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The 31st International HRD Conference & Expo
HRD JAPAN 2011

2011年9月6日(火)~9月9日(金)に、東京・品川にて、社団法人日本能率協会が主催する、「HRD JAPAN 2011」が開催されました。人材育成に関するアジア最大級のカンファレンスとして知られる、同イベント。31回目となる今回も、さまざまな講演やディスカッションが行なわれ、多くの人事担当者、人材育成担当者、経営者などが参加しました。本レポートでは、会期中に行われたセッションの中から、注目の対談・講演3本をピックアップ。そ の模様をダイジェストでお伝えいたします。

The 31st International HRD Conference & Expo HRD JAPAN 2011

【開催概要】
会期 2011年9月6日(火)~9月9日(金)
場所 品川プリンスホテル アネックスタワー(東京・港区)
主催 社団法人日本能率協会
【本レポートで取り上げるセッション】
<特別対談>難局を切り拓くリーダーシップ
<登壇者>
株式会社経営共創基盤 代表取締役 CEO 冨山和彦氏
神戸大学大学院 経営学研究科 教授 金井壽宏氏
<講演>世界潮流の中での大震災後の日本と日本企業の戦略
<講演者>
財団法人日本総合研究所 理事長 寺島実郎氏
<特別対談>「はやぶさ」プロジェクトに学ぶ、未踏課題に挑戦する組織とリーダーシップ
<登壇者>
宇宙航空研究開発機構(JAXA) 月・惑星探査プログラムグループ プログラムディレクタ
宇宙科学研究所 教授 川口淳一郎氏
一橋大学 名誉教授 野中郁次郎氏

■株式会社経営共創基盤 代表取締役 CEO 冨山和彦氏
■神戸大学大学院 経営学研究科 教授 金井壽宏氏

9月6日(火)14時45分~17時5分に開催された、特別対談「難局を切り拓くリーダーシップ」。神戸大学大学院 経営学研究科 教授の金井壽宏氏が進行役となり、株式会社経営共創基盤 代表取締役 CEOの冨山和彦氏のお話を聴いていくスタイルで対談は進められました。ご高名なお二人による対談ということもあり、注目度は非常に高く、会場には多くの 人材育成担当者の方々が出席。一見すると難しそうなテーマですが、お二人の軽妙な語り口もあって、大変盛り上がった対談となりました。

なぜ「挫折力」が重要なのか

今回の対談のキーワードとなっていたのが「挫折力」。冨山氏がその著書「挫折力 一流になれる50の思考・行動術」でも述べていたように、「挫折を体験しても、それを乗り越えることで成長することができる」ということについて、冨山氏 がご自身の経験や再生に関わってきた企業の事例などを挙げながら説明し、金井氏が解説を加えていきました。

まずは冨山氏が、自分自身の挫折経験や修羅場経験について話されました。本レポートではその詳細は記載しませんが、大 学を卒業後社会人になってから数年の間に、順調な時期もあった一方で、大きな挫折も経験したそうです。しかし、その経験で冨山氏は多くのことを身に付けた といいます。実際、金井氏も、悲惨な状況を立て直したという経験は、将来的にはリーダーシップへと繋がると解説していました。また、とことん落ち込んだと しても、そこから回復した時には、以前よりも強い力を発揮できるようになるそうです。

また、挫折することには、大きなメリットもあるといいます。自分の過去を一旦リセットできること、敗因を分析する癖が つくこと、次のフェーズに立つことができることなど――。そもそも、挫折したことのない人は、本当に自分自身のことがわかっていません。挫折によって身に 付くものは、大変大きいと金井氏は語っていました。

来場者とのQ&Aを通じて、さらに「挫折力」を考える

休憩を挟んだ第2部は、休憩時間中に回収した来場者からの質問にお二人が回答していくスタイルで、進められました。さ まざまな質問が寄せられましたが、お二人は事例や理論を交えながら、丁寧に回答されていました。質問者の方々にとっても、多くの「気づき」「発見」があっ たことでしょう。

