企業における女性活躍支援の最新実態
女性管理職比率は平均4.9%、数値目標を設定している企業は19.8%
3 女性の管理職への登用促進に向けた取り組み
女性管理職比率の数値目標の設定状況[図表10〜11、事例1]女性管理職比率の数値目標を「現在設定している」は20%。「今後設定する予定」は18%
女性管理職比率の数値目標を「現在設定している」は19.8%、「今後設定する予定」は18.4%であった[図表10]。「現在設定している」割合は大手ほど多く、300人未満では1.9%に対して1000人以上では36.4%となっている。数値を設定した時期、具体的な設定値については[事例1](省略)のとおり。
なお、女性管理職比率を現在設定している企業のうち、女性管理職比率の数値目標を社外へ開示している企業は65.9%であった[図表11]。
女性の管理職登用促進に向けた取り組み[図表12〜14、事例2〜3]ポジティブ・アクションでの男女差の設定は85%が予定なし
管理職登用要件について、ポジティブ・アクション(固定的な男女の役割分担意識や過去の経緯から「営業職に女性はほとんどいない」「課長以上の管理職は男性が大半を占めている」等の差が男女労働者の間に生じている場合にその差を解消するために自主的かつ積極的に行う取り組み)の目的で男女差を「現在設定している」企業は1.9%にとどまった[図表12]。「今後設定する予定」は12.1%あり、女性活躍推進の支援の一環とみられる。ただし、85.0%が「設定する予定はない」と答えている。
管理職要件における男女差の内容としては、「男性と女性が同等の能力の場合、女性を管理職に登用」「課長格昇格推薦時の女性枠の設置」などが挙げられた。また、「現在設定している」と回答した4社のうち、その内容を社内で周知しているのは1社だけだった。
一方、主任、係長層の女性社員に対して管理職昇格に向けた研修を「現在実施している」企業は16.9%、「今後実施する予定」24.6%と、合わせて4割を超える企業が今後の女性社員の管理職昇格について問題意識を持っていることが分かる[図表13]。管理職昇格に向けた研修の対象層と内容については[事例2](省略)のとおり。
女性の管理職や管理職候補者の個別育成プラン・育成ローテーション計画を「現在作成している」企業は8.7%、「今後作成する予定」が33.3%見られた[図表14]。個別育成プラン・育成ローテーション計画の対象層と内容については[事例3](省略)のようになっている。
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