他法人への医療技術職の応援について
平素は、大変お世話になっております。
医療技術職を、他法人から業務応援相談をうけました。
改めてご教示を賜りたく宜しくお願い致します。
厚労省では、病院・診療所における医療関連業務の派遣で、
医師・歯科医師・薬剤師の調剤、保健師、助産師、看護師、栄養士等の業務は認めておりません。
また、厚労省は、更にここでいうところの「等」には、放射線技師・検査技師も含まれるという解釈がしめされています。
この度の他法人からの依頼について、コンプライアンス上、またいわゆる偽装請負とみなされないためにもどのような対応・契約内容が可能となりますでしょうか?
なお、私どもの法人は、労働者派遣業の許可も取得はしておりません。
投稿日:2017/07/05 15:14 ID:QA-0071380
- ジョブQさん
- 静岡県/医療・福祉関連(企業規模 10001人以上)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
利益目的の派遣や請負とは違う「出向」方式の検討
▼ 利益目的の派遣や請負とは違う「出向」方式をご検討されては如何がでしょうか。出向の目的は多岐に亘ります。例えば、① 人事交流、② 業務・技術指導、③ 雇用調整、④ 高齢者対策、⑤人 材開発・教育、⑥ 関係会社救済支援などです。
▼ 人件費は、出向先・出向元での「応益負担の原則」に基づき、双方が負担することになりますが、通常、全労働時間が出向先の指揮下にあり、且つ、出向先がその受益者なので、出向先が全額負担、出向元へ支払う方式が広く行われています。
▼ 然し、「応益負担の原則」は、概念に留まらず、個別出向契約毎に、シッカリ合意し、出向契約書に明記することが重要です。高度な技術指導型では、本人の出向元給与以上の金額が、子会社の救済支援の場合は、出向先負担ゼロ、ということも十分あり得ます。
▼ 従い、場合に依っては、出向元・出向先間の負担割合が、合理性を著しく欠く場合は、「応益負担の原則」に反するものとして、税務上、法人間に、寄付、贈与として処理することが必要になります。尚、出向者の給与には給料・賞与が含まれるとお忘れなく・・・。
▼ ご相談の事案に戻りますが、交渉の個々の局面では、色々な意思決定が必要になりますが、ポイントは、税務上の原則でもある「応益負担の原則」をシッカリと軸足とすることです。交渉相手にも要求される「同じ土俵」だからです。
投稿日:2017/07/06 11:52 ID:QA-0071390
相談者より
ご教示ありがとうございました。
出向については、少し確認してみます。
投稿日:2017/07/07 08:27 ID:QA-0071428大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、考えられうる手段としましては、業務委託または出向のいずれかということになるでしょう。
まず業務委託についてですが、医療現場での技術職であれば通常医療法人側の指揮命令を受けて業務に重視する事になるものといえますので、そうあれば請負と同じく違法派遣となってしまいます。
従いまして、業務委託ではなく出向で対応される事が求められることになるでしょう。
恐らく応援依頼が来ているということでしたら、平素から当法人と協力関係が有るものと推察されますので、人事交流の一環として在籍出向させることも可能といえるでしょう。
その際、出向に関わる定めが御社就業規則になされていればよいのですが、そうした定めがなければ出向に際し出向させる従業員の個別同意を得る事が求められます。
また、出向により勤務時間や休日等の労働条件が低下する場合には、そうした点も含めまして事前に同意を得られるか、或は手当支給等の補てん措置を取られる事が必要になります。
投稿日:2017/07/06 17:58 ID:QA-0071405
相談者より
ご教示ありがとうございました。
例えば、本来5日/週勤務のうちの、週のうち2日間を出向とすることも、3者合意であれば問題ないでしょうか?
投稿日:2017/07/07 08:26 ID:QA-0071427大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
ご返事下さいまして有難うございます。
「本来5日/週勤務のうちの、週のうち2日間を出向とすることも、3者合意であれば問題ないでしょうか?」
― ごのような一部出向という形でも差し支えはございません。
投稿日:2017/07/07 09:19 ID:QA-0071430
相談者より
ご教示ありがとうございました。
投稿日:2017/07/07 14:15 ID:QA-0071447大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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