本対談で冨山氏は、これまで関わってきたさまざまな企業再生の事例について話されましたが、本当に数多くの企業の修羅 場に接してこられていることを再認識しました。かつてのご自身の挫折経験、そして企業再生の現場で接したさまざまな修羅場体験などによって、冨山氏がたど り着いた「挫折力」という言葉。今回の対談に参加された方々も、その重要性を認識することができたのではないでしょうか。

■財団法人日本総合研究所 理事長 寺島 実郎氏

9月7日(水)9時30分~11時50分に開催された、特別講演「グローバル化する社会の中で、日本企業が進むべき 道」。今回は、その前半に行われた、財団法人日本総合研究所 理事長の寺島 実郎氏による講演「世界潮流の中での大震災後の日本と日本企業の戦略」を取り上げます。

経営とは「時代認識」を捉えること

「経営は“時代認識”である」――この印象深い言葉から、寺島氏の講演は始まりました。「今、自分たちがどのような時代を生きているのかについて、あいまいなイメージしか持てない経営は成功しない。経営の解の半分は時代認識をどう捉えるかにある」と力説されていました。

寺島氏は続けて、「今、世界の潮流は冷戦後の米国一極支配ではなく、『多極化』さらに『無極化』の時代へ と大きく動いている」と語り、日本の貿易についても、これまでの米国を主とした取引から、大中華圏(グレーターチャイナ)とアジアダイナミズムを重視した マーケティング戦略を進めていく必要があると強調されました。

続いては、前述の世界潮流を踏まえながら、東日本大震災に直面した日本企業が今後どのように進んでいくべ きか、という話。考えなければならないのは、「日本産業の空洞化」に関する問題だと指摘されました。円高で競争力が落ち、電気料金の値上げや増税が懸念さ れる中で、海外に拠点を移そうと考える経営者は少なくないのが実情ですが、寺島氏は「被害者意識にかられて『空洞化』を議論すべきではない。日本が『空洞 化』でだめになると考えるのではなく、我々の知恵を進化させなければいけない」と述べられ、ネガティブに『空洞化』を捉えるのではなく、日本企業が外に出 ていく力を、日本国としてプラスになる方向で受け止めていく政策を作ることが重要と強調されました。また、日本国内に外からの投資や参画を引き寄せるよう なプロジェクト――たとえば、若い人材の参画も視野に入れた、震災からの復興プロジェクトなどを立ち上げることも必要だと語られました。

グローバル時代の人事課題―プロジェクトマネジメント人材の不在

寺島氏は、日本企業のグローバル化に向けての人材戦略についても言及。大手企業を中心に、採用する人材は 多国籍になってきていますが、彼らをマネジメントできる能力が、企業にあるのかが問われている。しかし、実際にはプロジェクトマネジメントのできる人材 が、日本では育っていないと指摘されました。寺島氏は、それを阻んでいる一因は「本社の人事部の壁」だといいます。文化、宗教、ものの見方、価値観などの 多様性を理解し、多国籍な人材を束ね、問題を解決できる“プロジェクトマネジメントスペシャリスト”を育てる器量や問題意識が、人事に携わる人たちに果た してあるのか、と疑問を投げかけていました。

最後に、寺島氏は「皆さんがこれらのテーマに関して理解を深め、自らの考えをさらに高めていけるようなきっかけとして、今回お話した内容や私の問題意識を受け止めていただきたいと思っている」という言葉で、講演を締めくくりました。

