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有賀 誠のHRシャウト!人事部長は“Rock & Roll”
【第17回】メンター&ロールモデル(その5)

株式会社日本M&Aセンター 常務執行役員 人材ファースト統括

有賀 誠さん

有賀 誠のHRシャウト! 人事部長は“Rock & Roll

人事部長の悩みは尽きません。経営陣からの無理難題、多様化する労務トラブル、バラバラに進んでしまったグループの人事制度……。障壁(Rock)にぶち当たり、揺さぶられる(Roll)日々を生きているのです。しかし、人事部長が悩んでいるようでは、人事部さらには会社全体が元気をなくしてしまいます。常に明るく元気に突き進んでいくにはどうすればいいのか? さまざまな企業で人事の要職を務めてきた有賀誠氏が、日本の人事部長に立ちはだかる悩みを克服し、前進していくためのヒントを投げかけます。

みんなで前を向いて進もう! 人事部長の毎日はRock & Roll だぜ!――有賀 誠

前回は、アメリカ人の上司たちとのエピソードをご紹介しました。今回は、伝統的な日本の大企業での体験となります。あまりポジティブとはいえない内容も含めることにしました。

「これを清書してくれ……」

30歳台中盤、私は日本の鉄鋼メーカーの本社経営企画部門に勤務する課長職でした。ある日、上司から電話があり、「有賀君、ワープロを持って、9階の会議室に来てくれ。大至急頼む!」と伝えられました。

当時、PCはまだ普及しておらず、ほとんどの企業でスタンドアローンのワープロが使用されていました。若い方には想像が難しいかもしれませんが、「電子タイプライター」のような存在だと思って下さい。OASYS(富士通)、Rupo(東芝)、文豪(NEC)といった機械(それらはソフトというよりハード!)です。

私は、ワープロを持って指定された会議室へ向かいました。そこには上司のほか、先輩社員2~3人(次長、課長クラス)が詰めていました。そして、手書きの原稿を渡され、こう言われたのです。

「有賀君、これを清書してくれ」

私はあまりのことに自分の耳を疑い、聞き直しました。

「これをワープロで打て、ということですか?」

上司いわく、「うん。うちの職場で君が一番ワープロを打つのが速い」

大組織ですから、多数のアシスタントや若手スタッフもいる中、課長の給料をもらっている人間に単純な正書作業をやらせる……。私の能力と評価が低いがゆえの指令であったかもしれません。それにしても、私は自分のモティベーションが下がると同時に、「大丈夫か、この会社」という思いを禁じえませんでした。

前回ご紹介したような米国企業でマネージャーとしてのコミュニケーション・トレーニングを受けていたとすれば、以下のように声をかけていたのではないでしょうか。

「アシスタントに依頼をしたとすると、単純な清書しかできない。でも君であれば、内容を理解した上で、自分の考えを加えて、さらに付加価値の高い提案書にできるはずだ。だから、君に頼みたい」

言われた側のモティベーションは、大きく異なるはずです。

れを正書してくれ……

「わが社の標準とは異なる……」

上記と同じ会社、同じ職場でのこと。私が担当するプロジェクトを取締役会で報告することになり、A3用紙1枚の資料を準備しました。通常、A3用紙は半分に折り(印刷面が内側)、さらに1/4を折り返すことになっていました。ただ、それに従うと、私が主張したいポイント(特に議案名)が一見では把握できない状態で書類が配布されることになってしまうので、今回に関しては印刷面を外側にして用紙を折りました。それを見た上司は、こう言いました。

「有賀君、君がなぜこのような折り方をしたのかは理解できる。だが、これはわが社の作業標準とは異なる。全部、通常通りに折り直すように」

ということで、全30枚を折り直すこととなりました。機能よりも儀礼を優先した、ということです。再び「大丈夫か、この会社」と感じるに至りました。

「俺がサポートする……」

上司の発言からのネガティブな影響について言及してきましたが、もちろん上述の会社には尊敬できるリーダーも多数いらっしゃいましたし、愛をもって育てて下さった先輩方も少なくありません。ポジティブなエピソードも一つ、ご紹介しようと思います。

30歳になる手前、私は駐在員として米国で働いていました。日本の鉄鋼メーカーが買収した企業の現地工場に派遣されたのです。その現場で日々仕事をする中、会社として買収企業の経営に苦労していることや、自分自身の力不足を痛感していました。

「会社としても、自らも、今のままではグローバルなビジネス環境の中で戦うことはできない。さて、どのようにして力をつけるか?」という問いへの一つの可能性が、経営大学院(MBAプログラム)で欧米流のマネジメントのフレームワークを学んでみることでした。そして、まずは駄目もとで、人事部に奨学金の支給を打診したのです。

