半日有休取得時の始業時刻の設定に関して
いつも大変お世話になっております。
標題の件につきまして、1日フルタイム勤務の所定内労働時間が8時間00分の会社が、次のように取り決めたとしたら、問題ありますでしょうか。
「どの時間帯に休憩するのかは考慮せず、とにかく午前半休がカバーする時間帯は当初予定されていた始業時刻から4時間経過時まで、そして午後半休がカバーする時間帯は当初予定されていた終業時刻から遡った4時間前まで」
つまり、例えば、始業時刻8時00分~終業時刻17時00分(※休憩時間計:1時間00分)の場合、午前半休取得時の始業時刻:正午12時00分、そして午後半休取得時の始業開始時刻:13時00分となります。始業開始時刻が他の従業員の休憩時間帯に重なったとしても、半休取得者は就業することになります。
※因みに、一斉休憩適用除外にまつわる一連の手続きは瑕疵なく完了していることを前提と致します。
お手数をおかけしますが、何卒ご教授賜りたくお願い申し上げます。
投稿日:2025/12/12 16:51 ID:QA-0161953
- とっちゃさん
- 長野県/精密機器(企業規模 101~300人)
この相談に関連するQ&A
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
1.結論
ご提示の取扱いは、法令上は直ちに違法とはいえず、一定の前提条件を満たしていれば運用可能と考えられます。ただし、実務上・労務管理上の留意点が多く、制度設計としては慎重な整理が必要です。
2.半日有休の法的整理
年次有給休暇は、労基法39条に基づき「労働義務を免除する制度」であり、半日単位での付与は法定義務ではなく、会社が任意に認める制度です。そのため、
半日有休の「時間的範囲」
始業・終業時刻の設定方法
については、就業規則等で合理的に定めていれば、一定の裁量が認められます。
3.ご質問の運用方法の評価
(1)午前・午後半休の区分方法
ご提示のように、
所定労働時間8時間
休憩時間の位置は考慮せず
機械的に4時間分を半休として扱う
という整理自体は、制度として一貫性があり、恣意的とは言えません。
そのため、
午前半休:所定始業時刻から4時間経過後を始業時刻とする
午後半休:所定終業時刻から遡って4時間前を終業時刻とする
という考え方自体は、半日有休制度として許容される余地があります。
(2)休憩時間との関係
問題となりやすい点は、半休取得者の就業時間が、他の労働者の一斉休憩時間帯に重なる点です。
本件では、
一斉休憩適用除外に関する手続きは完了している
との前提があるため、労基法34条違反(休憩付与義務違反)には直ちに該当しません。
また、実労働時間が4時間である以上、法定上は休憩付与義務も生じません。
4.実務上の主な留意点
(1)不利益・不公平感の問題
形式的には問題がなくとも、
「午前半休は12時始業、午後半休は13時始業」となる
実質的に午後半休の方が拘束時間が長く感じられる
など、従業員の不公平感・理解不足によるトラブルが生じやすい運用である点には注意が必要です。
(2)就業規則・周知の明確化
この運用を行う場合には、
半日有休は「所定労働時間の2分の1(4時間)」を免除する制度であること
休憩時間の取得有無・時間帯は半日有休の範囲に含めないこと
一斉休憩の適用除外となる場合があること
を就業規則または運用ルールとして明確に記載・周知しておく必要があります。
(3)時間単位年休との混同防止
時間単位年休を導入している場合、
「半日=4時間固定」
という扱いが、時間単位年休の趣旨と混同されやすくなります。
両制度の違いを整理し、併存させる場合は説明を丁寧に行うことが重要です。
5.まとめ
ご質問の運用は、法令上は可能と解される余地がある
一斉休憩除外手続きが完了していれば、休憩時間帯に就業させること自体も違法ではない
ただし、不公平感・理解不足による紛争リスクが高いため、規程整備と丁寧な説明が不可欠
以上を踏まえ、「法的可否」だけでなく、「従業員の納得性・運用の安定性」を含めて判断されることをお勧めいたします。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2025/12/12 18:26 ID:QA-0161958
相談者より
いつも大変お世話になっております。ご多用の中、度重なるお尋ねをしてしまい、誠に申し訳なく存じます。また、この度も早急にご返信賜りましたこと、心より感謝申し上げます。
ご指導の内容を拝見いたしまして、法令は遵守できたといたしましても、確かに制度運用上の不公平感が生起してしまうと思いました。極力、不公平感を解消しながら、そしてモチベーション低下を引き起こさないよう、今一度、再考してみたく存じます。
今回におかれましても、大変分かりやすく、ご丁寧な解説、誠にありがとうございました。
投稿日:2025/12/15 08:50 ID:QA-0162011大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
業務上問題なければ、そのルールでも問題はありません。
投稿日:2025/12/12 19:41 ID:QA-0161960
相談者より
いつも大変お世話になっております。ご多用の中、早急にご指導賜りましたこと、心より感謝申し上げます。
