就業規則違反者への退職勧奨/解雇
いつも大変参考にさせていただいております。
当社は、本社が米国にあり、日本オフィスは3年前に設立されました。
問題の社員は、営業本部長で去年2月ごろに入社した者になります。
さて、当社で次のような問題が発生しているため、この社員に対して退職勧奨若しくは、
解雇を考えております。
【問題】
① 不正(行為)&虚偽:
お客様に対して偽りの情報を流し、金銭的な利益を得て自分の部署の売り上げに還元していた。
② 不服従(命令違反):
本社からある業務で、指示が出ていて何度も注意を受けていたのにもかかわらず、業務の指示に背きお客様に迷惑をかけてしまい、会社の評判や利益を損なう
③ 責任の放棄:
本部長の責任範囲で行う業務を、ほとんど現場のマネージャに適切な指示もなく任せてしまうため、マネージャはうまく対応できずに問題が大きくなり、現場の社員からの不満も増大しています。
④ 承認なしの欠勤:
就業規則により、仕事を休み際には直属の上司からの「承認」が必要になりますが、この社員は入社してから一度も、承認を取らずに仕事を休んでおります。承認を取らないため、誰もこの社員の予定が分かりません。仕事の役割上、部下に指示を立場であるため、いきなり休むため悪い影響が社員にいっており、仕事の進み具合にも営業がでております。
【対応方法】
修行規則に違反しているだけでなく、会社に直接的に損害を及ぼす行為をしたため、「解雇」を考えております。しかし、場合によっては、退職勧奨も考えております。 今回の件については、米国の本社で契約している海外の弁護士を通して勧めておりますが、日本の労働法には詳しくありません。そのため、解雇か退職勧奨をするうえで気をつけておくべきことを教えて頂ければ幸いです。
予定では、この社員に対しては、レター(Notice To Show Cause)を作成し本人に渡す予定です。
そしてレターを渡した日から2週間(回答期間)与えて、回答が不十分である場合や、回答がない場合は解雇を致します。もし、レターを渡した日に本人から退職をする意志をもらえば、自己退職で進めるつもりです。もし、訴訟で戦う姿勢であれば、こちらも弁護士を通して対応する予定です。
この2週間(回答期間)は、会社のメールは停止、他社員への連絡をしない。給与は通常通り支払う予定です。日本の労働芳情、この手順で問題や注意する点がありましたら、教えて頂ければ幸いです。
ご連絡お待ちしております。
投稿日:2016/05/06 22:58 ID:QA-0065941
- ハルハルさん
- 東京都/広告・デザイン・イベント(企業規模 501~1000人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
日本は、米国と違い、簡単に解雇はできません。正確にいうならば、解雇は可能ですが、争いになった場合には、合理性がないかぎり、不当解雇や解雇無効ということになってしまいます。
ご質問の内容であれば、社会通念上も合理性があると思われますが、会社として、自己都合でもよろしいということですから、
できれば、解雇よりは退職勧奨による、合意解約をおすすめします。
しかしながら、
会社として、解雇とした場合には、どのような処遇になるのでしょうか?例えば、退職金がでないなど。それによっては、①、②の内容であれば、解雇でないと示しがつかないかもしれません。
特に、①、②は内容によっては、損害賠償請求も検討する余地もあることでしょう。就業規則の根拠とあわせて、総合的にご判断ください。
また、解雇の温情措置としての諭旨解雇という選択肢もあります。
投稿日:2016/05/09 13:18 ID:QA-0065956
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、それぞれの問題行動についてきちんと都度注意・指導をされているでしょうか‥
もし、そうでなければ、いきなり退職勧奨や解雇というのは逆に御社が訴えられ不利な状況に陥る可能性が高くなりますので注意が必要です。
こうした問題社員について、最も重要な事は小さな事から見逃さずその場でしっかり注意・指導を行う事といえます。その際、証拠として注意・指導をした内容を記録しておく事も不可欠です。
そうした注意・指導を行っても、反省もなく次々と新たな問題を起こしているという事であれば、その時点で解雇よりも軽めの懲戒措置を取られる事が考えられます。それでも尚改善されなければ、退職勧奨をされるか、あるいは就業規則上の根拠に基づき懲戒解雇を検討されてよいといえるでしょう。
投稿日:2016/05/09 23:16 ID:QA-0065969
プロフェッショナルからの回答
取組み
かなり重要なポジションで発生した問題ですので、日本のカントリーマネージャー直轄事案として、本社としっかり連携して進めて下さい。
まず上記の内、不正についてはしっかりとした証拠は固めていますでしょうか?裁判で勝てる程度の確たるものである必要があります。
勤怠については、今からでも証拠を集める必要があり、今後発生するいかなる事前届け出のない遅刻や早退、欠勤は認めないというスタンスが必要です。これは他の社員には黙認して該当者だけが罰せられることはできませんので、全社で綱紀粛正を図ります。
責任については週報、月報を今すぐ導入し、本社とともに内容を記録します。
以上を走らせつつ、本人への問題行動改善の指導を行い、その過程で自己退職になるのであれば受け入れるのがもっともコスト的には安くつくと思われます。しかし解雇処分をどうしてもしたいのであれば、労働問題に詳しい日本の弁護士を含めた全社体制で臨まなければなりません。個人で負担できる程度の損害であれば、あまり収支が合わない可能性があります。そこまでの決意をもって、裁判覚悟で対処して下さい。
投稿日:2016/05/10 00:23 ID:QA-0065977
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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