法定休日について(週2日とも法定休日とすることの適否)
50%割増の施行間近となり、各社様とも就業規則変更作業が大詰めに来ているものと思いますが、勉強不足のためか、法定休日の置き方について、どうしても納得の行かない点がありまして、こちらに相談させていただきます。
「週休2日制の企業において、どちらの休日を法定休日をするか」の議論は多く見られるところですが、そもそも『両方ともに法定休日として取扱う』ことは、できないものなのでしょうか。
(もちろん就業規則にその旨をはっきり謳う前提です)
法は「毎週少なくとも1回」休日を与え、万一その休日を奪う場合は、35%割増で賃金を払うこと、と述べているだけであり、両日とも法定休日とすることについては、否定していないのではないかと思います。
私どもの社でも週休2日制で、その両日とも等しい割増率で運用しております。両日とも35%以上の割増を保障している以上、いずれも法定休日にして、いわゆる平日の時間外労働とは区別して扱いたいと考えております。
投稿日:2010/02/08 17:55 ID:QA-0019216
- 半人前さん
- 神奈川県/機械(企業規模 101~300人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご指摘の通り、労働基準法第35条では「使用者は、労働者に対して、毎週少くとも1回の休日を与えなければならない。」と定められていますので、多くの企業が設けているように週休2日制を採られる事に関しては自由になります。
しかしながら、これを言い換えれば週に2日の休日を設けるということは労働基準法に示された最低基準を上回るまさに「会社任意の制度」ということになります。
故に「任意で定めた」内容を「法定」と主張する事自体がまさに矛盾といえますし、この点は休日のみならず他の労働条件についても同様です。
ちなみに、休日を週2日にすること及び割増率を共に35%にすることは法定基準を上回りますので問題ございませんが、仮に法定外休日を法定休日と任意にみなして時間外労働時間の計算から外しますと、月60時間を超える時間外労働が発生した場合に時間外割増賃金の支給額が本来支給されるべき金額より少なくなる可能性が生じます。
こうした事態は任意の措置による法令違反と考えられますので、改正労働基準法違反とならない為にもそうした取り扱いを行うことは出来ないというのが私共の見解になります。
尚この点に関しましては、行政通達上でも「法第35条に規定する週一回又は四週間四日の休日(以下「法定休日」という。)以外の休日(以下「所定休日」という。)における労働は、(中略)、時間外労働に該当するため、法第37条第1項ただし書の「一箇月について60時間」の算定の対象に含めなければならないものであること」と定められていますので注意が必要です(基発第0529001号:平成21年5月29日)。
投稿日:2010/02/08 21:03 ID:QA-0019222
相談者より
投稿日:2010/02/08 21:03 ID:QA-0037514大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
《 少くとも 》 の意味は生かされていない ?
■ ご指摘のように、労基法第35条は、まさしく、毎週、《 少くとも 》、1回の休日を与えることを義務づけていますが、この、《 少くとも 》 の部分は、今まで目にした局面で生かされていた事例は見当たりませんでした。何事につけ、「法で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とし、その無効部分は、法の定める基準による」とされる反面問題として、回答者としても疑問を感じています。
■ 各種の情報を、総合すると、実際は、下記の通り、取り扱われているのが実態だと思います。即ち、
▼ 法定休日数が、法の定める日数を下回る場合(就業規則等で、法定休日2日、法定外休日2日の計4日)、その4日はすべて「法定休日」として扱われる。
▼ 逆に、法の日数を上回って法定休日数を設けた場合(法定休日6日、法定外休日2日計8日)、4日を超える日数分は「法定外休日」となり労基法の「休日」としての保護を受けることはできない。
■ 前段は理解できますが、後段部分においては、《 少くとも 》 とは、一体何を意味するのか、理解に苦しみます。過去に、法の日数を上回って法定休日数を設けた「就業規則」を労基署に届け出られたケースも、数多くあると思いますが、労基署がスンナリ受理してくれたのか、変更の必要性を求められたのか、各種のサイトでも情報は提供されておらず、一寸闇の中といったところです。
■ 当方も調査手段がありませんので、労組(または従業員代表者)と、労基署受理条件で、就業規則の変更届を提出され、行政側の解釈をお聞きになるのが、最も、正確且つ迅速だと思います。
投稿日:2010/02/09 14:08 ID:QA-0019234
相談者より
投稿日:2010/02/09 14:08 ID:QA-0037521大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
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