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海外赴任者現地給与の為替レートによる調整について

中国とアメリカの子会社に赴任者がおり、国内給与は留守宅手当て分のみ日本本社から、現地給与がそれぞれ現地法人から現地通貨で支払われています。給与全体の保証額はあくまで円ベースの手取り額にて決まっているため、これまで現地給与は一旦年初に決めた為替レートをもとに支払い、翌年1月に前年の平均レートで再度計算し直して、差額を1月給与で調整しておりました。しかしこの調整額がかなり大きな金額となり、また前年は円安に振れたため、赴任者たちにとってはその金額が控除されるということで不満の声が上がりました。現地給与は現地通貨で赴任先国で使用するものであるので赴任者本人たちにとって為替変動は生活の上で関係ないことであり、また日本本社から支給されている訳ではないので、会社としても為替による損得は生じません。そこで当社ではルールを変更しようと検討しています。一旦、社内で決めたベースレートで国内支給、現地支給の給与額が決まれば、原則として為替変動による金額の調整は行なわないというものです。年に一度、為替レートは確認し、それを鑑みて給与金額の変更を行なう場合もあることとしますが、あくまでそれを考慮して給与金額を決めるということで、逐一為替変動によって上がったり下がったりすることはないものとしたいと考えています。07年8月2日の「海外赴任者の現地給与について(2)」の相談について、円ベースで一貫管理している企業が多く、為替レートの影響はある程度仕方がないとのご回答でしたが、当社の新ルールのような手段を用いている企業様もあるでしょうか?他社がどのようにされているかもう少し情報をいただけるとありがたいのですが。以上、よろしくお願い申し上げます。

投稿日:2007/08/22 13:33 ID:QA-0009466

*****さん
福岡県/機械(企業規模 101~300人)

この相談に関連するQ&A

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答2

プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

海外駐在給与の建値についての考え方

■相談# A001601に関連したご質問だと思います。弊職は当該相談にはノータッチでしたが、Q&A内容を更めてチェックしましたので、以下のようにお答え致します。
■海外給与は、① 現地生計費・② ハードシップ手当・③ 残留家族がある場合にはその生計費・が主要な項目になります。過去には、中南米や中近東で数百%といった超インフレ率のため、現地通貨建て給与の購買力が毎日下落するといった状況で、US$や円建て海外給与を決めざるを得ない国々がありました。然し、昨今、アフリカの一部を除き、殆んどなくなりました。
■ ① 現地生計費に対応する給与はその使用目的(現地消費)から、現地通貨建&支給が原則です。中国とアメリカともインフレ率の読み方が特に難しいということもなく、年1回の現通建の決定が妥当だと思います。因みに、米国については、殆どの大手企業が現通建を採用、また中国についても現通建への変更が相次いでいます。これは、現地採用社員との関係、給与所得に関する税制対応上も最低限必要な方式といえます。
■ ② ハードシップ手当は、いわゆる「海外勤務に伴う、国内勤務に比してのマイナス面の補填」を意味し、海外給与では補填しきれない有形、無形の Extra Costです。これは、日本円でもUS$でも、場合によっては€建てでも構いません。
■ ③ 単身赴任や家族の一部を日本に残留させる場合の手当は、円建てが多いのですが、US$圏、€(ユーロ)圏などの先進国の場合は、①~③すべてを現地通貨化し、残留家族への仕送り額や為替まで駐在員リスクとする先進的(?)企業も存在するようです。
■以上を踏まえれば、御社のご検討中の管理ルールは決して異質なものではなく、妥当性を欠くものでもないと考えます。

投稿日:2007/08/23 13:27 ID:QA-0009477

相談者より

詳しいご回答本当にありがとうございました。大変参考になりました。新ルールの運用を進めて行きたいと思います。ありがとうございました。

投稿日:2007/08/23 14:45 ID:QA-0033791大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

海外駐在給与の建値についての考え方 補足

前回答の2箇所で <&#8364> と文字化けしていますが、これは、ユーロ記号で、本サイト上では表示されないようです。

投稿日:2007/08/23 13:33 ID:QA-0009478

相談者より

 

投稿日:2007/08/23 13:33 ID:QA-0033792大変参考になった

回答が参考になった 0

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