■宇宙航空研究開発機構(JAXA) 月・惑星探査プログラムグループ
プログラムディレクタ宇宙科学研究所 教授 川口淳一郎氏
■一橋大学 名誉教授 野中郁次郎氏

9月8日(木)14時~16時20分に開催された、特別対談「『はやぶさ』プロジェクトに学ぶ、未踏課題に挑戦する組織とリーダーシップ」。小惑星「イト カワ」からサンプル(試料)を持ち帰るという、人類史に残る偉業を成し遂げた「はやぶさ」プロジェクト。そのマネジャーを務めた宇宙航空研究開発機構 (JAXA)の川口淳一郎氏と、一橋大学大学院・国際企業戦略研究科・名誉教授で、知識経営の生みの親、野中郁次郎氏との特別対談が行われました。日本中 を感動の渦に巻き込んだプロジェクトを成功させた人物と経営学の権威が登場したこのセッションには大きな注目が集まり、多くの来場者が会場に詰め掛けまし た。

川口氏が語る「プロジェクト成功のポイント」

まず冒頭に、野中氏が「『はやぶさ』プロジェクトの成功の理由と川口さんのリーダーシップを学び、さまざ まな知見を得たい」と、このセッションの趣旨を説明されました。続いて、川口氏による講演がスタート。「はやぶさ」プロジェクトにおけるさまざまなエピ ソードを披露されました。

小惑星探査機「はやぶさ」は、2003年5月に地球を飛び立ち、小惑星「イトカワ」に着陸した後、 2010年6月に地球に帰還。同年11月にはイトカワの微粒子が確認されました。小惑星からサンプル(試料)を持ち帰ることができたのは世界初です。川口 氏による講演の中では、多くの興味深いお話がありましたが、その中から「マネジメント」の観点で印象に残った部分をご紹介します。

プロジェクトをスタートさせる前には、シナリオを綿密に丹念に作成したそうです。プロジェクトは多くの人 が関わるチームですから、各メンバーが高いモチベーションを持ち、主体的に取り組まなければなりません。特に、かかわる技術者が夢を持てるようなものにす ることが重要でした。そこで、イトカワからサンプルを持ち帰ることだけを目的とするのではなく、世界初となるような技術を使ってプロジェクトを行うことに 決めました。そうすれば技術者も夢とやりがいを感じながら取り組むことができるからです。川口氏は、「シナリオを作った時点でプロジェクトは半分終わって いる」と言い切りました。

来場者からの「妥協しないための信念とは」の質問に熱い返答

続いて、川口氏と野中氏による対談がスタート。会場を巻き込みながら進行され、来場者からも熱心な質問が投げかけられました。特に、「妥協しないための信 念は何か」という質問に対して、「過去に失敗をいくつも経験しました。そういう失敗を二度と味わいたくないという『意地』が源泉にあります。20、30代 には体力も知力もスキルもある。でも、40、50代には『経験』というかけがえのない財産があり、その経験が仕事を成功させる原動力となるのです」と川口 氏。大変熱い気持ちのこめられた返答でした。

野中氏は「フロネシス」という表現で総括

最後に、野中氏が理論的に川口氏のお話を整理し、まとめられました。野中氏は「フロネシス」 (Phronesis)という言葉を使って解説。「フロネシス」とは、「賢慮」「実践知」等の意味を持つ言葉です。「川口氏は『フロネシス型リーダーシッ プ』を持っている」とした上で、そのリーダーシップとは、「共通善の価値基準を持って、個別の文脈で、最善の判断ができる実践知である」と説明されまし た。終わりに、本田宗一郎氏の「試す人になろう」という逸話をご紹介され、失敗を恐れずに挑戦することの大切さを強調されました。

川口氏の熱く、勇気を感じさせるお話に、野中氏の経営学的な視点による分析が融合し、「マネジメント」や「リーダーシップ」について考えさせられる、大変貴重な時間となりました。

*    *    *

『日本の人事部』では今後も、人事担当者必見のイベントや講演のレポートをお届けしていく予定です。次回のレポートにも、どうぞご期待ください。

企画・編集:『日本の人事部』編集部

Webサイト『日本の人事部』の「インタビューコラム」「人事辞典「HRペディア」」「調査レポート」などの記事の企画・編集を手がけるほか、「HRカンファレンス」「HRアカデミー」「HRコンソーシアム」などの講演の企画を担当し、HRのオピニオンリーダーとのネットワークを構築している。

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