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コンプライアンスと労働法
~判例法理のコンプライアンス

労働法の遵守とは

企業経営におけるコンプライアンスの重要性をいう場合、一定の安全性の遵守といった、一般市民(消費者)の利益に関係してくる行政法規の遵守をイメージすることが多いでしょう。しかし、企業と利害関係をもつ者は企業の外部の人だけではありません。企業の内部にいる従業員にとっても、企業のコンプライアンスは関係してきます。それが、労働法です(なお、個人情報保護法のように、一般の労働法の範囲からやや外れるが、企業が従業員の利益を守るために遵守しなければならない法律もある)。

「労働法の遵守」という場合、大きく分けて、法律や規則の形で明文化されている労働法規の遵守と、裁判所において形成された判例法理の遵守とがあります。

前者の労働法規には、みなさんがよく知っている労働基準法、労働安全衛生法やそれらの施行規則などが含まれます。他方、判例法理は、裁判所(特に最高裁判所)が下す判決の中から導き出されるもので、その内容は、法規ほどは明確でありません。特に裁判所の判決は次々と出されるので、実務家にとっては、その内容を正確にフォローするのは大変です。しかし、いったん訴訟になると、裁判所は、法規だけでなく、裁判の先例である判例法理にも従って判断を下すため、企業としては判例法理についても知っておかなければ、コンプライアンスという点では万全といえません。

ところで、法の遵守というときでも、どの程度遵守が求められるのかは、法によって異なります。もちろん、法である以上、どれも遵守しなければならないのですが、例えば「人を殺してはならない」という刑法の規定と、「配転命令権は濫用されてはならない」という労働法の判例法理とでは、同じ法であっても、かなり性格が異なるものといえるでしょう。前者は、その規定に違反すると刑罰という重大な制裁が課されるのに対し、後者は、それに違反しても配転命令の効力が無効とされるにとどまります。つまり、ある法の遵守ということを考える場合には、もしその法を遵守しなかった場合に、どのような効果が生じるのかということも知っておく必要があるのです。

このような観点から、労働法における法規と判例法理との違いを、初めにみておくことにしましょう。

まず、労働法規の代表である労働基準法(以下、「労基法」という)に違反した場合、どのような効果が生じるのかをみてみましょう。ここでは、労働時間に関する規定を例にとります。労基法は、1週の最長労働時間を40時間、1日の最長労働時間を8時間と定めています(32条)。使用者が、労働者を、1週40時間を超えて働かせる場合、あるいは1日8時間を超えて働かせる場合(すなわち、時間外労働をさせる場合)、労働者の代表(過半数組合または過半数代表者)との間で労使協定(三六協定)を締結する必要があります(36条)。この協定を結ばずに、労働者に時間外労働をさせた場合には、労基法違反が成立します。

労基法に違反した場合については、刑事罰(懲役や罰金)が規定されています(117条以下)。具体的には、労基法の規定に故意に違反した使用者(10条によると、事業主または事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者)は、刑事罰の対象となるのです(なお、故意なく違反した場合には、処罰されない。刑法38条1項を参照)。

労基法の遵守は、行政の監督機関(労働基準監督署など)によってもチェックされます(97条以下)。特に、労働基準監督官は、事業場への臨検の実施、帳簿、書類の提出の要求、使用者または労働者への尋問を行う権限をもっています(101条1項)。事業場内における行政の監督をしやすくするために、労働者が法令違反の事実について行政官庁や労働基準監督官に申告することも認められています(104条1項。一種の内部告発の規定である)。

このほか、「サービス残業」をしていた労働者が、使用者に時間外労働に対する割増賃金を請求したとします。この場合には、裁判所により、割増賃金の支払いが命じられるほか、これに加えて、未払い分と同一額の「付加金」の支払いが命じられることがあります(114条)。「付加金」は、厳密な意味での罰金ではありませんが、実際にはそれに近い機能を持つといえるでしょう。