「日本から米国に留学生を派遣すると、学費・生活費に加えて業務上の機会損失もあり、年間2,000万円程度のコストになるはずです。一方、自分はすでに米国で働いており、業務外の時間帯に夜間大学院へ通うのに必要なコストは授業料だけです。何とかご支援いただけないでしょうか」

人事部からの返答は短いものでした。「そのような制度はないから、駄目」

もともと自分で授業料を払ってでも行くつもりでしたので、それで決心が揺らぐことはありませんでした。ただ、授業がある日は物理的に出張や残業ができなくなるので、そのことを上司・上長に伝えておく必要があります。直系の上長となる現地の副社長(日本の本社では専務取締役)の方に、恐る恐る切り出しました。なぜかと言うと、当時の同社の文化・価値観では、「学校へなど行く暇があるのなら、もっと仕事をしろ!」と言われると考えたからです。しかし、私は間違っていました。

「有賀君、それは素晴らしい志だ。石にかじりついてでもやり通せ。大学院に受かって通い始めたら、皆も無視ができなくなるはずだ。とにかく頑張れ。俺がサポートする!」

優秀なスタッフが分析、企画提案から根回しまですべてをやってくれる日本の環境から、経営会議でのオープンな議論を通してリーダーが意思決定をするという米国流への転換の中、副社長ご自身が最もご苦労をされていたのでしょう。おそらくは、「有賀君くらいのときから、そのような訓練をしておくべきだ」と考えられたのだと思います。

そして、実際にこの副社長のおっしゃった通りになりました。受かって通い始めると、「あいつ、頑張っているな」ということが口コミで広まり、社内のいろいろなところで応援者が増えていきました。

本来は現地法人社員のための教育支援プログラムの対象にしてもらうこともできました。一旦自分で授業料を払って修学し、成績が一定以上であると会社から全額相当の支援金が支給されるのです。さらには、私の駐在員としての業務遂行と大学院生活の両立というエピソードが採用のビデオ・メッセージに使われるに至り、人事部も支援をせざるをえない環境となっていました。2年後、駐在員としての任期を終えたところから、私は企業派遣の留学生という扱いにしていただけたのです。

正しい志を掲げ、一生懸命に頑張れば、自然と応援団ができるのだということを学びました。「覚悟をもって言ってみる」「信念をもってやってしまう」ということだと思います。件の副社長は、そのことがお見通しだったのでしょう。

ここまで、いろいろな上司から伝えられた言葉を紹介してきました。尊敬するリーダーやメンターから発せられた言葉に、どれだけの勇気と元気をもらったことか。そのような人物こそ、ロールモデルにふさわしいということになります。

ただ、その逆をやってしまう上司と遭遇することも少なくはないでしょう。そのようなポジティブには語れない人物の言動も、ぜひ反面教師として、自らの肥やしにしてしまいましょう。それも、広い意味でのロールモデルなのです。

有賀誠の“Rock & Roll”な一言
あんたにロールモデルはいるかい?
リスペクトできないやつにも、反面教師としての価値はあるんだぜ!


有賀 誠さん(株式会社日本M&Aセンター 常務執行役員)
有賀 誠
株式会社日本M&Aセンター 常務執行役員 人材ファースト統括

(ありが・まこと)1981年、日本鋼管(現JFE)入社。製鉄所生産管理、米国事業、本社経営企画管理などに携わる。1997年、日本ゼネラル・モーターズに人事部マネージャーとして入社。部品部門であったデルファイの日本法人を立ち上げ、その後、日本デルファイ取締役副社長兼デルファイ/アジア・パシフィック人事本部長。2003年、ダイムラークライスラー傘下の三菱自動車にて常務執行役員人事本部長。グローバル人事制度の構築および次世代リーダー育成プログラムを手がける。2005年、ユニクロ執行役員(生産およびデザイン担当)を経て、2006年、エディー・バウアー・ジャパン代表取締役社長に就任。その後、人事分野の業務に戻ることを決意し、2009年より日本IBM人事部門理事、2010年より日本ヒューレット・パッカード取締役執行役員人事統括本部長、2016年よりミスミグループ本社統括執行役員人材開発センター長。会社の急成長の裏で遅れていた組織作り、特に社員の健康管理・勤怠管理体制を構築。2018年度には国内800人、グローバル3000人規模の採用を実現した。2019年、ライブハウスを経営する株式会社Doppoの会長に就任。2020年4月から現職。1981年、北海道大学法学部卒。1993年、ミシガン大学経営大学院(MBA)卒。

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群馬県 半導体・電子・電気部品 2021/06/03

 

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