企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

人事評価制度の導入に関する質問

お世話になります。
私は社員約100名程度の企業にて総務・人事を担当しております。

総務・人事部門での経験が浅く、具体的な解決法やアドバイスを頂ければと存じます。

今までの相対評価から、絶対評価へと人事評価制度を変更することとなりました。
その先には、給与制度の変更も予想されております。
当社には、労働者の過半数で組織する労働組合がなく、変形労働時間制の協定に関して
は、各事業所の従業員代表者およびその代表者から選任された代表者との書面協定によ
り届出をしております。

新人事評価を導入するにあたり、労働組合がない場合、各事業所の従業員代表者とその
代表者から選任された代表者との話し合いなどが必要となるのでしょうか。
それとも、全ての労働者との同意が必要となるのでしょうか。

労使関係上で求められる法的な対応も含めまして、ご教示頂けますようお願いします。

投稿日:2013/07/18 22:08 ID:QA-0055391

りょうさんさん
東京都/建設・設備・プラント

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答4
投稿日時順 評価順

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

まず労働基準法は原則として各事業場毎に適用されます。従いまして、各事業場毎の従業員過半数代表者が法律上の過半数代表者ということになります。

これに対し、「代表者から選任された代表者」というのは法的には意味を持ちえませんので、任意でそうした方と交渉するのは構いませんが、法令で義務付けられている労使協定締結等については各事業場単位で各事業場毎の過半数代表者との間で行う事が必要です。

そして、人事評価制度や給与制度の変更につきましては、減給や昇給割合の減少等通常労働者にとって不利益となる事が多いものといえます。そのような場合ですと、労働契約法第8条・9条により、労働者の同意が必要になります。この場合の同意とは過半数代表者のみでなく、各労働者の個別同意とされていますので、原則として労働者全員の同意を得る事が求められます。

他方、労働契約法第10条によりますと「変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なものである」場合には、個別同意なくして労働条件の変更が可能とされています。但し、第10条についてはかなり抽象的な内容ですし、明確な具体的基準までは示されていません。それ故、制度変更の詳細事情を踏まえて対応する必要がございますので、個別同意を得る事が出来ない場合、人事の経験が浅くて対応が困難の際には、お近くの労務問題に精通した社労士または弁護士等の専門家に直接御相談される等慎重に対処されることをお勧めいたします。

投稿日:2013/07/18 23:08 ID:QA-0055392

相談者より

ご回答大変ありがとうございました。

労働者全員の同意を得られるよう、第三者への依頼を含めて慎重な対応を検討します。

投稿日:2013/07/20 01:53 ID:QA-0055403大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

小高 東
小高 東
東 社会保険労務士事務所 代表(特定社会保険労務士) 

人事評価制度の導入について

導入を予定している人事評価制度の具体的な内容によって、対応が異なります。
例えば、結果として、全員が賃金減額となったり、評価制度が恣意的なもので特定の年齢層だけ賃金減額とするするものであれば、個別同意がなければ、導入はできません。
正確に言えば、労使トラブルに発展した場合に、会社に勝ち目はありません。

これに対して、新制度導入に、しかるべき合理的な理由があり、それが公明正大なものであり、結果として、賃金がアップするものもいれば、ダウンするものもいるような状況であれば、個別合意までは必要ありません。
導入に際しては、労働者に対しての説明は不可欠であり、不利益の程度、同業他社の水準、経過措置等の検討も必要です。

投稿日:2013/07/19 01:04 ID:QA-0055394

相談者より

ご回答大変ありがとうございました。

制度の導入にあたり、しかるべき合理的な理由かつ公明正大なものとは、経営上の事由などが挙げられるのでしょうか。
また、労働者への説明は経営層が行うのが望ましいのでしょうか。

投稿日:2013/07/20 02:15 ID:QA-0055404大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

就業規則による変更が最も実務的な方法

労働条件の変更方法には三つの方法があります。 ① 個別労働契約の変更、 ② 労働協約の変更、③ 就業規則による変更です。 変更事項及び変更内容にもよりますが、 「 すべての労働者 」 から、 「 個別 」 に、 「 合意 」 を取り付けることは、 余程有利な改訂内容でなければ、 難しいと思います。 次に、 労働協約の一方の主体である労組がないので、 この方法もとれません。 依って、 就業規則による変更が最も実務的な方法ということになります。 然し、 この場合でも、 変更内容の合理性ををチェックするステップが必要です (労働契約法第10条 )。 そこで、 現在の各事業所の従業員代表を、 労働者側の立場からの意見聴取の相手として活用するのが現実的選択だと考えます。 変更確定後、 書面にまとめて署名または記名押印すべき労働者は、 その過程で協議の上、 決めればよいでしょう。

