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【ヨミ】ティーグループ Tグループ

「Tグループ」とは「トレーニンググループ」の略で、自己理解や他者理解、リーダーシップといった人間関係に関する気付きを得るための学習方法です。心理学者のクルト・レヴィンらが1946年に米国コネチカット州で、教育関係者やソーシャルワーカーなどを集めて、人種間の差別撤廃に向けたワークショップを行ったことが起源とされています。Tグループのワークショップは、1グループ10人程度に分かれ、郊外の研修施設などで1週間ほど生活を共にする合宿の形式をとります。その中で生じる心の動きを読み取り、他者と関わり合う中で、人間関係や自分自身のあり方などへの気付きや学びを得ることが目的です。
(2018/12/27掲載)

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Tグループのケーススタディ

“今ここ”の自他の関わりを感じるための合宿研修

「Tグループ」のワークショップには、あらかじめ定められたテーマや、ファシリテーターからの指示がありません。参加者は自分たちで自由にテーマを決め、対話を行います。そのため、一般的に企業で行われる研修と比較すると、抽象度が高いと感じる方が多いかもしれません。しかし、この「テーマを定めない」ことこそ、Tグループのワークショップの特徴であり、気付きや学びにつながるポイントなのです。

Tグループでの研修は、決まったテーマをもとに“与えられる”タイプの学習ではありません。メインコンテンツとなるセッションでは、まず10人程度のグループが円になり、「今、ここ」での互いの心の状態を言語化していきます。ファシリテーターからは、「あらかじめ決まった話題はありません。みなさん自由にこの時間を使ってください」「ここで話された内容は、この部屋の外では話さないでください」といった注意が伝えられます。セッションは一時間から一時間半程度。セッションが終わった後には毎回振り返りを行い、グループの空気感と自分とのコミュニケーションを確かめていきます。これを合宿の期間中に十数回繰り返すのが、プログラムの大まかな流れです。

はじめは互いに探りあうような状態でも、複数回セッションを重ねるうち、メンバー同士の関係性が生まれていきます。別のメンバーでは再現できない他者との関わりを感じることで、自他の存在、人間関係のあり方、主体的な生き方を言語化し、人間的な成長を目指すことが、Tグループのプログラム全体を通した狙いです。

もともとTグループは感受性訓練に由来するもので、福祉職や管理職のためのリーダーシップ育成プログラムとして使われていました。人との関わり合いを学ぶ場となることから、今では、教師や講師、コーチ、ファシリテーター、カウンセラーといった対人関係にまつわる仕事をしている人にも利用されています。職場における自身のあり方、関わり方への発見にもつながるとして、注目されるプログラムです。

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