことが必要です。

どの時点で報酬を支払うかは、会社によって異なるでしょう。従業員からの紹介数を増やすことに重点を置けば、紹介された時点で支払うことになるでしょうし、会社と相性の良い人物を紹介してもらうことに重点を置けば、少なくとも本採用までは支払わないこととなるでしょう。

(4)金銭以外の報酬、人事考課で考慮すること

従業員に対する報酬は、金銭に限定されるわけではありません。例えば、会社の部署単位で目標を設定し、その成果に応じて各部署のメンバー全員での飲食費を支給するようなことも考えられます。ただ、あまりにも高額な報酬になると、金銭支給の場合と同様の懸念が生じます。

また、業務の一部としてリファラル採用を導入するのであれば、その成果は人事考課において考慮することも可能です。ただ、あまりこの点を重視し過ぎると、友人・知人が多い従業員はともかくとして、そうでない従業員のモチベーションを下げてしまうおそれは否定できません。仮に、人事考課において重視するということであれば、部署単位で協力できるような体制を作るなどの工夫が必要かもしれません。

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