また、仮に所定労働時間を1日9時間とする労働契約が結ばれたとしましょう。この労働契約の内容は、労基法32条に違反するので、1日の所定労働時間は自動的に8時間と書き換えられることになります。労基法には、労働条件の最低基準を設定する効力があり、その基準を労働者に不利に下回る内容で労働契約が締結されても、その契約の効力は否定されて労基法の定める基準が適用されるのです(13条。こうした労基法の効力を、「強行的・直律的効力」と呼ぶ)。

もちろん、すべての労働法規がこうした強力な効力をもっているわけではありません(例えば、男女雇用機会均等法には刑罰規定は存在していない)が、多くの法規において、行政の関与が予定されていますし、違反する契約や措置を無効とする強行的効力が認められています。

以上に対して、判例法理は、かなり事情が異なります。解雇権濫用法理を例にあげてみてみましょう。2003年に行われた法改正で、この法理は、労基法の中に採り入れられました(18条の2)が、それ以前は単なる判例法理にとどまっていました。使用者の行った解雇が、もし解雇権濫用法理に反して、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合には、どのような効果が発生するのでしょうか。

判例法理であれば、それに違反しても刑事罰は科されません。また、行政監督の対象ともなりません。就業規則に、解雇権濫用法理に合致しないような解雇事由を定めていても、解雇権濫用法理が自動的に就業規則の内容になるわけでもありません。解雇された労働者が訴訟を提起し、裁判所において、この法理に違反する解雇が行われたと判断されてはじめて、解雇が無効とされ、労働者が原職復帰するという効果が発生するだけなのです。

このような解雇権濫用法理は、2003年の法改正で労基法の中に編入されて法規となった後も、当初の判例法理としての性格を残しています。具体的に言いますと、労基法18条の2は、同法の他の規定とは異なり、罰則規定が適用されず、行政監督の対象ともされていませんし、労働契約の内容を自動的に書き換える効力もありません。すなわち、この規定に違反する解雇が行われても、その解雇が無効となるという効力しかないのです。

もちろん、労働法規ほどの強力な制裁が予定されていないからといって、判例法理の効力を軽視してはなりません。例えば、後でも見るように、判例法理を無視したために企業が損害賠償を負うというケースもありますし、裁判所において重要な事件で敗訴すると、新聞などで報道されて、企業イメージにダメージが及ぶこともあります。

労働法における判例法理は膨大な量に及びますが、企業として特に注意すべきなのは、企業自身が直接の加害者や行為者とはいえない場合でも、従業員のさまざまな人格的な利益に配慮した管理体制をとっていなければ、判例法理上の配慮義務違反として、損害賠償責任が課されることになるということです。以下には、このようなタイプの判例法理について、その内容をみていくことにしましょう。

安全配慮義務

労働者が、職場において負傷したり、仕事が原因で病気にかかったりしたとき、使用者のほうに労働安全衛生法違反があれば、使用者は同法の定める罰則等の適用を受けることになります。また、その負傷や疾病が、業務上のものである場合には、労働者は労災保険の給付を受けることができます。しかし、労災保険は支給額が定額化されており、労働者が被った損害の全部が補填(ほてん)されるわけではありません。そこで、判例は、使用者に「安全配慮義務」を課し、それに違反した場合には、被害者である労働者が、損害賠償請求することを認めています。このような損害賠償は、使用者の「不法行為」(民法709条、715条、717条など)を理由に請求することも可能ですし、実際、以前はもっぱらそのような方法がとられていましたが、不法行為による請求の場合には3年という短期で時効にかかってしまうこともあり、時効がより長い(10年)契約責任としての安全配慮義務違反の責任を追及することが判例法理上認められるようになったのです(時効については、民法724条と167条をそれぞれ参照)。

