無給の出向契約

無給の出向契約について

■出向自体が法的定義のない人材貸与契約のようなもので、その実態は会社ごとにかなり異なっています。共通して言えることは、① 出向先が使用責任のみならず、雇用責任も負担すること、② 利益を得ることを目的としていないこと、の２点の充足を条件として、慣行としての出向契約が＜違法ではない＞と見做されていると言えます。
■＜② 利益を得ることを目的としていない＞ということは、出向契約における対価が、合理的な理由がない限り、ゼロでもOKと言うことではありません。公序良俗に反する目的で締結された契約は、無効とされます。ご質問の「無給の出向協定を（合法的に）結ぶことの可能性」は、締結目的にもよりますが、ハードルは高いものとお考え下さい。
■契約を無給とし、発生する人件費（相手に対する貸し）を、全く別の営業取引で上乗せ請求して回収（穴埋め）するやり方は、正しい商行為でないことは明らかです。これは、人事・労務・経理・税務だけの問題ではなく、正しい社員行動規範に対するコンプライアンスの問題と捉えるべきだと考えます。
■現実の企業活動では、きれいごととして、処理できない難しい問題が、数多く発生すると思います。このパブリック掲示板でご相談しにくい部分（ご質問の背景）に就きましては、お知り合いの専門家に個別にご相談されるようお勧め致します。

投稿日：2006/08/19 11:21　ID：QA-0005775

相談者より

答えられるのにも問題のある質問だったと思いますが、
お答えいただきありがとうございました。

投稿日：2006/08/21 08:43　ID：QA-0032408大変参考になった