投稿日:2013/07/19 12:09 ID:QA-0055397

相談者より

ご回答大変ありがとうございました。

就業規則の変更で行う場合ですが、変更内容の合理性を判断するには、評価制度の必要性や妥当性、労働者に対する不利益の度合いなどが考えられるでしょうか。
勉強不足で申し訳ありませんが、就業規則のなかに、評価制度に対応する条文は必要となるのでしょうか。それとも、評価制度に対する規程類の整備が必要でしょうか。
また、制度の検討から導入開始までの意見聴取の相手側を、各事業所の従業員全員とした場合、変更確定後の代表労働者は、やはり、各事業所の従業員代表が望ましいのでしょうか。

投稿日:2013/07/20 02:56 ID:QA-0055407大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

就業規則による変更が最も実務的な方法 P2

ご理解の通り、 次の諸要素が、 総合的に考慮され、 合理的なものである場合に、 就業規則による労働条件の不利益変更が例外的に認められます。 「 ① 労働者の受ける不利益の程度、 ②労働条件の変更の必要性、 ③ 変更後の就業規則の内容の相当性、 ④ 労働組合等との交渉の状況 」。 労働法上、 評価制度は、 必須条件ではありませんが、 決めたのなら記載しなくてはいけない事項 ( 相対的記載事項 ) です。 従って、就業規則本体 、或いは 、付属規程に記載することが必要です。 意見聴取の相手側として、 現在の従業員代表者より、 適切な代表者がいれば、 特に、 こだわる必要はありません。

投稿日:2013/07/20 12:13 ID:QA-0055408

相談者より

再度のご回答を頂きまして、感謝しております。

就業規則および付属規程を含めて確認してみます。
意見聴衆の相手側については、組織体制を考慮して検討してみます。

アドバイスを基に、想定される諸問題を探りながら対応していきたいと思います。ありがとうございました。

投稿日:2013/07/20 16:40 ID:QA-0055409大変参考になった

回答が参考になった 0

回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。

問題が解決していない方はこちら
キーワードで相談を探す
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
人事・労務のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。
定番のQ&Aをチェック
有給休暇取得率の計算方法
有給休暇取得率の計算方法を教えて頂けませんでしょうか? 本日の日経新聞の一面にも「43.7%」という数字がありましたが、 どういう計算式によって算出し、比較すれば良いかが知りたいと思っております。 有休は期限が2年間というややこしい部分もありますので、具体的に教えて頂けますと幸いです。
通勤交通費の支給に関する規定、ルール
お世話になっております。 現在通勤交通費は、社内申請書の自己申告記載のみで支払っております。(6ヵ月毎)。 規程には「交通費の実費を支給する」とあるのみで、遠回りの経路を 申請している社員にも申請書に記載している遠回りの経路の金額を 支払っているのが現状です。口頭注意しても是正されず。 通勤交通...
産休・育休取得者の翌年の有給休暇付与について
いつも的確な回答を頂き有難うございます。 産休・育休取得後、翌年の有給休暇付与についてお伺いさせていただきます。 これまで私の認識では、 ・育児休業だけでなく産前産後休暇を取得した期間についても出勤したものとみなす ・そのため産休・育休を取得しても翌年の有給休暇付与には影響しない、と考えておりまし...

会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。

相談する

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、お気軽にご相談ください。
人事・労務のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。

プロフェッショナル回答ランキング

集計期間:08/01~08/12
服部 康一 服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表
得意分野:モチベーション・組織活性化、法改正対策・助成金、労務・賃金、...
小高 東 小高 東
東 社会保険労務士事務所 代表(特定社会保険労務士) 
得意分野:経営戦略・経営管理、モチベーション・組織活性化、法改正対策・...
増沢 隆太 増沢 隆太
RMロンドンパートナーズ 人事・経営コンサルタント
得意分野:モチベーション・組織活性化、安全衛生・メンタルヘルス、人材採...

注目コンテンツ

【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


いま、見直される「セルフケア」

いま、見直される「セルフケア」

近年、働く環境が大きく様変わりし、職場におけるストレス要因が増加してき...


ジェイエイシーリクルートメントが「バークレーヴァウチャーズ食事券サービス」を利用する目的とその費用対効果とは?

ジェイエイシーリクルートメントが「バークレーヴァウチャーズ食事券サービス」を利用する目的とその費用対効果とは?

企業が展開するさまざまな人事施策の中で、最近は「福利厚生」が大きな位置...