もちろん、労働者は、労災保険給付を受けることができる場合には、安全配慮義務に基づく民事損害賠償との二重取りはできません(労基法84条2項は、労基法上の災害補償責任と民事損害賠償との間の調整規定であるが、この規定は、労災保険給付と民事損害賠償との間でも類推適用されると解されている)。しかし、精神的損害の賠償(慰謝料)などは労災保険給付でカバーされていないので、これについては使用者が賠償責任を負うことになります。慰謝料は高額化する傾向にあるので、使用者としては、労災保険制度があるとしても、労働者の安全への配慮を怠ることはできないことになります。

安全配慮義務の内容は、判例によると、「労働者が労務提供のため設置する場所、設備もしくは器具等を使用し又は使用者の指示のもとに労務を提供する過程において、労働者の生命及び身体等を危険から保護するよう配慮すべき義務」と定義されています(川義事件・最3小判昭和59年4月10日労判429号12頁)。その具体的内容は、この判決も述べるように、「労働者の職種、労務内容、労務提供場所等安全配慮義務が問題となる当該具体的状況等によって異なる」ものですが、いずれにせよ、企業としては、単に労働安全衛生法の内容を遵守していれば大丈夫というわけではありません。

川義事件では、呉服・毛皮・宝石等の卸売を業とする会社(Y)における宿直中の従業員(A)が盗賊に刺殺されたというケースでしたが、最高裁判所は、Yの「本件社屋には、昼夜高価な商品が多数かつ開放的に陳列、保管されていて、休日又は夜間には盗賊が侵入するおそれがあったのみならず、当時、Yでは現に商品の紛失事故や盗難が発生したり、不審な電話がしばしばかかってきていたというのであり、しかも侵入した盗賊が宿直員に発見されたような場合には宿直員に危害を加えることも十分予見することができたにもかかわらず、Yでは、盗賊侵入防止のためののぞき窓、インターホン、防犯チェーン等の物的設備や侵入した盗賊から危害を免れるために役立つ防犯ベル等の物的設備を施さず、また、盗難等の危険を考慮して休日又は夜間の宿直員を新入社員一人としないで適宜増員するとか宿直員に対し十分な安全教育を施すなどの措置を講じていなかったというのであるから、Yには、Aに対する前記の安全配慮義務の不履行があったものといわなければならない」と判断されています。

健康配慮義務

労働者の作業環境や作業内容自体は危険といえない場合であっても、長時間労働などにより労働者が健康を害することがあり、そのような場合には、「健康配慮義務」違反として企業に損害賠償責任が課されることがあります(学説の中には、健康配慮義務を安全配慮義務の一種とみる見解と、両者を区別する見解とがある)。特にホワイトカラー労働者の過労が社会的な問題となる中で、企業は従業員が過労により健康障害に至ることのないように配慮することが求められるようになっています。

この問題についての有名な判例が電通事件です(最2小判平成12年3月24日労判779号13頁)。この事件は、入社したばかりの従業員が、過重な労働によりうつ病にかかり自殺したというケースでしたが、最高裁判所は、次のように述べています。

「労働者が労働日に長時間にわたり業務に従事する状況が継続するなどして、疲労や心理的負荷等が過度に蓄積すると、労働者の心身の健康を損なう危険のあることは、周知のところである。労働基準法は、労働時間に関する制限を定め、労働安全衛生法65条の3は、作業の内容等を特に限定することなく、同法所定の事業者は労働者の健康に配慮して労働者の従事する作業を適切に管理するように努めるべき旨を定めているが、それは、右のような危険が発生するのを防止することをも目的とするものと解される。これらのことからすれば、使用者は、その雇用する労働者に従事させる業務を定めてこれを管理するに際し、業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して労働者の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務を負うと解するのが相当であり、使用者に代わって労働者に対し業務上の指揮監督を行う権限を有する者は、使用者の右注意義務の内容に従って、その権限を行使すべきである」。

最高裁判所は、こう述べたうえで、本件では、自殺した従業員の上司に前記の注意義務の違反があったと認めています。なお、この事件のように自殺の事案では、労働者側の性格などの要因(心因的要因)も損害の発生や拡大に寄与したとして、使用者が負担すべき損害額が減額されることがよくあります(民法722条2項や418条の過失相殺の規定の類推適用)。

