社外業務従事の禁止について
当社は就業規則で「社外業務従事の禁止」とし、“社員は、会社の許可なくしては他人に雇われ、若しくは他の団体の役員等を兼ね、又は自己の営業をしてはならない”と定めています。
そこで相談ですが、
これまで当社のある社員が高校の部活動をボランティアの立場で、練習の手伝い等をしておりました。ところが、担当の先生(教諭)が異動となり、学校側から専門の指導員として委嘱したいとの要望がありました。本人はこれまで通りボランティアの立場でサポートしていく方向で話を進めましたが、部活動中の安全面・活動に必要な経費面を勘案すると正式に指導員として委嘱する必要がある模様です。
なお、県教育委員会から次の内容で委嘱辞令が交付されております。
1.内容:専門指導員(非常勤)
2.期間:1年間
3.報酬:2,000円/時間
本人も報酬を得るために活動しているわけではなく、学校側も安全面・費用面を得るためには、正式に指導員を置く必要があるという状況です。
地域貢献の面では本活動を否定するものではありませんが、就業規則に触れることになるのでしょうか。
投稿日:2014/05/14 13:55 ID:QA-0058881
- 次朗さん
- 愛知県/機械(企業規模 1001~3000人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、目的・内容がどうであれ、報酬をもらって従事する以上就業規則の条文に抵触するものといえるでしょう。
但し、就業規則に反する事柄であっても、会社が好意で認める事は差し支えございません。
従いまして、実情が従来のボランティア活動と変わりなく御社業務に影響が生じないものであれば、本件に限り特例として許可されるのが妥当ではというのが私共の見解になります。
投稿日:2014/05/14 14:08 ID:QA-0058882
相談者より
ご回答ありがとうございました。
業務に支障のない程度の活動であるため、会社としても本人のモチベーションを考慮して、柔軟に対応して参ります。
投稿日:2014/05/19 08:40 ID:QA-0058912大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
会社業務に対する影響が変わらなければ、柔軟な対応を
多くの会社で、 御社と同様、 就業規則に兼業禁止が定められ、 その違反が懲戒事由とされています。 その趣旨は、 ① 労務への専念、 ② 会社の利益保全、 ③ 会社信用の保持、 ④ 会社機密事項の保持が主たるものですが、 他方、 憲法上の職業選択の自由という上位概念があり、 このような義務遂行に対する影響が認められない場合には、 懲戒処分は不適当とする裁判例も見受けられます。 今回のご相談でも、 会社業務に対する影響が従来と変わらなければ、 ( 就業規則の変更は必要ですが ) 柔軟な対応が望ましいと考えます。
投稿日:2014/05/14 14:39 ID:QA-0058883
相談者より
ご回答ありがとうございました。
業務に支障のない程度の活動であるため、会社としても本人のモチベーションを考慮して、柔軟に対応して参ります。
投稿日:2014/06/05 13:58 ID:QA-0059120参考になった
プロフェッショナルからの回答
方針
就業規則の文言からすれば違反としか読めないと思います。しかしこれは兼業総てを禁止できるものではありませんので、今回の例が会社の特別決済で認めるなどの例外措置を取る手もあります。ただ恣意的な運用になる恐れもあり、単に公的だから良い悪いとはシンプルに行かないこともあり得ます。一番の懸念はそこまで拘束がかかる指導はかなり心身共に負荷がかからないのでしょうか。業務に差障りがないことを誓約させるなど、なし崩しにせず、例外可否の基準を決めておかれてはどうでしょうか。
投稿日:2014/05/14 23:56 ID:QA-0058885
相談者より
ご回答ありがとうございました。
業務に支障のない程度の活動であるため、会社としても本人のモチベーションを考慮して、柔軟に対応して参ります。
投稿日:2014/06/05 13:59 ID:QA-0059122参考になった
プロフェッショナルからの回答
兼業禁止について
兼業禁止規定を就業規則に記載してあることは少なくありませんが、
本人の時間外の活動を縛る側面もありますので、内容を問わず
兼業禁止とすることは、判例でも不合理とされ無効とされています。
御社の規定でも「会社の許可なくしては」という一文がありますので、
無断兼業は禁止だが、会社の許可があれば、兼業をしてもいいということになります。
判断基準としては、勤務時間などから業務に支障がないかの他、機密漏えい、
風評などが判断基準となると思われます。
今回のケースでは、以前からボランティアとしてやっていたわけですから、
時間帯等に変動がなければ、許可してあげるの選択もありかと思います。
本人とよく話し合い、他の社員のモチベーションも大切ですから、
許可するにしてもしないにしても、判断基準を説明できるようにしておくことが
肝要です。
投稿日:2014/05/15 05:54 ID:QA-0058887
相談者より
ご回答ありがとうございました。
業務に支障のない程度の活動であるため、会社としても本人のモチベーションを考慮して、柔軟に対応して参ります。
投稿日:2014/06/05 13:58 ID:QA-0059121大変参考になった
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