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役員報酬制度の見直しで企業成長を促進する方法とは。

役員報酬制度の見直しで企業成長を促進する方法とは。
制度設計のポイントも解説


1.役員報酬制度の最近の変化

日本の役員報酬が増加している。民間調査(出所:外資系コンサル会社WTW/HPサイト)ではあるが主要約80社の経営トップの報酬額が2022年度は2021年度比3割増となった。

これまで、日本における役員報酬は、諸外国に比して報酬額が低く、業績に連動しない固定報酬の割合が高く、中長期の企業価値向上へ向けた報酬体系、つまり長期インセンティブ報酬の割合の低さが目立っていた。

また、日本企業の役員報酬決定の一般的なプロセスが、株主による報酬総枠等の承認を受けた後、社長に報酬決定を一任するという形式であり、株主やその他のステークホルダーにとって、非常に不透明であることからも、「業績責任を明確にし、経営層が中・長期的な視点で企業価値の向上を目指すべき」とするステークホルダーからの指摘を受けてきた。

そんな中、日本における役員報酬の決定や運用は、これまで以上に社会からの厳しい視線にさらされてきた。そのきっかけは、2015年東証によるコーポレートガバナンス・コードの導入である(2018年、2021年改訂)。


2.増えるインセンティブ報酬

社会からの要請や法改正等もあり、日本の役員報酬における報酬ミックスの変化は、インセンティブ報酬の導入が進む中、特に新株予約権や自社株式で支払う株式型報酬が増えている。

株式型報酬にも様々な種類があるが、かつてはストックオプションや株式交付信託などのように、役員に対し間接的に株式を報酬として支払う株式型報酬が主流であった。

しかし現物出資方式であれば、役員に直接的に株式を報酬として支払って良いという見解が、2016年に示された。その結果、現物出資方式で役員に直接的に株式を報酬として交付する譲渡制限付株式報酬制度の導入が増え、2019年にはストックオプションや株式交付信託を抜き上場企業の42%を占める導入最多となった(出所:2019年5月28日 日本経済新聞電子版)。

さらに2022年10月に発表された、デロイトトーマツグループによる「役員報酬サーベイ(2022年度版)」(出所:デロイトトーマツグループ/HPサイト)では、長期インセンティブ報酬を導入する企業の割合は75.5%を占める。これは賞与などの短期インセンティブ報酬とほぼ同率であり、長期インセンティブ報酬が定着してきていると言える。

その背景は、コーポレートガバナンス・コードで「攻めの経営を促す役員報酬制度」の導入が強く求められていることが影響している。


3.役員報酬制度の見直し、再設計が企業成長に繋がる理由

企業の業績向上により役員報酬が増えるため、役員陣が中・長期的に企業価値向上を目指すというメリットがある。
そのため、成果主義を志向する企業では、業績連動給与をインセンティブ手段に導入する企業が多い。

ただし、業績連動給与を損金計上するには次の3点を満たさなければならない。

①所定の指標を使用した客観的な算定方法であること
②有価証券報告書に給与の算定方法を記載・開示していること
③通常の同族会社に該当しない内国法人であること

上記のように、法律や手続きの複雑さや、給与の算定方法の開示に難色を示すなど、業務連動給与の導入を渋る企業も存在する。
しかし、中・長期的な業績向上のための推進力として期待されており、企業価値向上を狙う上で業務連動給与をはじめとする株式報酬プランの導入を検討する価値はある。


4.役員報酬と決定フロー

役員報酬とは、会社法329条で規定される「取締役」、「会計参与」、「監査役」に支給される報酬のことである。その報酬額は株主総会で決定し、毎月同額を支払い、役員報酬決定から1年間は基本的に金額変更ができない。

また、役員報酬の不正な節税利用を防ぐため、報酬を決めるフローや時期にはルールがある。不正リスクを避けるためにも、役員報酬の決定フローや時期を押さえておくことは重要である。

(1)業績連動の役員報酬の決定方法
現状の報酬額を総合的に勘案し、役位別に最低保障額を設定(固定と変動バランス)する。その上で、固定報酬額を設定。次に、変動報酬部分として毎期毎期、前期の業績を踏まえ、洗替で報酬額を決める。主に当期利益から業績係数を導き、役位ごとの報酬上下限値の間で決定する。
報酬決定に際し、事前設定すべきポイントは、次の2点。

①役位別の報酬上下限値の設定
②当期利益額と業績係数

(2)役員報酬を決める流れ
役員報酬は、会社法で「定款または株主総会の決議によって定める」となっている。
流れは以下の通り。

①株主総会で役員報酬の総額(枠)を決める(株主総会で過半数の賛成票が得られると可決)

②取締役会(取締役会がなければ取締役の決定)で役員ごとの内訳を決める

③役員報酬を損金に計上するための根拠資料として株主総会や取締役会の議事録をそれぞれ作成する必要がある。

④議事録は税務調査の際に必要となる場合もあるため、作成・保管しておく。

(3)役員報酬を決める時期
役員報酬は、会社設立後もしくは事業年度開始日から3ヶ月以内に決めねばならない。
期限を過ぎると損金(法人税法上の原価、費用、損失のこと)に算入できなくなる。

今後、業績連動型役員報酬制度を検討される場合には、これまで述べてきた役員報酬のあり方や制度導入の留意点を踏まえ参考にされたい。


※本コラムは松本が、タナベコンサルティングの経営者・人事部門のためのHR情報サイトにて連載している記事を転載したものです。

【コンサルタント紹介】
株式会社タナベコンサルティング 
HRコンサルティング事業部 ゼネラルパートナー
松本 宗家

東証一部上場の商社にて建設資材の販売、施工管理担当後、コンサルティングファームを経て、当社へ入社。ブランディング研究会、HR研究会の立ち上げに従事。クライアントの立場になって本気で現場優先のコンサルティングを実践している。企業はヒトなりの理念のもと「経営の視点から人事を診る」ことで人事を経営の根幹として体系的に構築することを得意とする。専門分野は、人事領域全般であり、組織戦略、トータル人事システム構築、人材開発プログラム構築(社内アカデミー構築支援)など。中小企業診断士。

主な実績
・上場建設業の人事制度構築支援
・上場製造業の次世代幹部育成・ジュニアボード運営支援
・中堅企業の中期ビジョン策定
・卸売業、サービス業、建設業、製造業の社内アカデミー構築& 人材育成支援

  • 経営戦略・経営管理
  • モチベーション・組織活性化
  • 人材採用
  • 人事考課・目標管理
  • キャリア開発

創業60年以上 約200業種 15,000社のコンサルティング実績
企業を救い、元気にする。皆様に提供する価値と貫き通す流儀をお伝えします。

強い組織を実現する最適な人づくりを。
企業において最も大切な人的資源。どのように育て、どのように活性化させていくべきなのか。
企業の特色や風土、文化に合わせ、組織における人材育成、人材活躍に関わる課題をトータルで解決します。

タナベコンサルティング HRコンサルティング事業部(タナベコンサルティング コンサルティングジギョウブ) コンサルタント

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