しかし、この電通事件では、最高裁判所は、次のように述べて、損害額の3割の減額を認めた高等裁判所の判断を破棄しています。

「企業等に雇用される労働者の性格が多様のものであることはいうまでもないところ、ある業務に従事する特定の労働者の性格が同種の業務に従事する労働者の個性の多様さとして通常想定される範囲を外れるものでない限り、その性格及びこれに基づく業務遂行の態様等が業務の過重負担に起因して当該労働者に生じた損害の発生又は拡大に寄与したとしても、そのような事態は使用者として予想すべきものということができる。しかも、使用者又はこれに代わって労働者に対し業務上の指揮監督を行う者は、各労働者がその従事すべき業務に適するか否かを判断して、その配置先、遂行すべき業務の内容等を定めるのであり、その際に、各労働者の性格をも考慮することができるのである。したがって、労働者の性格が前記の範囲を外れるものでない場合には、裁判所は、業務の負担が過重であることを原因とする損害賠償請求において使用者の賠償すべき額を決定するに当たり、その性格及びこれに基づく業務遂行の態様等を、心因的要因としてしんしゃくすることはできないというべきである」。

このような判断は、結局、労働者に仕事の遂行に関してある程度の裁量が与えられている場合であっても、その健康管理は労働者本人任せにせず、企業がある程度の関与をすることが求められるということを意味しています。なお、裁量労働時間制度が適用されている労働者に対しては、使用者は、健康確保のための措置をとることが求められています(労基法38条の3第1項4号、同38条の4第1項4号)し、特に企画業務型の裁量労働制については、その措置の実施状況を労働基準監督署長に定期的に報告することが義務付けられています(同38条の4第4項)。

ただし、労働者の精神的な状況などについて、企業があまり管理を強めると、今度は労働者のプライバシーを侵害する危険性が出てきます。その意味で、企業にとってまず取り組むべきことは、従業員の精神状態を直接管理することではなく、従業員の就労状況を定期的にチェックし、長時間労働による過労に陥らないように配慮することだと思われます(もちろん、時間外労働をさせる場合の三六協定の締結や割増賃金の支払いなど、労基法の規定を遵守することは当然の前提である)。

セクシュアル・ハラスメント

セクシュアル・ハラスメントについては、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(男女雇用機会均等法)21条1項において、「事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する女性労働者の対応により当該女性労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該女性労働者の就業環境が害されることのないよう雇用管理上必要な配慮をしなければならない」と規定されています。この規定により、使用者は、いわゆる「対価型セクシュアル・ハラスメント」と「環境型セクシュアル・ハラスメント」のいずれについても、雇用管理上の配慮をすることが義務付けられています。もっとも、事業主がこの規定に違反したからといって、ただちに被害を受けた労働者がこの規定を根拠にして事業主を訴えることができるというわけではありません。

しかし、裁判例をみると、セクシュアル・ハラスメントがあった場合、使用者側にも損害賠償責任を認めようとする傾向にあります。例えば、ある事件では、雑誌の編集長が、折り合いの悪かった女性の社員の私生活に関して性的ないやがらせとなる発言を行ったというケースで、裁判所は、使用者は「労務遂行に関連して被用者の人格的尊厳を侵しその労務提供に重大な支障を来す事由が発生することを防ぎ、又はこれに適切に対処して、職場が被用者にとって働きやすい環境を保つよう配慮する注意義務」を負うと述べて、会社に賠償責任を認めています(福岡セクシュアル・ハラスメント事件・福岡地判平成4年4月16日労判607号6頁)。

当初は、こうした義務は、一般的な注意義務と位置付けられて、それに違反した場合には、不法行為を理由とする損害賠償責任が認められていました。しかし、最近では、使用者には労働契約の義務として、こうした職場環境配慮義務があり、セクシュアル・ハラスメントは、こうした使用者の労働契約上の義務違反にも該当するとされる傾向にあります(前述のように、契約責任のほうが、時効期間などの点で労働者に有利となる面がある)。

