役割等級制度と執行役員
当社では現在役割等級制度を導入していますが、
取締役でない執行役員について、(労基法上は従業員と同じと思いますが、)実質、営業部長もいますし、事業部長、室長もいるということで、一部では役割の逆転に近いことが、普通の従業員との関係で起きてしまっています。
規定では、執行役員では取締役と同様の法定の要件を備えて、人格及び見識とも優れ、仕事がよくできる人的なことで定義されています。
運用の問題なのですが、その中で、相撲界言えば横綱のような運用になっていて、一度就任したらよほどのことがない限り、ほとんど降格されるケースはありません。
より、人的資源を活性化する意味で、執行役員のモチベーションを落とさず、何らかの職位をつけて役員ではなくなってもらい、仕事はしっかりやってもらいたいのですが、うまい運用の事例のようなものがありましたらご紹介いただけないでしょうか?名誉職になって、仕事をあまりしない相談役や顧問でも困ります。
(当然定年になれば執行役員は退き勇退するのですが、その前の56歳57歳くらいでということです。)
投稿日:2010/12/26 11:47 ID:QA-0024508
- HRホワイトさん
- 東京都/商社(総合)(企業規模 501~1000人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御相談の件ですが、問題の根本はやはり現行の執行役員制度自体にあるものといえます。
文面を拝見する限りでは、執行役員というポジションについて明確で具体的な職責内容が示されていないようにお見受けいたしますし、そうであれば十分な役員人材としての活用がなされず、名誉職的な実態となるのも当然の帰結といえるでしょう。執行役員に限らず、御社の業務事情にそぐわない役職であればこうした弊害が起こる事は避けられません。
従いまして、対応策としましては、まず執行役員自体についてそのポジションにふさわしい職責を果たしてもらえるよう「何をやってもらうか」を明確に定める事から着手すべきです。
その上で、適切な担当業務が見当たらないようであれば、そもそも執行役員自体が満足に機能しえないものといえますので、「執行役員ありき」といった前提を外し、制度自体の廃止も含め大幅な制度見直しを検討されるべきというのが私共の見解になります。
投稿日:2010/12/26 13:24 ID:QA-0024509
相談者より
投稿日:2010/12/26 13:24 ID:QA-0041917大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
より高所の主導が欠かせない
.
■ ご理解のように、執行役員制度は会社法に規定された制度ではなく、実際の構造も委員会設置会社とは異なるので、混同しないように注意しなければなりません。会社の任意制度であるため、その身分は、その身分は、制度の生まれた歴史を引きずっている場合が多く、一概に、決めつける訳にはいきません。
■ 基本的には、会社との法律関係としては、言及されている「雇用型」が一般的ですが、増え過ぎた取締役の一部を退任させ、適正規模とするため退任取締役の役職として、執行役員が採用されてきた歴史もあります。この場合には、法律関係を「委任型」とし、降格のない、特別なポジションとしています。
■ 「 取締役と同様の法定の要件 」 とか、「 降格されるケースはない 」 という、従業員のポジションは、ゼロから積み上げた執行役員制度ではなく、上で申し上げた、過去清算型の遺物のように感じられます。下からの積み上げなら、ご引用のような、「 無駄飯食い 」 など、入り込む余地はない筈です。
■ 結論としては、規則上のポジションではなく、実際に、人が張り付いている場合には、正常化に向けての改定には、相当な困難を伴います。改定案そのものも、さること乍ら、担当部署レベルではなく、より高所の主導が欠かせない課題だと思います。
投稿日:2010/12/26 14:44 ID:QA-0024510
相談者より
投稿日:2010/12/26 14:44 ID:QA-0041918大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- この回答者の情報は非公開になりました
取締役と執行役
本来取締役自体も、名誉職ではなく、経営者・経営陣の一員として、限りなく大きな経営責任を負うことで、その地位を成り立たせるものでした。しかしいつの間にか名誉職のような位置付けの企業が、特に大企業中心に進んでしまい、結果として本来の「取締役」としての意味とは別の名誉麺が前に出てしまったと言えるでしょう。
この反省から生まれた執行役員制度ですが、
>一度就任したらよほどのことがない限り、ほとんど降格されるケースはありません
となりますと、また取締役制度の欠陥に先祖帰りしているように見受けられます。
取締役であれ、執行役員であれ、法的な立場は置いておき、実運用上は、限り無くその経営責任を明確化する必要があります。営業部門のように成果がわかりやすいものは当然営業成績等を指数として、その管理責任を毎事業年度負うことになり、その結果としての報酬への反映もなされる仕組みであることが必要です。
管理部門等の場合も、コスト管理や人件費率(単なる数値ではなく、意味のある御社独自の指標が望ましい)等の何らかの数値管理責任を明確化することで、もしその業績を達成できなければ、当然その地位の継続もないという位置付けを明確化出来るでしょう。
ぜひ運用上、意味のある役職としていただければと思います。
投稿日:2010/12/27 00:41 ID:QA-0024511
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
より高所の主導が欠かせない (重複文言の削除)
.
■ 既回答2行目、《 その身分は 》 が重複していますので、一方を無視して下さい。失礼しました。
投稿日:2010/12/27 10:18 ID:QA-0024515
相談者より
投稿日:2010/12/27 10:18 ID:QA-0041920大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
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