お陰様をもちまして、法に抵触しないことは明確になり、安心いたしました。ただ、再考した上、極力洗練された内容となるよう、さらに努力したく存じます。どうもありがとうございました。
投稿日:2025/12/15 08:54 ID:QA-0162012大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、半休制度に関しましては、時間単位年休とは異なり各会社が任意で定めて運用する制度になります。
従いまして、文面内容の制度でも特に問題はございませんし、半休が取りにくいからといって違法性が生じる事にはなりません。
投稿日:2025/12/13 22:32 ID:QA-0161978
相談者より
いつも大変お世話になっております。この度もご多用の中、早急にご返信賜りまして、誠にありがとうございました。法令遵守の観点においては、とりあえず抵触しないことが判明し、安心いたしました。大変有難く存じます。しかし、実際の運用につきましては、よりよい内容となるよう、今一度再考を重ねたく存じます。どうもありがとうございました。
投稿日:2025/12/15 08:59 ID:QA-0162013大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
通達
以下、回答いたします。
(1)「半日単位の年次有給休暇」については、通達(平309.7 基発0907第1号)において次のような記述があります。
※ 年次有給休暇の半日単位による付与については、年次有給休暇の取得促進の観点から、労働者がその取得を希望して時季を指定し、これに使用者が同意した場合であって、本来の取得方法による休暇取得の阻害とならない範囲で適切に運用される限りにおいて、問題がないものとして取り扱うこととしている。
(2)また、別の通達(昭24.7.7基収1428号、昭63.3.14基発150号)では、「法第39条に規定する年次有給休暇は、一労働日を単位とするものであるから、使用者は労働者に半日単位で付与する義務はない」とされています。
(3)本件、半日単位の年次有給休暇の取得方法に一定の制約を課すことは、上記通達と矛盾はないように思われます。
特に、仮に、今次制度の趣旨・目的がコアタイムでの何らかの出勤確保ということであれば、本来的な取得方法は暦日単位であるということと整合的であると認識されます(半日単位の年次有給休暇の取得により全日休むことが可能となるものではない)。
投稿日:2025/12/13 23:02 ID:QA-0161984
相談者より
大変お世話になっております。ご多用の中、早急にご返信賜りまして、誠にありがとうございました。関連通達につきましてご提示くださり、大変助かり、また有難く存じます。お陰様をもちまして、法に抵触しないことが判明し、安心いたしております。ご教授賜りましたこと、心より感謝申し上げます。どうもありがとうございました。
投稿日:2025/12/15 09:05 ID:QA-0162014大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
|標題の件につきまして、1日フルタイム勤務の所定内労働時間が8時間00分の
|会社が、次のように取り決めたとしたら、問題ありますでしょうか。
特段、問題はありません。半休制度は固有の法令的な縛りはございませんので、
原則、会社独自で定めていただくことが可能です。
また、半休により4時間勤務となりますので、休憩付与の対象外となります。
投稿日:2025/12/15 07:41 ID:QA-0162003
相談者より
いつも大変お世話になっております。ご多用の中、ご返信賜りまして、誠にありがとうございます。お陰様をもちまして、最も留意しなければいけない法令遵守というMUSTの要素が確保できまして、大変安心致しました。心より感謝申し上げます。どうもありがとうございました。
投稿日:2025/12/15 09:45 ID:QA-0162021大変参考になった
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
問題が解決していない方はこちら
-
休憩を取る必要があるかどうか 弊社の所定勤務時間は9時から18... [2009/12/15]
-
シフト勤務者の半休について いつもお世話様です。さて、よく半... [2009/02/12]
-
半日有給休暇について 標準勤務時間9:00~18:00... [2007/11/22]
-
半休に関して 1日8時間勤務を、4時間勤務の出... [2020/07/27]
-
フレックス制での半休について 弊社では清算期間1か月のフレック... [2020/12/03]
-
半休の場合の割増無の時間 派遣勤務者は、本社と勤務時間が異... [2017/06/26]
-
半休取得日の遅刻・早退 弊社の就業時間は9:00~18:... [2007/01/17]
-
半休取得者における昼休みの業務に関して 半休取得者の休憩時間における労働... [2018/10/22]
-
半休と 休憩時間 弊社では通常勤務は9:00-勤務... [2020/02/10]
-
午後半休取得時の所定時間超過勤務について 弊社では半休取得時は所定の始業時... [2022/01/31]
お気軽にご利用ください。
社労士などの専門家がお答えします。