なお、前記の男女雇用機会均等法21条1項については、厚生労働大臣により、事業主が配慮すべき事項についての指針が設けられています(同条2項)。その指針によると、(1)「事業主は、職場におけるセクシュアル・ハラスメントに関する方針を明確化し、労働者に対してその方針の周知・啓発をすることについて配慮をしなければならない」(2)「事業主は、相談・苦情への対応のための窓口を明確にすることについて配慮をしなければならない。また、事業主は、相談・苦情に対し、その内容や状況に応じ適切かつ柔軟に対応することについて配慮をしなければならない」、(3)「事業主は、職場におけるセクシュアル・ハラスメントが生じた場合において、その事案に係る事実関係を迅速かつ正確に確認することについて配慮をしなければならない。また、事業主は、その事案に適正に対処することについて配慮をしなければならない」とされています。

使用者としては、社内でセクシュアル・ハラスメントが起こらないようにするために、あるいは万が一、セクシュアル・ハラスメントが起きても、会社としてはやるべきことはやったとして、従業員に訴えられても大丈夫なようにするために、前記の指針に従って、きちんとした管理体制を構築しておく必要があるでしょう。

いじめ

最近では、セクシュアル・ハラスメント以外にも、職場内で様々なタイプの嫌がらせが行われているという話をよく耳にします(いわゆる「パワハラ」など)。こうした嫌がらせを直接的に規制する法律はありませんが、嫌がらせにより労働者が精神的に苦痛を受けたりした場合には、企業は損害賠償責任を負わなければならないことがあります。

最近のある裁判例では、地方自治体の職員が、職場での「いじめ」により自殺したというケースで、地方自治体の損害賠償責任が認められています。その事件では、その労働者本人から直属の上司に対していじめについての訴えがなされていたにもかかわらず、その上司が適切な措置を講じなかった点に義務違反があったとされています(川崎市水道局事件・東京高判平成15年3月25日労判849号87頁)。

今後は、民間企業でも、この種の問題が裁判で争われるようになる可能性があります。企業としては、セクシュアル・ハラスメントに対する管理体制と同様に、職場内での人権侵害の事例に対処するための管理体制を整備していくことが、損害賠償責任を負うリスクを避けるために必要となるでしょう。

日本法令発行の『ビジネスガイド』は、1965年5月創刊の人事・労務を中心とした実務雑誌です。労働・社会保険、労働法などの法改正情報をいち早く提供、また人事・賃金制度、最新労働裁判例やADR、公的年金・企業年金、税務、登記などの潮流や実務上の問題点についても最新かつ正確な情報をもとに解説しています。ここでは、同誌の許可を得て、同誌2005年5月号の短期集中講義(全3回)「コンプライアンスと労働法」の第2回論文を掲載します(第3回も随時掲載予定)。『ビジネスガイド』の詳細は日本法令ホームページ http://www.horei.co.jp/へ。

【執筆者略歴】
●大内 伸哉(おおうち・しんや)
1963年生まれ。東京大学法学部卒業、東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了、同博士課程修了(法学博士)。神戸大学法学部助教授を経て、現在、神戸大学大学院法学研究科教授。著書に『労働条件変更法理の再構成』(有斐閣・1999年)、『労働法実務講義』(日本法令・2002年)、『イタリアの労働と法』(日本労働研究機構・2003年)、『解雇法制を考える』(共編著、勁草書房・2002年)、『グローバリゼーションと労働法の行方』(共編著、勁草書房・2003年)、『就業規則から見た労働法』(日本法令・2004年)、『労働条件変更紛争の解決プロセスと法理』『コンプライアンスと内部告発』(ともに日本労務研究会・2004年)『ケースブック労働法』(共編、弘文堂)などがある。


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